静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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地震。

 新潟県中越沖地震の被害に遭われた皆様には心からお見舞いを申し上げると同時に、少ない額ではありますがはてなポイント経由でささやかではございますが、義捐金をお送りさせて頂きました。一日も早く皆様の暮らしが元に戻る事をお祈り申し上げます。
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 その上でこんな気になる記事が出ていました。


 スズキ、トヨタ自動車日産自動車など自動車メーカー6社は18日、新潟県中越沖地震被災した部品メーカー、リケンからエンジン部品供給が途絶えたため、生産ラインを休止すると発表した。スズキは5工場で19日から21日まで一部または全面休止する。トヨタは本体の全12工場を含むグループの国内計約30工場で休止。日産と三菱自動車富士重工業ダイハツ工業も週末から週明けにかけ1―4日間休止する。
 スズキが生産ラインを休止するのは19―21の3日間で湖西、相良、高塚、磐田、豊川(愛知県)の5工場。磐田、相良は一部のラインで生産を続ける。
 下請けが自然災害に遭って部品供給が滞り、大規模なライン停止に迫られるのは同社にとって「過去にほとんど例がない」(同社)という。
 スズキは新潟県柏崎市の主力工場が被災した部品大手のリケンからエンジン部品を直接納入しているほか、同社の部品を使う変速機を別会社から間接納入している。
 情報収集のために社員を現地派遣したが、まだ今後の見通しは把握しきれていない。週明けの23日以降の稼働は20日までに判断する。
 停止するのは湖西の四輪、相良の四輪エンジン、高塚の二輪エンジン、磐田の四輪、豊川の船外機、二輪の各生産ライン。3日間の停止で二輪5000台、四輪1万台の生産に影響が出る。
中越沖地震 スズキ5工場生産休止 部品供給途絶え静岡新聞(7/19記事確認)
 これ、正直言って結構他人事ではない記事なんですよね。
 仕事で色んな下請けの会社さんを訪問しているんですが、上手に幾つもの会社から仕事を貰ってリスクヘッジをしている会社さんもあれば、特定の会社さんに完全に依存しきってしまっている会社さんもあったりと、色んな会社があったりします。それこそ、特定の会社産に依存しきっている会社さんには「折角いい技術を持っているんだから、他の会社さんとおつきあいした方がいいんじゃないんですか?」って言うようにお話をする事があるのですが、なかなかそう上手くいかないってのが実際の所なんですよね。それぞれの会社さんの経営判断的なものもあるでしょうし、それこそ知財関係にかかるような仕事をしていて、外部にそのノウハウを漏らす事が出来ない仕事をしているとか。
 こういう部分を見るとリスクヘッジの重要性って言うのが確かに重要だと思う部分がありますし、実際スズキだけじゃなくって途中に幾つかの会社を経由しているもののトヨタさんだとかホンダさんに納品している企業も有るわけで。で、ラインが止まれば当然その分の品物は納品できない→売上が上がらないって言う部分があるんじゃないかなと思います(実際にはラインが再び動き出して、生産できなかった分の遅れを取り戻すって言う事であればリカバリーは出来るって思うんですが)。
 こうなってくるとやっぱり必要になってくるのはBCPだと思うんですわ。確かに策定するのは面倒くさい部分もあるんですが、どうやって「事業を継続していくのか」って言う事を考える必要はあるんじゃないのかなって思います。これだけ生産の現場って言うモノがこんがらがっている状況ですので、まずは立て直しって言うのが最優先課題だと思うんですよね・・・。
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 翻って考えてみると、静岡で地震が起こったとき、どんな風になるのか?って言う事なんですわ。
 正直、被害規模は今回の比じゃないと思いますし、まずは「生き残る事」ってのが最優先になるのかとは思います。その後になってしまうのは仕方ない部分はあるんですが(ほら、生きてるだけで丸儲け、って言うじゃないですか)、復旧の立ち上げをどうやっていくのかな?って言う部分なんですよね。
 当然ですが既存のスキームの中で回しきれない所もあるでしょうし、生産設備が被害を被ったなんて言う事になれば何らかの支援を行わなくちゃならない訳で。そんな中で、どういう支援方策をとる事が出来るのかって言う事はやっぱ考えておかなくては・・・ってマジ思うんですよ。
 地震ってやつには色々と考えさせられてしまいます。