静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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沼津機関区跡地に


 JR沼津駅北拠点開発事業の一環として、沼津市大手町の駅北口広場隣接地に建設される都市型商業施設「BiVi沼津」の起工式が11日午前、現地で行われた。オープンは来年3月の予定で、県東部の新たなにぎわいづくりの場としての役割が期待されている。
 建設を手掛けるのは、都市再生機構から用地(約5140平方メートル)を借地した大和工商リース(大阪府)。式には同社、同機構のほか市や商工会議所などの関係者合わせて約50人が出席し、工事の無事を祈願した。
 施設は、鉄骨6階建てで、延べ床面積約1万5800平方メートル。4?5階のシネマコンプレックス(8スクリーン)を核に、1階が飲食物販(9店舗)、3階がアミューズメント区画を予定。駐車場は1階の一部と2階部分を合わせて約145台分を確保する計画になっている。年間40万人の集客を見込む。
にぎわいづくりへ期待 商業施設「BiVi沼津」起工静岡新聞 5/11
 昔の沼津機関区があった所です・・・って言っても地元の人と、鉄道好きな人しか分からないか(苦笑)。
 個人的に「ハコモノ頼りの地域づくり」になってしまっていいのかなぁと思う部分もあるんですが、個人的に注目したいのは「沼津機関区の跡地」って言う所なんです。何でこんなに「沼津機関区」って言うのにこだわるのかって?それは、露骨にまちのど真ん中って言う事なんですわ。
 東京や大阪のような大都市圏は別としても、静岡のような地方都市圏では完全に自家用車中心の社会になってしまっているのは皆さんご存じの事かと思います。で、確かに大型SCやシネコンとかが作られるって言っても、それは鉄道駅を中心とした旧来の中心市街地から遠く離れた所に作られるって言う状況なんです。まぁ、確かに駐車場の設置は必須なんですが、それでも「中心市街地に集客の核となる施設」が建設されるって言う事の意義は大きいのではないでしょうか。実際、私が住んでいる清水市もとい、清水区にもシネコンはあるんですが、やっぱり駅から結構距離があり無料シャトルバスも走っています。
 沼津駅は現在地平駅になっていますが、沼津駅周辺総合整備事業(沼津市webサイトへ)によって高架化される予定がありますので、将来的には鉄道によって分断されている駅南・駅北が一体化される可能性もあるので、駅南への誘客も盛んになってくるのではないのかな、と思うんです。まぁ、そんな面では結構個人的には沼津駅の将来像は楽しみだったりするワケなんですが。
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 でも、その一方で気になる部分も無きにしも非ずなんです。
 確かに沼津近辺だと映画館とかは殆ど無い状況なので、そんな面では色々といい方向だとは思うんですけど、果たして「そんなにシネコンばっかり作ってどうすんのよ?」って言う部分なんですよね。まぁ、経営的には儲かる話だとは思うんですが、地域性って言う面から言えばう〜〜ん、と思わず唸ってしまう所でもあるんです。
 まぁ、静岡市や横浜・東京へ流れていたお客さんを少しでも食い止める事が出来ればそれはそれで幸いなんでしょうけど、やっぱり「文化を消費するだけ」って言うのは(・A ・) イクナイ!って思うんですわ。やっぱり自分達の手で「文化を創る」って言う営為があってもいいのではないかと。
 東京都なんかは・・・まぁ、確かに中心地なので色々な取り組みをやっているって思うんですが、個人的に面白い施策だなって思うのが「フィルムコミッション」って言う施策だと思うんですわ。都内で行われるロケのアレンジメントやコーディネイトを行う機関の存在が。それこそ、個人的には沼津って言うか、東部・伊豆地区でこんな「フィルムコミッション」的な機関を民間・行政の垣根を越えて作るって言うのもアリだとは思うんです。実際に松崎町じゃ「世界の中心で、愛を叫ぶ」のTVドラマのロケが行われていたりしましたし、いつの正月かは忘れましたが、箱根駅伝を舞台にしたドラマの中で主人公が入院していた病院、実は県立静岡がんセンター(長泉町)で行われていたりとかしていたワケで。少なくとも「伊豆」って言うのはネームバリューもありますし、東京からそう遠くはないですから、それこそこんな方向を活かして再活性化を図るって言うのもありなのではないでしょうか。
 そういえば、沼津市三島市駿東郡清水町・駿東郡函南町の合併協議会を作るかどうかの議案がそれじれの自治体議会に付議されるようで。東駿河湾石油化学コンビナートの頃から合併議論(この時は県主導で行われ、反対運動の波に揉まれて消えてしまいましたが)があっただけに、東部・伊豆地区の核がどのように形成されていくのか、興味があるところです。