静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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「まちの役目」


県内最大の売り場面積(五万六千平方メートル)を誇る浜松市志都呂町のイオン浜松志都呂ショッピングセンター(SC)が六日、オープンした。スーパーのジャスコや家電のエイデンのほか、県内初出店六十六を含む百五十もの専門店街を形成した巨大買い物エリアで、SC全体の年商は三百億円を見込む。
県内最大SC、浜松にオープン 150の専門店、年商は300億円 - 静岡新聞
おいらの近所にもジャスコ清水店があるので、開店協賛セールって言うチラシが入っていた。まぁ、事の是非はともかくとして、浜名湖花博を見に行くついでに行って来ようと思う。で、その一方でこんな記事もあった。

 イオングループの傘下で経営再建を進めてきた食品スーパーマックスバリュ東海(静岡県長泉町、42店舗)が30日、東京証券取引所第2部に再上場した。同社の前身は97年に倒産したヤオハンジャパン。破綻(はたん)から7年での再上場というスピード再建を果たした。
 内山一美社長は記者会見で「お客様が会社を見捨てなかったことに加え、取引先やイオンの支援があって今がある」と語った。
元ヤオハンのマックスバリュ東海が再上場、スピード再建 - asahi.com
 その一方で、イオングループと言えども元々は地元の企業であったマックスバリュ東海が再上場、と言う嬉しい話題もある。ヤオハンだった頃は、それこそ海外進出とかをしていたんだが、事情を知っている静岡県の住人から見たら「元々は熱海の八百屋だったのに」って言う話をしょっちゅうしていたわけで。まぁ、本業に回帰し、自分たちの目指すべきものを再認識した結果じゃないのか?って思う。あくまでも、イオングループに属したのは「その方が競争力が高くなる」って言う判断だろうし、地元の企業が生き残る、いや、復活をするのには必要だったんじゃないのか?って思う。その結果として再上場と言う結果になったんじゃないんだろうか。
 確かにイオングループとしての強みもあるかもしれない。けど、そこにあるのは社長さんが言っている「お客様が会社を見捨てなかった」って言うことになるんじゃないのだろうか。つまり、お客さんの立場から見て「自分たちのことをよく知っている」って言う部分もあるだろうし、状況が厳しい中で必死になってやってきた店員さん一人一人が、そのお店のまる「まち」に根付いていたからなんじゃないのか?って個人的には思う。
 確かに大型SCとしてのジャスコは生き残っていくかもしれない。しかし、そこが「まち」の文化を生み出すのか?と言えば正直言って疑問であるし、個人的には「生み出さない」って言う確信に近いようなものがある。

ジャスコの中に地域文化施設を入れても、それは地域ではありません。地域は既存市街地にあるはずです。中心市街地の商圏をどう広げるか、人口を増やすか駐車場を造るか、「東京」の輸入でない地域独自のライフスタイルをどう取り戻すか。その辺の答えを出さなきゃいけませんね。
地方のジャスコ - 国土コピペ省
 同感。結局はメディアで流される「東京」がそこに存在しているワケで、地元の良さを省みることが無くなってしまうのではないだろか。では、その「地元」と言うか「まちの文化」って一体何よ?って事を考えたとき、id:sa-50さんがこんな風に言っている。

それよりも、その「町」をどう捕らえていくのかなあ、とおもうと、やっぱり自然発生的な流人が集積し、そこから文化が生まれていく、文化は生み出すものではなくはぐくんでいくところじゃなかろうかね。
Peanuts Butter Sea -[retail]大型スーパーこそ旧市街地に
 これも同感である。個人的には「まちの役割」には次の二つがあると思っている。

  1. さまざまなバックグランドを持つ人がある一定の場所に集まり、そこでお互いに交流を始める事によって新しい生活=文化を創出すると言う創造の場としての役割。
  2. 新しく創造された生活=文化を次代につなぐ承継の場としての役割。

この2つの役割を果たすことができる「まち」を様々な観点から検討し、その目標に向かって実践することが「まちづくり」の意味になるんじゃないのか?って思うんだが。

 そんな中で、マックスバリュ東海の役割ってもんを考えると結構面白いって思うんだが。