静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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渋谷・新宿ライナー静岡号雑感

 と言うわけで、「渋谷・新宿ライナー静岡号」に乗ってきた訳なんですが、どうもこの便に対するJR東海グループの意気込みは凄いもんがあるなぁ、と言うように思っております。

 流石に自分が乗った便は新型車両ではなかったものの、静岡駅で4/20に出発式をやった4304便は新型車両を持ってきた訳ですし、それどころか「出発式」と言う事をやる事すら驚きな訳で。ええ、確かに「京阪神昼特急大阪号」、「浜松新宿ハイウェイバス」(6/1から「渋谷・新宿ライナー浜松号」になります)、「しみずライナー」のJR東海バス担当初便に乗車したんですが、いずれも出発式はやってなかったような気がしないでもありません。
 以前の鉄道のダイヤ改正で静岡から東京への普通電車直行便は殆ど無くなってしまいましたし、この間のダイヤ改正では特急「東海」号も無くなってしまったと言う事で。まぁ、ここらへんは乗り換え無しって言うメリットは利用者にとってはあったものの、決してJR東海グループとしては「どうせ熱海から先はJR東日本だし」って言うような考えもどっかにあったのではないかな?って思うんです。
 新宿・渋谷に行く場合は確かに新幹線に乗っていけば品川or東京まではJR東海なんですが、そっから先はJR東日本にイヤでも乗らないとならない訳で。それを考えると、自社グループのバスで1本で行けてしまうと言うのはJR東海グループにとっては好都合だったのかもしれません。
 とまぁ、ここまでは経営側の理屈であるんですが、後やはり考えられるのは旅客流動調査を静岡対渋谷や新宿と言った所でも行ったのでは?って言う部分もあるんですよね。実際の発券データと精算データの照合をすれば、面倒くさいかもしれないけど、実際に乗った乗客がどこの駅まで乗ったのかって言うデータも取れると思う訳で。そんな中で「直行バスを運行してもお客さんが乗ってくる」って言う判断があったのかもしれません。
 そうなった場合、今まで普通電車で行っていたお客さんに対するPR、そして、今まで新幹線で月1回行っていたお客さんを高速バスで月2回行って貰う、って言う方向になったのでは、なんて思う訳です。あと、JRバス関東が主管会社になっている「しみずライナー」への参入も、そのデータ取りだったのかな、なんて言う事も考えてしまう訳で。もし、仮にそうだとすれば、流石JR東海だなって言うように思うわけで。趣味的には今ひとつではあるんですけど、経営的に見ればやっぱり違うなと思う訳で。
 噂では「しずてつがJRバス関東と組んで高速バス新路線を開設するから、先にお客さんを確保しておこう」って言う話が流れていますが、どうも競争相手の存在と言うだけでここまでの積極的な施策を展開するとは思えません。それこそ若者向けに「新宿=バス」って言う考えを植え付けたいのかな?って思う訳で。割引券配布って言うのはまさにそんな感じがするんですけどね。
 いずれにしても、これから先どんな動きを見せてくれるのかが楽しみな所です。