静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

「しずてつバスフェスタ」に行ってきた。

 9月7日の夜、「富士山ミクライブ!」が開催された清水マリンパーク。今日は「しずてつバスフェスタ」と言うことで地元バス会社主催のバスの日イベント(と言うことでいいのでしょうか?)が開催されたので、昼前からどんな感じなのか覗きに行ってきました。

 ヒャッハー!先々週の日曜日にサイリウム振りながらライブを見ていた会場に、今日はしずてつの車両が揃ってるぜ!まさに俺得(清水区民的な意味で)

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 と大げさに書いてみたのですが、Webの事前告知の内容では「こりゃファミリー向けのイベントだねぇ」と言うことでお気軽に行ってみたのですが・・・いや、なかなか楽しめました。
■小鹿2438号車(しずてつに残った1台だけのキュービック)

 しずてつで唯一残ってる「キュービック」と言われるいすゞの車両。この車両を見かけた時は時間の許す限り写真を撮るのですが(1台しか無いだけに、一度見逃すと次いつ出てくるか分からないレア車)、今日は通常のダイヤに入っている限り来ることがない清水区内ですので、正直出かけて大正解。


 車内に入るとやっぱりこの座席。赤系の座席に臙脂色のチェック。学生時代に乗り慣れた「静鉄バス」そのものです。今でもこのタイプの座席を使ってるのって無いような気がしないでも。そして・・・


 座席後ろの広告。このトマトジュースの広告はどの車両にもありました。そして、「静岡鉄道」の文字がまだここには残っています。この木目調がプリントされた背板も、今では見かけなくなってしまいましたね。時代を感じます。そして、時代を感じると言えば・・・


 子供料金の案内と危険物持ち込み禁止案内の看板。今でもしずてつ車には掲出されている(と思う)のですが、ここに「静岡鉄道」と言う旧ロゴが消されてはいるものの、まだ残っています。あー、本当に学生時代を思い出しますね。
 確かに三島や伊東の東海バスではこのタイプの車両もまだ残っていますが、静岡市内ではもうこの1台だけ。時間が合えば走りを味わいたいところなのですが。

■西久保652号車(ハイブリッド車

 導入当初は鳥坂営業所に入っていたと思うのですが、富士山の世界遺産指定に併せて「ハイブリッド車」と言うことで西久保営業所に転出。その後、三保線方面をメインで動いているのですが、肝心の三保の松原駐車場にバスが入れなくなったと言うことで一体今後はどうなることやら(思う所は色々ありますが、ここでは書くべきではない話なので書きません)。

■唐瀬73号車(こしず)

 静岡市内(葵区の方)を走っていると時々見かける小さいあいつ。そう言えばこれは安東循環線に入っていて、平日の昼間は呉服町通りを走る姿もみかけますが・・・このタイプ以外の中型車が走ってる姿も時々ですが見かけたりも。

■鳥坂225号車(静岡音頭LuLuCaラッピング車)

 先週あたりから走り始めた新しいラッピング広告車。静岡新聞にも「運行開始」と言う記事が出ていたのですが、その日の朝に会社のすぐそばで目撃していたりもします。

■唐瀬764号車(アイバス)

 この1台次がJR東海バスの名古屋からやってきたハイブリッド車なワケなんですが、こちらは静岡駅〜県立総合病院間で運行されている「アイバス」と言う添乗員が乗車する系統の車両です。こいつも海をバックにして撮す機会も無いので珍しい光景ではあります。
 毎朝このバスは静岡駅前や会社近所で見かけるのですが、さて、車内は添乗員さんが乗るだけに何か特殊な仕様になっているのかなぁ?と思ってみてみた所・・・特にありませんでした。確かにこの1台だけにと言うわけにも行かないでしょうし、「アイバス」としての運用以外にも入ることはありますので。

■西久保535号車(高速車)

 駿府ライナー号やしみずライナー号で何度も乗車した西久保535号車も展示されていました。車内はそれこそ何度も乗ったワケですが、今日はエンジン部も公開。トイレの真下にはエンジンがあって、トイレの汚物タンクは9AB席の下にある、と言う事を実は初めて知った自分が居たりします。

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 イベントそのものは完全にファミリー向けのものでした。唐瀬764号車と綱引きをしてみるとか、西久保652号車に行先表示を出させてみるとか、つり革投げがあったりとかして、マニアさんが多く集まるイベントではなく、ファミリーで楽しめるイベントであったと言うのは良かったですし、そのおかげもあってか来ていたマニアさん(自分も含む)も全く殺伐とせずにのんびりと楽しめたイベントでした。
 スタッフの方と多少お話をさせて頂いたのですが、しずてつとしてはこのようなイベントは初めてであると言うことや、小鹿2438号車を持ってきたのは「イベントをやるなら、この車両が無いとダメでしょう!」と言う社内の意見もあったということでした。いや、正直あの車両をこんな形で舐めるように観ることが出来たのは「やっぱり行って正解だった」と思いました。

 マニア向けのイベントではなく、このような「ファミリー向けのイベント」で続けていって欲しい、と思うところではあります。そりゃ確かに2438号車のような目玉もあっていいとは思いますし、「バスが存続」するためには、何よりも「お客さんにまずは知ってもらう」ことが大事なのかと思います。
 確か「バスの乗り方教室」みたいな事を出前でやっていると言う話を聞いたことがあるのですが、これをイベント中に何回かやってみるとか、「高速バス乗車体験」みたいな形で会場〜清水駅〜会場のように走らせてみるとか、場合によってはしずてつ以外に静岡市内を走っているバス会社(有り体に言えば富士急静岡バス大井川鐵道バス、高速バスで共同運行しているJRバス関東山梨交通、可能ならJR東海バス(2階建て来れば喜ぶだろうねぇ))にも声をかけて、静岡市全体で「バスを使っていきましょう」的な動きにしてしまう、と言うのもアリなのかもしれません。
 そんな中で「今度出かけるときは車じゃなくってバスで出かけてみようか」と思わせること、それが必要ではないのかなと思います。まずは知ってもらうこと、そして、体験してもらうこと。来年も是非開催して頂ければいいなぁ、と思っております。