静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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「東京満喫きっぷ」ってこんなきっぷ。

 以前から気になっていたものの、なかなか使うチャンスの無かった渋谷・新宿ライナー静岡号の特別企画乗車券「東京まんきつきっぷ」を試しに買ってみました。東京メトロの1日乗車券が付くので当然ネットだけで購入はできませんので窓口(JR東海バス静岡駅)でしか買えないのですが。
 で、実際に出てきたのはこんなきっぷでした。

 高速バスネット様式(新様式)券が2枚と東京メトロ1日券での発券です。ちなみに、高速バスネット様式券の上に押してあるハンコは「ゆき」と「かえり」。使うきっぷを間違いないように、と言う配慮がされています(多分静岡駅だけかな?)。この東京メトロ1日券は、それこそ東京メトロ各駅でも購入できる(何かよく見るとデザインが一部異なりますが)のですが、高速乗合バスのきっぷの様式を見ると色々と不思議なことに。

 券面の拡大です。
 まず、きっぷの表題が「往復割引きっぷ」でも「東京満喫きっぷ」でもなく、「バス片道乗車券」と出ています。これは、「東京満喫きっぷ」が「往復券」が必須ではなく、「片道でもOK」と言うことからこのような表記になっていると思われます。
 次に見るのが割引種別の「メトロ割」。ここに「モア割」や「早売7」とかの割引種別が入ってきますが、この「東京満喫きっぷ」は「メトロ割」と言う事になっています。この「メトロ割」が「東京満喫きっぷ」を示すものになるのかと思われます・・・ってそれしか無いですけどね。
 で、問題は金額です。今回は往復利用で購入したのですが、金額は単純に往復発売額の4,980円を2で割った2,490円と言う表示になっています。往復割引ですと往路片は金額無表示、復路片に合計金額が入っていると言う事になりますが・・・やはりこれは片道設定分もあると言う事なのでしょうか。実際、このきっぷの場合高速バス相当分が幾らで、メトロ券相当分が幾らで、と言うことは出ていません。
 良くメトロ券を見てみると駅売りのそれと違って券面に金額が出ていないバウチャー券的な存在なので、あんまりここらへんに関して突っ込むのは野暮って言うところでしょうか。恐らくメトロ券を使わない場合の払戻しは発売窓口でしかしないよ、って言う感じなのかもしれません。尤も普通の人には関係ない話なのですが。

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 実際に、このきっぷと同じ効力を持つ組み合わせ(往復割引+メトロ1日券)の値段を出してみると5,210円と以前書きましたが、往復割引を高速バスネットのネット割を適用して買うと4,280円、これに無割引のメトロ1日券710円を足すと4,990円と「ほぼ」同じ値段になります。しかし、窓口で買うと10円安くなります。
 普段は高速バスネットで決済までしてしまう方でも、東京メトロ線だけで行程が足りる場合にはこのきっぷを窓口で買うのがいいのかもしれません。なお、事前に予約をしたいと言う方は、高速バスネットで座席予約をしてから発券時に「東京満喫きっぷ」で発券してもらう事は可能です。
 ただし、その場合不思議な事に乗車が草薙一里山、降車が渋谷であっても(実際自分も草薙一里山〜渋谷で予約した)、券面は静岡駅〜新宿西口で発券されるとの事です。何か不思議な話で・・・。

(補記)
 再度計算してみた。計算区間は静岡市内〜渋谷MC。新宿に行くにも渋谷駅から副都心線乗れば新宿3丁目と言う事で、一番使い勝手がいいのが実は渋谷マークシティーな気がしないでもない。
 

  ◯ 通常運賃 2,700円+東京メトロ710円=3,410円>東京満喫きっぷ3,200円
  ◯ ネット割 2,570円+東京メトロ710円=3,280円>東京満喫きっぷ3,200円
  × モア割  2,160円+東京メトロ710円=2,870円<東京満喫きっぷ3,200円
  ◯ 復割通常 4,500円+東京メトロ710円=5,210円>東京満喫きっぷ4,980円
  ◯ 復割ネット4,280円+東京メトロ710円=4,990円>東京満喫きっぷ4,980円

 「モア割」クーポンを持っていれば、わざわざ「東京満喫きっぷ」を使う必要は無い。普通に「モア割」できっぷを買って、渋谷駅で1日券を買った方が安い。往復割引の場合、ネット決済に抵抗がない方であればネットで「往復割引」できっぷを決済し、現地で1日券を買ったら4,990円。東京満喫きっぷは4,980円なので差は10円。10円を高いと見るか安いと見るかは各人の判断なので、基本的には「往復とも渋谷・新宿ライナー静岡号使用」の場合に「東京満喫きっぷ」を買った方が有利になる。