静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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新宿駅1820→大内観音入口2054 駿府ライナー9号


車両:鳥坂534号車(しずてつジャストライン 鳥坂営業所)
乗務員:しずてつジャストライン 鳥坂営業所
 写真は・・・もういいよねw。夜だし、鳥坂534号車の写真は激しく撮ってあるしw。
 11/16の改正後で初めて出来た18時台の駿府ライナー。15時台から毎時1本と言う完全に静岡側需要にシフトしたダイヤになった訳ではあるが、2席ほどドロンとシートがあっただけで満席。考えてみれば2時間前に良く変更できたな、と言うのが実際の所だったりする。
 しかし、渋滞はやっぱり激しい。明治通りから甲州街道まで抜けるのに約10分ほどって言うのは正直厳しいものがある訳で、そういう面では西口発着の渋新の方が定時性は高いのかな?と思うが、考えてみれば渋谷での乗車扱いに時間がかかる訳で結局は一緒のような気がしないでもない。将来的には新南口のバスターミナルも、西口のバスターミナルも南口のバスターミナルに1本化される訳なんだが、その時までお客さんをどれだけ定着させるのかが一番重要な問題のような気がしないでもない。
 そんな中で静岡からの需要に特化させた駿府ライナー。池尻大橋に上り便だけ停車させる事によって、一般道の渋滞を回避させつつ、都内各所への地下鉄でのアクセスを確保すると言う方向になった。そして、静岡方では東静岡駅発着にして、「渋谷」と言う都市の魅力を活かして若者向けの路線展開を図ろうとする渋谷・新宿ライナー静岡号。
 正直、どっちも正解だと思うし方向性には間違いはないと思う。同じ事をやって価格競争で共倒れになるよりも、微妙にターゲットをずらす事によって「競合」しながら「競存」すると言うのはユーザーにとってメリットは大きいと思う。そんな中で、「渋谷に行くから・・・渋新使うか。」と言うチョイスもあれば、「行き先池袋だし、車でバス停まで行きたいから駿府使うか」って言うチョイスもあると思う。それらの需要を細かく拾う事によってユーザーがメリットを享受でき、かつ、運行会社側もメリットが享受できると言うwin-winの関係が案外成立しているのではないかと思う。
 しかしながら、まだまだユーザビリティー(て言うか商品開発)では両者ともヌルい部分があるのもまた事実。渋新だったらそれこそ京王も運行すると言うメリットを生かして「都営交通一日乗車券」をセットにした乗車券を販売して誘客をはかると言うのもあるだろうし、駿府だったらJRの東京都区内フリー切符をセットした企画乗車券の設定や、池尻大橋渋谷間の東急線乗車券と東京メトロ全線のフリー切符をセットした企画乗車券の設定と言うのも可能だと思う。少なくとも、誰もがSuicaPasmoを持っている訳じゃない訳だし、そんな感じで「お客さんに『高速バスの利点』をどうやってPRするのか」と言う観点がもっと必要だと思う。実際に小田急箱根高速バスなんかは東京メトロフリー切符と組み合わせた商品なんかもあるし。
 とりあえずは11/16の駿府ライナーの先手に対し、後手になる12/1の渋谷・新宿ライナー静岡号のダイヤ改正がどのような影響を及ぼしてくるのか、そして「殿様商売」になっているとも言われる「しみずライナー」をどのように持って行くのか、今後の状況は結構気になる所である。