静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

こんな趣味を持っていると。

 少し仕事の話。
 基本的においらがやっている仕事と言うのは内部環境が外部環境を色々分析して、数字をベースにして方向性を決めるお手伝いをしているなんですが、そんな中で結構見落とされがちなファクターとして「交通機関」の話があります。有り体に言えばバスや電車のことです。
 そんな中で、時々自分が直接絡んでいる案件以外でも議論をすることがあるのですが、そんな中で自分が一番最初に見るのは「そのまちの交通機関がどうなっているのか?」って言うことです。お客さんが車で来るのか自転車で来るのか歩いて来るのか、それともバスや電車で来るのか、と言うことなんですが。

 そんな中で今まで「自分たちのまちの外に出ている人を食い止めたい」と言うようなプランを持っているケースを時々見かけるのですが、「あれ?交通機関って言う視点を見落としてない?」と言うものを見かけることがあります。地域内の交通機関にしても、地域内と地域外を結ぶ交通機関にしてもその観点が欠落しているんです。「いやぁ、◯◯でしょ?だったら◯◯があるじゃん。この部分に対しても何らかの考え方を持たなくちゃ不味いんじゃないの?」と言うようなサジェスチョンをする事もありますし、「◯◯からは◯◯があるから、このお客さんを呼びこむような施策が必要だよ」と言う事もあります。

 う〜ん、地元の事をよく知っているのは地元の人だし、その地元の人が何で「身近なものに気づかないんだろう?」と考えるんです。確かに「自分たちの身の回りに【当たり前のようにある】が故に却って気づかない」と言う事もありますので、ある特定の部分だけが欠落してしまう、と言うのも分かるんです。
 ですが、何故か「交通」と言うのが「自家用車」一辺倒でしか見れないと言うのは「やっぱり静岡県の特性なのかなぁ」って思うところなんですよね。ここ10年で運行系統が大幅に変わったりとか、20年前と比べたら運行本数が大幅に減少したりとか、色々ある訳で。本当にどうなるのか?と思うところですし、確かに「公共交通機関」の役割が大幅に減退している、としか思えないのが悲しいところで。

 乗客からしてみれば「バス会社がー」と言うわけですし、バス会社からしてみれば「乗客がー」と言うような話ですので、お互いにどう考えても噛み合わない。で、その間を行政が「地域内の輸送を守る責務」として自主運行バスを運行している。いや、行政がやるのは分かるけどそれって本当は行政の仕事なの?って思う所もあるのですが。まぁ、それはそれとして。
 その一方で高速線がどんどん増えている現状があります。顧客にとって「近場」より「東京」に魅力を感じ、かつ、安価な運賃で行くことが出来ればやっぱりそちらをチョイスすると言うのはありますから。

 結局、この状況って言うのは運送事業者側も「お客様にどうやって貰えば乗ってもらえるのか」と言うことを考えてこなかった事にも原因があると思いますし、まちの方も「公共交通機関でどうやって自分たちのまちに来てもらうのか」と言うコンテンツを作って来なかった(と言うか、実際には色々あってそのコンテンツを作りたくても作ることが出来なかった、が正解なのかもしれません)と言う部分が原因だと思います。

 この問題を解決するのには色んなファクターがあると思うのですが、「誰に対して」「どのようなサービスを」「どのような方法で提供するのか」と言う事を根本から考え直す事がやっぱり必要なんでしょうね。正直、そんな事を最近は考えていた、って言うのが実際のところです、はい。

 あー、駄目だ。やっぱり自分が色んな所出かけて色んなまちを見てこないと。
 要は「東京や名古屋、大阪以外」のまちを観る事が自分にとって必要、すなわち「旅をしたい」、と言うところです。はい。