静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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LOVE展見に行ってきた。

 こちら(pdf)で某バス会社がプッシュしていたLOVE展を森美術館まで見に行ってきました。いや、正確に言えば「時間が余ったので見に行って来た」なのが正解なのですが(苦笑)。
 
 確かに某バス会社がイチオシする展示会である、と言うのは感じました。東京駅からだと行くのは少し面倒ですが、新宿駅からならば、都営大江戸線新宿駅から乗換なしで行く事ができますし、帰りは帰りで代々木で降りればバスターミナルまでそんなに距離はないので、東京に行ったら是非見に行くのをオススメします。
 
 自分自身、アート系の話はてんで分からんのだが、今のアートシーンってインスタレーションがメインなのか?と思ってしまうほど、「美術」と言うものの概念が変わってきているような気がするのです。ただ単に過去の作品を並べてあるものを行儀よく鑑賞するのではなく、「今」をアーティストの感性で切りとって、そこに出てくる表現の裏にあるものを「どうやって考えるのか?」と言うのが、今の「美術」の流れなんじゃないのかなぁ、と思ってしまった所で。
 そんな中で気に入ったと言うか、一番興味深かったのは「別れを告げるメール」を受け取った時の様々な職業のひとが見せた反応、これを作品にしたって言う作品です。これを「作品にしよう!」と思い立った作者の発想そのものも凄いと思いますし、その見せ方も「どうしてこうなった?」と言うようなモノを感じて、個人的には凄く印象深い作品でした。
 後は、展示物とそれを配置する壁とかのレイアウト、それまでも一つの作品として見ると非常に面白いと思うところです。作品を入れる器のデザイン(でしゃばらず、個々の作品を上手く繋げると言う意味で)を良く考えてあると思いますし、あれだけの個性的な作品を集め、展示会に仕立てると言うコーディネート、いや、キュレーションをするって言う人の発想もやっぱり凄いと思いますよ、ええ。
 そんな中にあったのがChim↑Pomの気合100連発と言うビデオ作品。渋谷駅にある「ミライの記憶」を弄ったことで有名な集団なのですが、その内容に「表現」と言うものの本質的なものの意味と言うものを感じてしまいました。作品の背景とかは省略しますが、「表現をしたい」と言う想いの前にある「プリミティブなキモチ」と言うもの、これを本当に考えさせられます。と言うか、マジでこのビデオ作品は見ておいても損はないと思います。
 自分自身、現代美術の展示には足を運ぶ機会が無いし、ましてや美学なんてモノには縁が殆どないのですが、久々に楽しめましたし、色々と考えさせられました。アートでも音楽でも、自分の好きなジャンルを敢えて飛び越えて、そこで脳味噌グチャグチャになって考えるって事をしないと価値観凝り固まってしまいますし、そんなんじゃ色んな事象を楽しめなくのかなぁ、と思う所です。

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 ところで、今回のLOVE展でミクさんがフィーチャーされているのですが、どうもその理由が直感的によく分からないのです。行きのバス車内で美術手帖読んでその文脈を把握したつもりではあったのですが、他の展示作品を見て色々と価値観が揺さぶられたのかどうか・・・却ってそこにある理由(確か流れてた映像は大感謝祭のモノだとは思うのですが)が理解できなくなっている、と言う状況に陥っています。
 ぶっちゃけ、今のアートの状況が「何でもあり」って事であるのならば、極端な話「何でもあり」なのかもしれないですが・・・ミク廃な皆様方の「祭壇」を創ると言う行為と根幹は一緒である、と論理的じゃないけど仮説を立ておく事にします。
 
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 ちなみに、美術館の入場券で展望台も入れます。折角なので素材集めと言う事で展望台から見る首都高3号渋谷線の画像を撮影して来ました。流石にタイミングよく某バス会社の車両が通ると言う事はありませんでした。

 普段ならばバスの中から眺める六本木ヒルズからはこんな風に見えるんだ、すげーと思っていましたが。で、その撮影したところから180度後ろの写真(要は振り返ると)はこんな感じでした。

 俺歓喜ですがな(笑)。
 でも、残念ながら永楽町駐車場に車を置いてある&時間もそんなに無かったので飲食はせずにそのまま帰ってきてしまいましたとさ(え