静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

静岡ホビーショー視察

*遡及日記*
 本来ならば、5/18に書きたかった内容ではあるのですが、倉庫番の中の人が寝てしまったものですので、一日遅れではありますが作成します。

 10月に行われる展示会の下見と言うか、ベストプラクティスを見に行こうと言うわけで静岡ホビーショーの視察に行って参りました。正直、会社を出る前には「お前、遊びに行ってくるんだろ」とか色々と冷やかされましたがw、まぁ、あくまでもベストプラクティスの視察です。


 と言うわけで、会社の車でたかだか15分位の会場に到着。今年の10月にはここで展示会をやらなくてはならない訳で。正直な話一体どうなる事やら・・・そんな感じで正直気が重たくなりながら受付をしようとすると、こんな感じ。


 流石静岡ホビーショー、商談日と言うのに容赦ありません。一応は列に並ぼうと思ったんですが、果たして我々のような立場の人間(業者じゃなければ取引先でもない、立場としては非常に微妙)はどのカテゴリーになるか分からない。何はともあれ会場事務局に挨拶に行き、理由を言った所、話をして頂いて入場する事が出来た訳で・・・まぁ、ぶっちゃけ貰ったカテゴリーは「取引先」って言う扱いなので間違いは無いのですが。一応支援はしていますので。


 北館の2階から会場を眺めてみるとこんな感じです。正直、各社とも様々な趣向を凝らしたブースが並んでおり、なかなか金がかかっているなぁ・・・って言うのが実感ですし、それ以上に様々なバイヤーの方々が来ていると言う事に更に驚きを覚えました。いや、これがビックサイトだったら話はまだ分かるんですよ。静岡のツインメッセですからねぇ・・・。一緒に行った展示会スタッフの人と激しくorzになりながらも、必要な箇所の写真を撮ったりとか、展示物を見ないで一体なにやってんのおまーら?って言うような事をやっていました。

 当たり前じゃないですか。仕事ですから。


 そんな中で、何社か色々とヒアリングをしてみたり。
 このブースはディー・ディー・エフさんと言う会社ブースに置いてあったジオラマですが、色々と興味深くお話を伺わせてもらいましたし、他にも何社かヒアリングをさせて頂きました。いきなり仕事と何も関係ないような者がお邪魔して申し訳ございませんでした。
 とは言え、どの会社さんも全く同じ事を話されていたのですが、曰く「このような専門性の高い展示会は年に2回、静岡と東京でしか開催されていない」って言う事と、「出展社も大手さんも居るし、同じような分野の人も居る。色々と刺激になるものもあるし、全体のトレンドを見る事ができる。なんと言っても、多くのバイヤーさんが来ているのがB2Bの展示会としての魅力だ」と。

 B2Bですか・・・。それに比べてウチらの方はorz。

 とまぁ、愚痴っちゃいけませんし、年に2回開催している展示会と比較するのはヤボってもんですが、やはり「集積」って言うものの厚みは確かにある訳で。確かにそりゃそうです。タミヤ模型も出ていますし、静岡の地場の企業さんで言えば青島も長谷川もそうです。最近はバンダイ葵区内に工場(なのかな?)がありますので、確かに静岡の伝統工芸である木工を基盤とした集積があるのは確かな部分。問題は、その技術の蓄積をどうやって地域内で活かしていくのか?って言う部分なんじゃないのかな、って思うわけで。正直、これだけの展示会に世界中から人間を集められるって言うのはぶっちゃけ恐ろしい程凄いですよ。ええ。


コトブキヤブース内の展示。

 まぁ、全ての会社の商品が静岡県内で製造されている訳ではないのですが、静岡の強みって言うのは「コンテンツそのものを生み出す」と言うものではなく、「コンテンツを立体化する」と言う強みがあるって言う所だと思うんです。正直に言えば、もえたんにしても鉄道むすめにしても、元々は二次元のものである訳で。この点で力があるのはバンダイタミヤなんだと思うのですが、立体物を写真などで二次元の世界にしたものを、再び三次元の世界に展開するって言うのは、やっぱりそれ相応の技術力が必要だって思うんです。確かに静岡市がコンテンツバレー構想で「コンテンツを自ら生み出す事の出来る地域を育てたい」って言う理由も正直言って分かるわけですし、折角の技術があるのですから、その部分で創り出すだけの力があれば・・・って思う部分はあります。ただ、気になるのは余りに移ろいやすい部分を持っているって言う所なのでしょうか<二次元のコンテンツ。流行廃りもありますし、言うなれば非常に変動的な部分ですし、果たしてその変動的な部分を地域に内在させてしまっていいのか?って言うものはあるんですが、やはり「車の両輪」的な役目を持つって言う事を考えれば静岡に「コンテンツを自ら生み出す」だけの力があってもいいとは思います(当然、その市場は静岡県内に限らなくてもいいのかもしれません)。

 地域に「親しまれるコンテンツ」をどうやって根付かせるのか、そこが最大の問題のような気がしないでも無いですね。少なくとも静岡でアニメ産業なんか興そうとしても無駄だとは思いますが、このような形で「生産に直結する事が出来るコンテンツ」をまずは考えるべきなんじゃないのかなぁ?って思います。はい。