静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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バスマップサミット行ってきた。

 昨日今日と都内で開催された「バスマップサミット2010」。以前からどんな事をやるのかと興味があったのですが、友人から「スタッフ手伝ってくれないか?」と約2ヶ月前から言われており、お手伝いをしてきました。まぁ、スタッフですので・・・

 こんな展示を素材を元に並べていたりとか、阿佐ヶ谷駅前でお客様の案内をしたりとか、その他諸々の事をやっていたりとか、関東バスの3ドア車に乗ったりとかしておりました。で、今日は今日で「バスからはじめるまちづくり」と言うワークショップにスタッフのくせして参加してきた訳なんですが。
 で、そのワークショップでやった事と言うのが、ある地域の与件文に従って「公共交通の利便性向上とまちの活性化のためには何をすればいいのよ?」って言うものだったのですが、その内容を見ると色々なものがあり、その中でプライオリティを付けろ、って言うようなディスカッションだった訳で(ダイヤモンドランキング)。これはこれで面白かったですよ。ええ。
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 全体を通しての感想と言うか何と言うかなんですが、「立場が違うと見えるものが全く違う」と言うことでした。今回のフォーラムは「バスマップ」と言う公共交通機関を使いこなすためのツールの話なんですが、何か感じたのは「それって『目的』じゃなくって『手段』だよね?」と言うことと「最終的に解決しなくちゃならない真因って何よ?」って言うのを強く感じました。
 「まちづくり」にせよ「まちおこし」にせよ、そこに関わる人は色んなアクターが居るわけですし,当然の話ではありますが「そこに至るプロセス」と言うものは異なります。自分としての「まちおこし」とか「まちづくり」の定義って言うのは「自分のできること・興味のあることから【まちの明日】を考えること」であると思っています。そこから行けば結果として色んなアクターが「地域の活性化」に動くことができると思うのです。そんな中でバスが好きならばバスを通して・・・って言うのは全く問題ありませんし、浜松の方で動いているVocaloidをきっかけにした「まちおこし」も全く問題無いと思うのです。
 ですが、あくまでそれは「入口」であり「自分にできること」なんですね。あくまでも「目的」ではなく「方法」だと思う所なんです。色んな良いことを言っている団体の方も居ますし、得意な分野で色々と改善の動きをしていると言う団体もありました。ですが、個人や市民団体だけの力で何かが変わるのか?と考えると・・・正直変わるとは思いませんし、正直無理です。確かにアクターではあるかもしれませんが、そこで「何かを得るために活動をしている」訳ではないですからね。
 多少厳しい事を言うかもしれませんが、「独りよがりでやっている」のだったら・・・正直趣味のレベルで押さえた方がいいでしょう、おいらみたいに。本気でやりたいのであれば「自分達の考えていることを表に出し、議論してブラッシュアップして、多くの賛同者を得ること」が必要だと思うのです。その中で自分とは全く違った考えを持っている人に出会う事があるかもしれませんし、そのプロセスの中で気付きを得て「更に別の考え方」が出るのかと思います。
 あと、もう一つ言うのであれば「何のために」「誰を対象にして」を明確に定義すべきだと思うのです。バスマップは「手段」です。決して「目的」ではないと思います。そして、その「バスマップ」と言う手段を誰に提供するのか?と言う事も考えていかないとならないですよね。お年寄りなのか、学生さんなのか、それとも観光客なのか。それによって「どんなものを作ればいいのか?」は自ずと答えが出て来ると思うのですよ。ええ。
 要は、視野狭窄になりがちな市民運動こそマーケティング的なセンスが必要だし、マーケティングセンスを持つことによって多くの人からの支援や意見を得る事が出来るのではないかと愚考するところなのです。取り組みとしては面白いと思いますし、行政機関や事業者からの発想では出て来ないものが出て来る可能性は本当に大きいと思います。ですが、その新しいものをどうやって活かして行くのか?と言う戦略的思考が実は求められている・・・そんな気がするのです。
 何か長々と書いてしまいましたが、まぁ、こんなところで。