静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

夏色キセキ→下田実地探訪


 今日のエントリはむしろこっちが本題。
 今日の用務先は下田商工会議所だったのですが、下田駅には10時前に到着していました。お前早くつきすぎ、と言うツッコミもあるのでしょうが、なかなか下田や南伊豆方面には行く機会が無く、自分でも「データや話」でしか分かってない部分がありました。そのため、出発前に上司の許可を取って「下田の街を見て来たいんですが、いいですか?」と言った所「行ってこい」と言う事になりました。正直、いろんな所を見ておかないと「別のお客さんの所で話が出来ない」と言う部分もありますので、この稼業。


 まず思ったことは、当然ではありますが「他県ナンバーの車が非常に多い」ということ。観光シーズンって言うのも確実にありますが、地元伊豆ナンバー(もしくは沼津ナンバー)の車は別ですが、明らかに他県ナンバーが多いです。正直に言えば静岡ナンバーの車は殆ど見かけませんでした。やはり静岡から遠い、と言う事や「首都圏」に確実に目を向いていると言うのはあるかと思います。
 そして、商店街。そこそこ通行量のある通りもありましたが、駅のそばにある下田とうきゅうやマックスバリュ、そしてあおきにお客さんは行っているのかと思うところで。月曜の午前中ではあるものの、相当下田とうきゅうやマックスバリュは賑わっておりました。しかしながら、よく見てみると必ずしも大型店(あおきは「大型スーパー」とは言えない面積)で全部総取りしているのではないのような気がしないでもありませんでした。商店街のなかに「あおき」もありました。
 それこそ本当の意味での「大規模SC」って言うのは下田にはありません。伊東か大仁のアピタまで行くしかないのが実際の所だと思いますし、下田とうきゅうも決して専門店の面積は広くはないわけで。商業環境的にはもう少ししっかりとデータを見て見たほうがいいのかもしれません。


 やはり下田は「観光」のまちであるのかもしれません。市街地をブラブラ奥の方まで歩いて行くとあるのがペリーロード。石畳と柳の木、そして小さな川が非常にいい雰囲気を作っています。そんな所にあるのは


 石造りの蔵。それこそこんな石造りの蔵なんて栃木の方でしか見たことありませんでしたし、下田にもあるって言うのは話では聞いていましたが、生で見るのは初めてなわけで。やっぱり凄いもんだと思います。この景観、何かいいなぁと思ってたら、静岡県景観賞を受賞しているみたいで。確かに建物と街並みがいい雰囲気です。野郎一人でも今なら大丈夫ですが。


 その後、みなと通りをブラブラ歩きながら「道の駅開国下田みなと」まで。新みなと橋から見る船の様子と山と空、仕事と言うことを忘れて満喫していました。


 でまぁ、少し早いですが昼ごはんと言う事で「下田バーガー」なるものを食べてみたのですが・・・初めは1,000円と言う事「高っ」と思ったものの、中に挟んであるのは金目鯛・・・そりゃ高いですわ。普通ならば煮付け、鮮度が良ければ刺身やしゃぶしゃぶで食べるのですが、2種類のチーズと合わせて食べると言うのは今までにない経験です。1,000円でも問題ないって言う感じでしょうか。ただ、このお店の隣には刺身を食べさせてくれるお店が入っているのですが、正直そっちの方が混んでいました。まぁ、魚であれば個人的には焼津の小川漁港の食堂が好きですし、やはりここはご当地のものを食べたいと言うことで。

****
 その後、今日の用務先である商工会議所を訪問して色々とお話をさせて頂いたのですが、こちらのエントリに書いた内容の話はやっぱり出てきました。と言うよりも想像以上に「凄いことになっている」と言うのが実際のところでした。自分の他にも同行した上司・同僚も居たのですが「本当にそんなに凄いのか!」と驚いていたのは言うまでもありません。
 仕事上での話でしたので「書けない話」的な部分が結構あったのですが、やはり鍵になるのは「地元の取り組み」って言う所であるのは間違いが無い所です。制作会社側と地元企業、商工会議所、行政一体の取り組みと言うことで、先日まで行われていたスタンプラリーについては首都圏だけではなく全国からお客さんが来られていたとのこと。また、「下田」と言うまちを選んだ理由と言うのも非常に納得させられる話でありました。
 他の県内のまちがこのような形で地域振興を行うのは「外的要因」を考えるとそう簡単ではない部分もありますし、このような「コンテンツツーリズム」の課題として「リピーターをどうやって育てていくのか?」と言うものがある、と言うのは商工会議所の方も、お店の方も共通して認識している課題であると言う印象を受けました。ただ、「これは凄い」と思ったのは・・・

 このバナーが市内の各所(恐らく商店街単位であるとは思いますが)に掲出されていたと言う事です。
 個別の商店街だけではなく、市全体としての取り組みであると言うのが非常に分かるものですし、来るお客さんにとっても「歓迎されているんだな」と言うのが分かるものではないかと思うところです。また、来街されるファンの方、商店街の方、商工会議所の方がお互いに「話をする場」と言うのがある、と言うのがひとつの鍵になるのかもしれません。
 まだ自分の頭の中では言葉として上手く表現できない部分もあるのですが、「観光戦略」、更に言えば「地域戦略」の中にCGM的な要素ってものを取り込んでいくことが出来、その中で新たなコミュニティを創る事ができるのではないか?と思うのです。ただの「お客さん」としてではなく「地域を支えるパートナー」として、ファンを創ることと言うのが大事になってくるのかもしれないと思う所です。既に「企業」としては先進的な様々な会社で取り入れているトレンドではあるかと思うのですが、今度は「地域」がこのスキームを使っていくこと、これが必要なのかと思います。ただ、課題もあるところなんですよね。どのくらいの人口の所で可能になるのかということや、どんなファンをメインターゲットに据えるか、と言う事も。恐らく、ここから先は自分の足で歩いて探して考えるしか無いかとは思いますが。

 本音を言えば、仕事抜きで今度はノンビリと歩いてみたいものです。
 流石に夏の炎天下で汗だくになるのは勘弁(謎。