静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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飛び地合併か。


 静岡市と蒲原、由比両町の合併協議で、合併の是非を決定する蒲原、由比町議会の臨時会が二十一日開かれ、由比町議会は賛成五、反対五と同数となり、議長採決で廃置分合議案を否決した。その後開催された蒲原町議会は記名投票の結果、賛成七、反対四で同議案を可決した。両町はそれぞれ同市との合併の手続きを進めているため、由比町の合併協議は白紙に戻った。蒲原町は、同市議会の決定を経て隣接する由比町を飛び越えて同市へと編入される県内初の「飛び地合併」が事実上決定した。
由比否決 蒲原は可決 静岡市との合併是非■2/22静岡新聞
 蒲原町由比町の結論が違う方向に。可能性の一つとしてはあり得るのかな?と思っていたパターンになってしまったと言うのが実際の所です。合併賛成・反対と言うそれぞれの民意は大事にしなくてはならないと思う訳なんですが、それでも一体「何でだろう?」と言うような部分があります。
 確かに庵原3町の合併が望ましかったのかもしれませんが、果たしてそれでこの大競争時代に生き残る事ができる地域作りができるのか?と言うのは正直疑問な部分がありますし、富士川町静岡市よりも富士市富士宮市を選択するって言うのは流域圏って言う考えれば分かる部分もあります、と言うか流石に富士川を渡って最初の駅が静岡市内って言うのは「ぶっちゃけあり得ない」訳なんですが。

 浮かんでは消え、曲折をたどった庵原3町をめぐる合併議論は21日、県内初の「飛び地合併」となることで決着した。由比、蒲原町とも少子高齢化、財政難に直面し「合併は避けては通れない」と感じる町民は多い。しかし、蒲原町議会を傍聴した会社員が「一番、こうなってほしくなかった」と表情を曇らせたように、地域の分断は両町に重い課題を残した。
地域分断、深夜の決着 傍聴の町民、複雑 由比町・蒲原町■2/22静岡新聞
 ただ思うのは、「地域性」と言うモノは行政区画に関係なく存在するのではないかと言うものです。
 おいらは「地域性」と言うものを「数理的位置」「自然的資源」「社会的資源」「文化的資源」と言う4つの要素に還元する事ができると言うように考えております。特にこの庵原3町に関して言えば、丁度この「地域性」で区分すると丁度いい大きさになるのかな?って言うように思うんですが、引用にあるように「一番、こうなってほしくなかった」って言うのには同意です。
 地方交付税の問題とか、実際に行政をとりまく環境は厳しくなるのは確実でしょうし、同じ狭い地域の中に複数の行政機関が存在する事による財政的な非効率もあるでしょうし、何よりも規模の経済が働かなくなるって言うのは無いでしょうか。
 補完性の原則も重要だと思います。まず、自分たちで出来る事は自分達の手で可能な限り解決する。もし、その問題の中で自分達の手に余るものは区に任せ、区でも厳しいものは市全体のイシューにし、市でもヤバいものは県へ投げる。それが可能なシステムを本当は作るべきだと思います。これは、今年の4月に区制が施行される清水の場合もそうだと思います。そんな面で、やはりコミュニティの復権は必要・・・そう思います。はい。