静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

市場の変化?顧客の変化?

 アンテナを見ていたら驚きの記事が。


2010年7月1日(木)に東京・新宿〜京都・奈良・大阪・神戸間のダイヤ改正及び運賃改定を実施します。
 主な概要は以下のとおりです。
1 「プレミアムドリーム号」に新型車両を投入し大増発!(1往復→5往復)
    ※プレミアムシート(1F)には地上デジタルテレビを導入。
  ※個室感覚を演出する座席カーテン、あったら便利なコンセントを全席に装備!
おしらせ】プレミアムドリーム号が大増便!東京−京阪神間リニューアル!7/1~
JRバス関東(5/27確認)
 見た瞬間「えっ?何これ?」と思ってしまったのは当然です。今まで「座席が取りにくい」と思っていた「プレミアムドリーム号」が一気に5往復になってしまう訳ですから。むしろ、無印ドリーム号の本数が少なくなってしまう訳なんですよね。恐らくは先日発表になったウィラーの「コクーン」タイプや「ビジネス」タイプとの競合、って言う所もあるのですが、個人的にはどうも「価格競争」とか言うような単純な話の延長線上に終わらないような気がするんです。直感的に言えば「顧客の求めるサービスレベルが変わってきた」って言うような部分を反映したダイヤ改正なのかなと思うんですよね。
 プレミアムシートが大阪系統から始まって四国系統、名古屋系統でも採用されて顧客での認知度が高まってきたと言う周辺状況、他社でもプレミアムシート同等のシートを採用する事になり、初期投資が一般3列車とほぼ変わらないレベルに変わってきた(ここらへんは憶測ですが)、プレミアムドリーム号と無印ドリーム号のランニングコストが変わらない(これも憶測)、そして、予約状況の推移って言うのを見極めた上での話のはずです(憶測ですが)。
 その上で、JRが「自分らのターゲットとするお客さんは〜」と言う仮説を立て、その顧客層に一番訴求できる商品戦略を立てたらこの結果だよ、って言うのがあるのとは思いますが・・・さて、そこまでMECEに考えてやったのかどうかはよく知りませんw。ただ、バスの車両であれダイヤであれ「商品」と無理矢理定義したときに、その「商品戦略」を考えればこのようなプロセスを経ているとは思うのですけどね、ええ。
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 個人的に言えばこの方向性はありだと思いますし、今まで「どっちつかず」だった無印ドリーム号の顧客を詳細にセグメンテーションした結果がこれである、と言う部分があるとは思いますが、ここまで一気にやってしまうと言うのが正直「何その決断力は?」って言う所なのかもしれません。