静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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「ドリーム静岡・浜松号」向け4列ワイドシート車に乗る

 11月10日の出発便から4列シート化された「ドリーム静岡・浜松号」ですが、浜松駅〜東京駅間をワンマン運行することもあり、途中サービスエリアでのドライバーさんの休憩のために床下に仮眠室の設置された車両で運行されています。この車両に関しては、細かい所を見ると「4列ワイドシート車」であっても多少仕様が異なっていることから、実際に乗車してその車内を色々と確認しました。

 とは言っても、実際に「ドリーム静岡・浜松号」に確実に乗るのは来年2月まで無さそうなので、今回は浜松まで車両を持っていくために同じ車両が使われている東名ハイウェイバスの「東名ライナー203号」ではありますが。

 なお、2012年度導入の車両に関してはこちらをご覧ください。

(1)車両

 車両そのものは、「渋谷・新宿ライナー静岡号」などでよく見かけるもので、見た限りでは大きな変更箇所はありません、と言うかそのものです。ただし、この2013年度導入車から正面の行先表示機が変わっています。

 
 左側が2013年以降導入車、右側が2012年導入車までの仕様ですが、LEDのドットが小さくなったため、愛称である「東名ライナー」と言う文字が表示できるようになりました。ただ、「特急」と言う東名高速線独特の種別は出なくなっていましたが。


 また、3つあったトランクの一つを潰して仮眠室が設置されました。(タイヤの後ろにある小さい窓)車内には直接出入りすることはできませんが、ここに入って夜行便ワンマン運行の場合は休憩する事になります。

(2)車内

 2014年導入車では落ち着いた緑色のものになっていますが、今日乗車した車両はピンク&ブルーと言う明るい色の座席になっています。この色も登場した当時は「本気か!」と思ったのですが、今ではすっかり慣れてしまっているワケで、慣れと言うのは怖いものです。


 着座しての車内の眺めはこんな感じでした。この当たりは正直変わってないですね。

(3)椅子

 椅子も見た感じでは正直そんなに変わりません。が、大きく変わったのはセンターアームレストが細いタイプになったことや、テーブルが大型化されたところです。ですが、テーブルに関しては正直退化と言う印象。12年車に関しては小さいながらも枠にゴムが貼ってあり、すべり落ちないような細かい気配りがしてあったのですが、13年車に関しては構造に関する決まりが変わったのか、全てプラスチック製。弁当を置いたら滑ります。急ブレーキ踏んだら正直滑り落ちそうなところかも。


 着座するとこんな感じ。テーブルの形状が大きく変わったのはマイナスですが、フットレストが設置されたのはプラスです。さすがにこの部分は夜行便に対応したものなのかもしれません。
 座った印象はJRバス関東の楽座車と比較するとモケットもあるのか柔らかい感じに仕上がってあり、東京駅〜東名静岡間での乗車ではそんなに疲れる感じはしませんでした。座り心地としては上々です。個人的には8月に乗った京王バス東の14年度導入新車と同じような感じに感じました(http://d.hatena.ne.jp/warehouse_mgr/20140817/1408286605)・・・と言うかほぼ同じ?


 そして、やはりこのバスでの一番の売りは「コンセント」が設置されていることでしょう。窓側席の場合には窓下に、通路側席の場合には通路側アームレストの下に設置されており、そこからスマホ・携帯程度なら充電が可能ですので、音楽を聞きつつネットしながらと言うのも可能です。

(4)その他

 後、降車ボタンが見当たらなかったので「一体どこ行ったんだ?」と言う状況になりましたが、良く見てみると読書灯などの設置されているコンソールに一体化して設置されていました。見た目はスッキリしていますが、読書灯を付けようとして・・・間違って押さないようにと言うところですね。

 全般的に見た場合やはり新しい車両ということもあり、乗り心地は非常に良かったです。ですが、これが「夜行便」で入った場合には「う〜ん、それってどうなの?」と思う部分が正直あるのもまた事実。少なくとも夜行4列と言うのは「青春ドリーム号」と言う格安系統の車両であり、まがりなりにも「ドリーム号」と名乗る系統に4列は無いのかなぁ、と言うのが正直なところ。
 とは言うものの、2階建車両がメーカーでも製造されてなく、静岡系統に使用されていた車は2003年や2004年に導入された車両が多かった他(2005年導入車両もありましたが、それはそれでレアな話)、週末には早い時期から満席になると言うことを考えると「平屋の3列」では機会損失も大きいということや、最近のドライバーさん不足、と言う環境を考えると「名古屋系統と比較すると乗車時間が短いから4列ワイドシート車で置き換え」(40人乗りの昼便ならばどの系統でも使える汎用性の高さ)と言う判断をしたのかな、と思います。そう思えばやむなしなのかもしれません。

 後は実際に夜行便で乗車してみて、どんな感じなのかと言う事を体感するだけですね(とハードルを上げてみる)。