特急104便 静岡駅→霞ヶ関 JR東海バス

　決算業務で煮詰まったある日、思わず現実逃避がしたくなって、バスに乗って桜を見に行く事にした。いや、目的なんて何でも良かったのかもしれない。ただ、高速バスに乗れればそれでOKだったのかもしれない。
　3月25日のダイヤ改正で、東名高速線のダイヤは大きく変わった。「珍しい」と思っていた東京静岡間の特急便は平日日中でも平気で見る事が出来るようになった。そんなダイヤがどんな感じなのか？って言うのも見たかったって言うのが実際の所。
　久々に往復割引切符を買って乗車する。

静岡ICで東名高速に入ると、「清水IC手前で事故」との情報の通り、日本平付近で早速渋滞に捕まる。
　まぁ、先を急ぐ旅でも無し、渋滞に引っかかったら寝ればいいや、と言う事で早速惰眠を貪る。結局、東名清水通過段階で約1時間弱の遅れ。まぁ、そんな日もあるでしょう。
　いよいよ特急便の本領発揮。JR東海バスでは久々なスピード感あふれる走りを楽しみながら、沿道に咲く桜の花を味わう。そう、この桜の花が今日の現実逃避へと誘ったのかもしれない。そんな事を考えながらバスは東京へと一路向かっていく。

　東京駅まで行こうかどうか悩んでいる間に、首都高速を抜けている。その目に飛び込んできたのは鮮やかな萌葱色の木々。
　そうだ、と思って霞ヶ関で下車し、乗車してきたバスを一枚写す。白と青のボディに木々の緑が美しく映える。でも、ここは東京。
　色んな景色の中を駆け抜けて、何度目の春になるんだろうか。自分が東名ハイウェイバスに初めて乗ってからもう20年。その当時の車両はもう走ってないけど、20年と言う時間の流れの中で、どんな風景を見てきたのだろうか。それが、ひょっとしたら今の自分にあるのかもしれない・・・。
　霞ヶ関で降りて、早速今回の現実逃避の目的その1である東京メトロスタンプラリーに取りかかる。