静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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流行じゃなくて「災害」

 そろそろ、会社の中でも「風邪ひいて休む」と言う人が増えてきました。おいおい、まさかインフルエンザじゃねぇだろうなぁ。そんな所でこんな記事を発見。


 東京大学生産技術研究所国立感染症研究所は11日、新型インフルエンザが発生した場合、通勤・通学の満員電車を通じて感染拡大が加速される様子を予測したと発表した。電車の運行を早い段階で止めれば患者を3―4割減らせるという。自治体などの対策づくりに役立つとみている。
 インフルエンザは満員電車のように多くの人が密着する場所ほど感染の恐れが高い。研究チームは人口約80万人、36万世帯が暮らす都市を想定し、コンピューターでシミュレーション(模擬実験)した。
 その結果、満員電車を平常通り運行し続けると、最初の患者発生から180日後には人口の64%が感染。しかし患者が人口の1%に達した段階で電車の運行を取りやめると、180日後の患者は人口の42%に抑えられた。学校や会社を休みにすると、さらに減らせるという。
 米国や東京都は新型インフルエンザ発生時の行動計画に電車の運行制限を盛り込んでいる。
新型インフルエンザ、電車止めれば感染大幅減・東大など予測 ■Nikkei Net「いきいき健康」(1/12確認)
 「人混みでインフルエンザに感染する」って言うのはよく言われていますが、具体的な数値のシミュレーション結果を見たのは初めてのような気がします。実際に80万人、36万世帯と言うと静岡市と同等なレベルになっている訳ですので、真面目な話洒落になってないなぁ、って思うわけで。
 ちょっと気になって東京都の「東京都新型インフルエンザ対策行動計画」と、静岡県の「 静岡県新型インフルエンザ保健医療対策行動計画」を見てみたんですが、東京都の行動計画を見てみると「医療」と言う部分を越えて「災害」と言う認識に立った上で、どの状況に立ったらどの部局がどんなアクションを起こすのか、そこまで踏み込んで考えてあるのは流石だな、と思います。
 病気と言う面から見た場合当然の話ではありますが「最悪の状況」ですし、その最悪の状況は病気と言う観点ではなく、それが「人に起こる」ものである以上、社会機能の著しい低下が十分に考えられる訳で。恐らく、パンデミックと言う非常事態になった場合には、経済活動も恐らく麻痺するでしょうし、治安的なものも相当酷くなる事も考えられる訳で。そんな中で「一時的に経済活動を止めても仕方がない」と言うのはあり得る考え方であるのかもしれません。一体どんな状況になるのか、正直怖い部分もありますが、何とかこの冬は乗り切りたい所ですね。