静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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価値(value)=機能(Function)/コスト(Cost)

 今日は予定を変更してお送りします。


きわめてショックを隠しきれない、残念な事態が起こってしまいました。この度7月2日発売予定のセガのゲームソフト『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ(Project DIVA)-』のゲームデータが6月27日、P2Pを通じてネット上に流出してしまったとの事です。尚、データ流出の原因は不明です。ただ6月28日現在、本作はまだ殆どの店頭には入荷していない事から、本作を生産する工場からの流出、または何らかの形で開発拠点から直接流出した可能性等、様々な可能性が考えられますが、現時点では何とも言い難い所です…。


(中略)


違法コピー問題に、まさか『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ(Project DIVA)-』が遭遇してしまった事。しかも「発売5日前の不法流出」という事実に、正直ショックを隠しきれません。フライング購入・プレイというレベルではないだけに、タイムズメンバーも非常にショックを受けております。このまま発売日にゲームという舞台に堂々立つはずが、
今ゲーム業界が直面する深刻な問題の被害を受けてしまった…本当に無念です。今回の不法流出が非常にショッキングかつ、怒りと悲しみを覚える残念な事態なのは変わりません。発売までカウントダウンに入っていた時期だけに、冷や水を掛けられた格好となります。


『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ(Project DIVA)-』のゲームデータがP2Pで不法流出■タイムズヘッドライン
 このゲームをやりたいがためだめにPSP-3000を買う自分が居る、と言う事は確かです、と言うか明日どっかで買ってこようとすら思っている訳なんですが。まぁ、仮に発売日を過ぎてp2p(torrentやらshare)経由で共有されているって言うのならば、何か編に思う所もありながら「誰かがやったんだろうなぁ」と思う所なんですが、これが「7/2の発売日前、それも月曜日頃から」既に流出しているって言うのは正直「何で?何のために?」って思う部分があるんですよね。
 自分自身、正直言ってゲームは殆どやりません(時々やっても本当に「やりたい!」と思ったエロゲだけですがw)ので、ゲーム関係に関しては疎いです。ですが、ゲームにしても何にしても「創り手の想い」って言うのがあるって思うんですよね。音楽なら音楽の「創り手の想い」、小説なら小説の「書き手の想い」、絵なら絵の「描き手の想い」って言うものが。そんな「創り手の想い」に自分の中にあるココロが共鳴し、「何か思うところがあって」ニコ動ならコメントを書き込んだり、pixivだったら絵をDLしたりとか、小説なら思わず時間を忘れて読み行ったりしてしまうと思うんですよね。
 最近ではBlogと言う便利なものがありまして・・・、自分のBlogで感想書いてTB送ったりとかって言う事も出来たりとか、相手さんのBlogにコメント残すとかって言うのもありますし、本当に気に入ったならばメールで感想を送るって言うのも出来る訳で。いや、ニコ動ならば再生数が伸びるだけでも「色んな人に見て貰っているんだなぁ」って言うようにモチベーションアップに繋がるって思うんです。それって言うのは形はそれぞれ違っていたとしても「創作者へのリスペクト(敬意)」って言うのでは無いかとおいらは思うんです。
 先般ニコ動に上げた2本の動画。確かに元ネタを色々提供していただいたって言うのはありますが、やっぱりあの動画にしても「どうやって【良さ】を伝えたいか」って言う事を考えたなりの結果ですし、それなりの時間を要して作っているのは確かな訳で、あの動画ですらそうである訳なのですから、曲の構想から入って実際DTMソフトに入力し、細かいバランスを調整して、さらに動画を作る・・・なんて言うと一体どんだけの時間がかかるんだよJKって言うのを本当に感じます。確かに「無料」で見る事は出来ますが、その動画1本の作成に要した時間をコスト換算したら本当は「無料」なんて言う話では過ぎないのではないでしょうか。それこそ「振り込めない詐欺」(振り込めない詐欺」とは、ユーザーが自発的にお金を払いたくなるほど素晴らしい動画やツールを無償で公開した作者に対して敬意と感謝の気持ちを示すタグである。ニコニコ大辞典より引用)って言うタグがある訳で、「これだったらお金を払っても惜しくはない」って言うような気持ちって言うのは思う対象が違うものであるにしても、誰の心の中にあるのではないかな、と思います。
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 それで、今回のゲームの話。
 SEGAの中の人は「給料を貰って」「仕事」としてソフト開発をやっているんですよね。


「仕事」ってそんなにイヤなもんなんでしょうかね?


確かに「こんな仕事面倒臭い」なんて思う所は色んな場面で出て来るワケなんですわ。ですが「◎◎さん、この間の良かったよ」とか「あの時、〜な事をしてくれたもんで本当に助かったよ」なんて言う事を言われる事も多々あります。やっぱりそんな時は人間素直なもんで「いやいや、そんな事言わないで下さいよ」てな感じになる訳で。で、やっぱりそれで「面倒臭いけど、やるかぁ」って言うようなモチベーションのアップに繋がるんだと思う所で。
で、SEGAの中の人って言うのも、やっぱりユーザーの「面白かったよ」「楽しかった」「なにこれ、難しいwww」って言うようなリアクションを期待してるって思うんですわ。やっぱりそれが「自分のやった仕事への評価」になる訳ですから。


でも「仕事」です。自分の時間・能力を会社に提供し、その提供した結果としての「給料」である訳で。で、その「給料」と言うものの原資を考えると、やっぱりそれは「売上」なんですよね。その「リアクションを貰う」と言う前提として「商品が売れる」と言うものがある、と言う事を考えると、今回の「発売前のゲームの流出」と言うのは本来ならば購入するべき人が購入をしないと言うものになってしまうのは明らかですし、その帰結として「売上の低下」と言うのは当然あるでしょう。そう考えると「売上」と言う指標から見た場合には「評価がなされない」訳になりますから、将来に対するモチベーションの低下って言うのは十分に考えられるものだと思います。
そう考えると、「商取引」と言うのは単純な価値交換行為ではなく、その上に「創り手へのリスペクト(敬意)」と言うものが含まれてくるのではないか?そう思うんですよね。法律的に物事を考えるのも確かに必要ですが、「創り手へのリスペクト(敬意)」と言う取引の持つ側面と言うものにもっと敏感であっていいのでは?と思うんです。
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 恐らく割れデータをDLした人って言うのは「無料でデータを落として何が悪い」って言うような考え方があると思います。その事についてどうこう言うつもりは全くありません。実際、自分もネットで「今まで知る事が出来なかった様々な情報」を知る事が出来た訳ですし、一概にネットの事が悪いとは思いません。
 ですが、その「ネットの上に流れている様々な情報」の裏にある「情報の送り手の想い」、これを見分ける力がこれから先必要になると思うのです。「全ての情報を疑ってかかる」のも「全ての情報を信じてかかる」のも、それは情報の受け手の自由でしょう。ですが、「何が本当で何がウソか」と言う事を見破る力、そして、「情報の送り手の想い」を感じる力、これが無くては本質を見誤ってしまうと思う所で。
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 もし、この『初音ミク -プロジェクト ディーヴァ(Project DIVA)-』と言うゲームの割れ物を落として、「これは面白かった」と思う人が居れば、創り手へのリスペクトとして購入して欲しいと思いますし、「こんなゲームつまんねぇよ」と言う人が居れば、それはそれでゲーム本体を買うだけ買って、「具体的なつまんないところ」を提示して中古ゲーム屋に未開封のまま売却して欲しい、そう思うのです(まぁ、SEGAも体験版を作って事前に配布をしなかったってのも問題だと思いますけどね)。


 あ、俺っすか?
 このゲームのためにPSP-3000を買って、模擬試験前日のくせに1時間程度プレイしますがねw。本格的にやりこむのは8月の一次試験が終わってからと考えているボカロ廃ですがw。