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破談。


藤枝市の松野輝洋市長は十三日の市議会全員協議会で、焼津市議会が志太合併協議会(藤枝市焼津市、岡部町)からの脱退議案を可決したことを受け、「藤枝市もしばらくは単独の道を歩む」と述べ、岡部町との一市一町合併は考えていないことを明らかにした。
松野市長 「藤枝市も単独」 志太合併協解散へ12/13 静岡新聞 合併関連ニュース
結局焼津市水産業者の手によって合併は破談になりましたとさ、って言うオチに見えるんだが、一体どうなんだろうか。少し考えてみた。
確かに焼津と藤枝って言うのは多少雰囲気が違うし、焼津も藤枝もそれぞれの財政基盤があるので「自分の所でgetした税収を他の所に使われてたまるか(#゜Д゜)ゴルァ!!」って言う意見もあるだろうし、お互いに「あんな所と一緒にしないでクレ」って言う市民感情があったんじゃないのかな?って言うのは分かるワケで。まぁ、それが故に合併をしないって言う方向も分かるワケだし、それはそれで一つの方法だと思う。
けど、静岡と清水の合併だって市民感情としては「清水」って言う名前が消えるって言う事への想いもあったし、「静岡と清水は全然違う」って言う所は今でも正直感じる。だけど、合併の段階で将来の「政令指定都市」と言うものが有る面約束されていた訳で、その時には「清水」と言う名前が復活する事が予見できた。で、結果として来年4月からは一応「静岡市清水区」と言う行政区画の名称ができるので、その部分への拒否反応が少なかったって思うのは確かな所だと思う。
でも、焼津の事を考えると「本当に意志を問うたのか?」って言うのは正直言ってあると思う。一部の人による合併への動きなのか、それとも一部の人による合併交渉決裂への動きなのか。もし、そうであるとしたら民意は一体何処に反映されているのか。正直、今回の動きに至った「焼津水産会」の動きって言うのもは怖いような気もする。
で、その動きのきっかけになったのはこの記事。

焼津市内の水産加工など十組合でつくる焼津水産会(会長・村松善八焼津水産加工センター理事長)は十九日までに、志太二市一町(焼津、藤枝、岡部)の合併に反対する立場から、合併の是非を問う住民投票の実施を目指す住民署名運動を展開することを決めた。
合併是非の住民投票を 焼津水産会が署名活動へ 10/20 静岡新聞 合併関連ニュース
結局住民投票は行われなかったって言うオチ。反対だろうが賛成だろうが、市民の意思表示の場を設けるって言うのは必要だと思う。あれ?この構図って静岡空港建設の際に某県知事が言ったような事と同じような方向を辿っているって思うんだが。まぁ、静岡空港への住民投票は余談なんだが、この記事にはこんなようにも書かれていた。

焼津水産会は九月十四日、市と市議会に対し、現市名の「焼津市」がなくなることによる水産界の「焼津ブランド」喪失のダメージなどを理由に、二市一町合併に反対する考えを正式に伝えている。
合併是非の住民投票を 焼津水産会が署名活動へ 10/20 静岡新聞 合併関連ニュース
( ゜Д゜)ポカーン( ゜Д゜)ポカーン( ゜Д゜)ポカーン。
いや、死活問題って言うのは分かるけどさ。「焼津ブランド喪失のダメージ」って一体何よ?「焼津ブランド」ってそんな簡単に滅ぶようなもんなのか?
個人的にはそう思わないんですが。だってさ、俺、マグロ漁船の交代乗組員の方の航空券発券した事があるのよ。で、何でこんな田舎の会社で国際線航空券を発券できるんだ?って思っていたんだけど、結局は「焼津」って言う場所にあった地域のオリジナリティってもんのおかげだったのよね。焼津から世界へこぎ出す事が出来る、いいじゃんそれ。合併したって焼津は焼津じゃねぇか?。清水の替わりを静岡で出来ないように、焼津の替わりを藤枝じゃ出来ないんだって。そんな名前なんかに拘るのは今らしくないって思うんだけど。
正直言って、静岡県中部って見るべきものは無いって思うよ。工業なんかは西部や東部に負けている訳だし、観光だってどうなのか?っていわれれば伊豆に負ける。工業出荷品の付加価値額は低いけど、今はそんな個々の地域性に囚われずに、どうすれば世界を目指す事ができるのか?っていう事を考えるべきなんじゃないのか?って思う。静岡県内の地域間連携も必要だろうし、お互いに持ってないものを補完する事によって、更に活気のあって賑やかな地域を創る事が出来るんじゃないのか?って思う。

松野市長は焼津市議会の議決後に、井田久義岡部町長と会談。「岡部町との編入合併としても、時間的な余裕がなく、住民の理解が得られるか不透明」「志太はひとつの理念から逸脱する」などの理由から「合併協を解散し、当面はそれぞれ単独の道を歩みながら、将来の志太合併を模索していくべき」との意見で一致したという。
松野市長 「藤枝市も単独」 志太合併協解散へ12/13 静岡新聞 合併関連ニュース
おいらは藤枝市長や岡部町長を応援するけど、それ以上に静岡や清水、藤枝や焼津、島田や大井川、由比や蒲原なんて言う狭い枠に囚われないで、「(静岡)中部は一つ」って言うようなものを目指して欲しいって思う。その際には「静岡」なんて言うしみったれた名前にとらわれる必要は無いって思うぞ。何が中部地区の強みなのか、その強みをどうやって活かして中部地区を「一度は住んでみたい」と日本中どころか世界中に思わせるのか、って言う事を本気で考えて欲しいと思うし、おいらも微力だけど考えていく事が出来ればって思う。(大きく出過ぎって言うのはわかるけどね>自分)