静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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往復割引切符の値段

 北海道紀行さんがいつも見ているBlogのページの中に「各駅倉庫」さんと言うBlogがあるとの事で、ふと見に行ってみたり。そこのページを見ているとS62年3月の「国鉄東名高速線時刻表」があった。ダイヤそのものは自分の記憶しているものとほぼ同じだったのだが、ダイヤそのものよりも運賃表に目がいった。
 折角なので、そこから持ってきた運賃と、今の運賃を比較してみた。

片道 増加率 往復 増加率
1987(昭和62)年 2,500円 - 4,300円 -
2009(平成20)年 2,850円 +14% 4,500円 +4.6%

 通常片道運賃が14%値上げになっている一方で、往復割引に関しては消費税相当分も値上げになっていない所が現状。これはちょっと意外な話だったりする。それこそ缶ジュースなんかにしてみれば20年前は1本100円だったのが今では120円になって+20%と言う値上げ率になっているのに比べればそんなに価格が上昇していない。
 ただ、あくまで比較は「通常運賃」なので、今の「渋谷・新宿ライナー静岡号」・「駿府ライナー」には各種割引運賃が存在している。んじゃ、それと比較してみるとどうよ?って言うのを試しに計算してみた。

単位:円

系統 運賃種別 片道 増加率 往復 増加率
1987(昭和62) 東名線 通常 2,500円 - 4,300円 -
2009(平成20) 東名線 通常 2,850円 +14% 4,500円 +4.6%
2009(平成20) 新静岡 ネット 2,770円 +10% 4,370円 +1.6%
2009(平成20) 駿府 ネット 2,710円 +8.4% 4,280円 -0.5%
2009(平成20) 駿府 早売7 2,280円 -8.8% - -
2009(平成20) 駿府 早売7ネット 2,170円 -13.2% - -
2009(平成20) 駿府 トク割 2,000円 -20.0% - -
2009(平成20) 駿府 トク割ネット 1,900円 -24.0% - -

【備考】
 ネット:ネット割(渋新静岡:3% 駿府:5%)
 早売7:駿府のみ。20%。
 トク割:駿府のみ平日便限定。30%

 ネット割の料率が渋谷・新宿ライナー静岡号と駿府ライナーでは違っているが、そんな事よりも席数限定とは言えども昭和62年当時の運賃より安くなっていると言う事実が存在している。ちなみに比較対象として新幹線はこんな感じ。

系統 運賃 特急料金 合計 増加率
1987(昭和62) 新幹線 3,100 2,800 5,900 -
2009(平成20) 新幹線 3.260 2,920 6,180 +4.7%

それこそ大学卒業の初任給とかと掛け合わせてみると面白いデータが取れそうな気がしないでも無い。それこそ20年前と比較するとそんなに物価って上がったのかなぁ?って思う所もあるし(石油は確実に上がっていますが)、固定費コスト上昇分を一体どうやって吸収しているのかって言う所が非常に気になる訳で。
考えてみれば、国鉄は民営化され、民営化された後でJR東海JR東日本それぞれの自動車部門は本体から独立しているし、静鉄だって本体からバスも部門が独立、京王だってまた然り。さらに言えばJRバス関東は一部業務をJRバステックにさらに分離した訳だから、その部分のコスト構造が変わった訳で、人件費に関しては結構ダウンしているような気がしないでもない。
そこの部分で値引き分の原資を捻出したものかと思うが。