静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

青春メガドリーム大阪号とインターネットの素敵な関係?

*遡及日記*
 これって裏Blogネタ?って突っ込まれそうなんですが、表で書いてみます。

 昨日から東京〜大阪間で定員80人の夜行バスが走り始めたんですわ。元々は東京〜つくばセンター間を走っていた車両が夜行バスに転用されたって言うものなんですけどね。取りあえずは7月の3連休に乗りに行く予定にしています。今からwktkしている自分が確かに居る訳なんですが・・・・とここまでならばid:warehouse_mgrのネタなんですが。

 今、面白い事に東京〜大阪間の夜行バスって言うのは色んな種類があったりする訳で。

愛称 通常価格 割引価格 座席種類 特記事項
プレミアムドリーム号 9,910円 割引無し プレミアムシート(2列独立) 東京発
プレミアムドリーム号 8.910円 5,790円 スーパーシート(3列独立) 東京発
スーパーニュードリーム号 8.910円 5,790円 スーパーシート(3列独立) 新宿始発
ドリーム号 8,610円 5,600円 3列独立シート 東京/新宿発
青春ドリーム号 5,000円 4,500円 4列シート 東京/新宿発
青春メガドリーム号 4,300円 ←当日購入 4列シート 東京発
超特割青春号 4,200円 3,780円 4列シート 正座席
青春メガドリーム号 4,000円 ←1日前まで購入 4列シート 週末/繁忙期
青春メガドリーム号 3,500円 ←1日前まで購入 4列シート 閑散期
超特割青春号 2,100円 3,780円 補助席 正座席売切時

http://www.kakuyasubus.jp/kanto_kansai/index.html参照。

 正直、高いものは10,000円から安いものでは2,100円。幅がいろいろあってバス好きにはたまらない区間です。 まず、一つ目は「高くてもいいから楽して移動したい」と言う客層から、「とにかく安く移動したい」と言う様々な客層が高速バス市場に存在していると言う点でしょうか。まぁ、現実的には「飛行機や新幹線でサッサと移動してホテルで1泊」って言うのが一番楽であり、快適なのは間違い無い所ではあるんですが、それでも「プレミアムシート」と言うものが出来てくるって言う事が個人的には面白いって思いますね。
 まぁ、プレミアムシートの存在って言う事を考察するのも面白いんですが、今回問題にしたいのは「青春メガドリーム号」の存在なんですわ。マニア的な観点を抜きにして。
 それこそ、週末ならば東京大阪間を4,000円で行けるって言うのはJRバスが自ら需要を創出している(と言うか、ツアーバスの存在との対抗上って言うのもあるんでしょうが)って言うのもあるんでしょうけど、それ以上に「東京と言う都市の市場」が確実に広がっているって言う部分にあるのではないか?と思うんです。いや、個人的には結構大阪って言う都市の市場も結構大きいって思いますし、大阪は大阪なりに都市の魅力って言うものはあるって思うんですよ。一度は大阪で仕事をしてみたいなぁって思って居る自分も居るわけですので。
 地方都市に居ると分かるのですが、地方都市と言うものが「その地域全体の需要」と言うものを満たす訳ではありません。確かに一般的な消費財に関しては需要を満たす事ができるのですが、その他のエッジな部分に関してはどうなのか?と言われれば正直それは無理でしょう。エッジな部分には地方都市で需要がないと見込んでいるのか(実際そうなんですけど)、そのものに関するPRは出来ないって言うかしない訳ですし、仮にPRをしようとしてもコスト的に無駄な話ですからね。ええ、無駄なんですよ。
 昔はそれで良かったんです。少なくともインターネットが普及するまでは。無ければ無いで我慢すりゃ良かったですし、それほど多くの情報が提供される訳じゃありませんでしたから。ですが、今はインターネットと言う糞便利なアイテムがあるわけで。インターネットは少なくとも地方による差って言うものは存在しません(インフラ面での時差は存在しますが)。そうなってくると、今まで存在していた市場規模が「東京」や「首都圏」と言った限定的な市場から「全国」と言う大きな市場に広がって来るんじゃないかと。
 そんな中で、確かにアマゾンとかの通販サイトも発達してきて確かに「モノ」の入手に関しては便利になってきます。いや、確かにおいらも何回か買ったりしているんですが、それでもやっぱり「自分の目でモノを見てから買いたい」って言う部分もあるでしょうし、それ以上に「サービス」と言う財貨である場合は一体どうなるのか?これはもう、実際に出かけるしか無いと。

 たとえば、「元々はゲームの曲を歌っていたアーティストがメジャーデビューしてライブを開く」って言うケースで考えてみましょう。まぁ、個人的にはKOTOKOとか川田まみとかって言うI've系の人を考えています。
 元々、「ゲームの曲でブレイクした」って言うのは、やっぱりインターネット上での評判が伝わってその評価が定まった(サプライヤーからして見れば、『売れる』と判断できた)訳ですから、この部分でさっくりと「インターネット」の存在が大きなポイントになって来ると思います。ネットをやってない、それもいわゆる「エロゲー」と言われるジャンルのゲームをやってない人には分からないですからね。と言うか、メジャー市場に出てないアーティストはいわゆる「権威」と言われるメディアには無視されるか「色物」扱いされて終わってしまいますから(c.f.「ハピ☆マテ」に対する某アーティストの暴言)。

 次に可処分所得の問題になります。
 少なくとも、家持ちや子持ちの方だと可処分所得がどうしても低くなってしまうわけです。よほどの理解のある奥さんが居なければ「行ってらっしゃい」とは言ってくれない訳で。「あんた、行ったら小遣い減らすわよ」って言われれば・・・そりゃ行けなくなりますわな。そうなってくると、必然的に「あ、KOTOKOのライブがあるんだ。けど、金も無いし時間も無いから行けねぇよヽ(`Д´)ノ」って言うケースが発生してくる。ここで、多少なりとも可処分所得が高い人間しか行けないと言う状況になります(いや、可処分所得の問題って言うのもありますが、「価値」をどこに見いだすかと言う「価値観の違い」って言う問題も内包している事に注意すべきでしょう)。

 で、最後に可処分時間の問題になります。
 ある程度自分のお金を自分で自由に出来る立場の人であり、なおかつ「東京までライブ聴きに行ってもいい」と言う価値観を持っている人が「KOTOKOのライブを聴きに行こう」って言う事になるんですが、ここで「可処分時間」と「可処分所得」と言うものが出てきます。「翌日仕事なんだよ、だけど聴きに行きたい」って言う人であれば、それこそ東京に1泊して翌朝の新幹線や飛行機で地元に戻り、翌朝は何も無かったかのように会社に出勤って言う事も出来る人もいる訳で。
 その一方で「暇はある。けど、金は無いけど行きたいなぁ。」って言う人もいる訳で。そんな人がチョイスする交通手段として「夜行バス」って言うのが存在していると考える事はできないでしょうか。いい言い方をすれば「行動可能性を広げるための交通機関」、悪い言い方をすれば・・・あ、こいつはやめておきましょう。

 まぁ、長々と書いてしまいましたが、結論から言えば「インターネットによって広がった個人の欲求を満たすための行動可能性」を広げた交通手段としての「高速バス」と言うものが存在するのではないか?と言う仮説を立てる事が可能な訳で。当然ですが、それ意外のファクターも存在する事を否定しませんし、それら様々なファクターが複合的な要因となって現在の「あまりにも多すぎる夜行バスの種類」ってもんが誕生したと言う事ができるのではないかな?と思うわけで。


 この部分、もう少しまともに仮説を立てたりとか、どうやってそれを証明するのか?って言う事をしっかり考えるる必要があるとは思うのですが、インターネットが生み出した存在としての「青春メガドリーム号」、そんな部分が実はあるのではないか?と思ったりするおいらが居る訳です。