静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

これはいい表現だと思う。

 素直にこの表現はいいと思いました。


 自民、公明両党は12日、教育の基本理念を定める教育基本法改正案に関して大筋で合意した。焦点の「愛国心」の表現は両党の主張を踏まえ「わが国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」とする方向で一致した。13日に正式決定し、政府は4月中にも国会に提出する運びだ。
 改正案は義務教育の年限を9年とした現行の規定を削除する一方、「生涯学習社会への寄与」や「幼児教育の振興」などを盛り込む。
 自民党は当初、法案に「国を愛する心」と明記することを求めたが、公明党は「戦前の国家主義を想起させる」などと反対。12日の与党教育基本法改正検討会では、大島理森座長が「郷土」や「他国を尊重する」などの表現も盛り込んだ打開案を示し、了承を得た。
 現行の教育基本法は1947年に制定。「時代の変化に対応していない」との指摘を踏まえ、政府・与党が改正を検討していた。
愛国心「わが国と郷土を愛する」で決着・教育基本法改正検討会■Nikkei Net(4/13)
 愛国心、って言うのは必要なものだと思ってはいるんですが、その前に「もっと大切なものが必要なんじゃないのか?」と思う自分が居る訳で。そんな部分から言えば、この「わが国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」って言う言葉は個人的には気に入っていますし、この部分の観点って実は結構重要なんじゃないのかな?って思っています。
 まぁ、何にしてもそうなんですが、少なくとも日本に国籍がある以上、その国籍は「どっかの地域に属している」訳で。そんな中で実際の戸籍のある場所の有無にかかわらず、自分が少なくとも「今居る場所」を大事にしなくちゃいけないんじゃないのか?って思うんですわ。と言うか、まずは「家族」や自分たちの「仲間」を大切にし、その結果として自分の所属する組織を大事にするって言う事が生まれてくるのではないのか?と思います。そんな「家族」や「仲間」、「組織」を大事にする事により、自ずから「地域」と言う存在にも目が向くようになるって思うのです。そんな中で、自分たちの所属している組織の価値を高める事は、自ずから地域の価値を高める事になり、結果として地域の競争力を高め、その総和が国と言う存在の価値を高めるのではないかな?って思います。そんなプロセスの中で、お互いに「自分たちの地域の価値を高めるために何をすべきなのか?」と言う共通の土俵に立つのであれば様々な議論が生まれてくると思いますし、むしろそれは望ましい事なのではないでしょうか。
 変に仰々しい議論は正直言って必要有りませんし、そんな事を言っても何の解決にもならないって思うおいらが居ます。国を愛する前に、自分たちの家族や仲間、そしてその家族や仲間を育んできた地域の事を愛する事、それが出来ないような人間が「愛国心」なんて言う事を言っても説得力はありません。
 まずは、自分たちの住む地域を見直しましょうよ。そっから全てが始まります。

**付記
id:aerodynamikさんの所に素晴らしい内容の言葉が。転載させて頂きます(孫転載?)


ボーイスカウトの創始者であるベーデン-パウエル卿の言葉の一部を引用しますと、
「少年少女たちに愛国心を教え込む際、それは、たいていは自分自身の国のことのみを考える偏狭な感情を必ず超えた愛国心であるようにしなければならない。我々の愛国心は、他の国々の主張に正義と妥当性を認める幅広く、より崇高なものであるべきである。」
 自分の国の事だけではなく、他の国の事にも耳を傾ける。
 偏狭なナショナリズムなんかは不要です。当然言うべき所はしっかり言う必要はありますが、常にその先にあるものを見据えて行く必要がある。同感です。