静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

"Exporting Vocaloid From Japan to America”を読んでみた。

 会社帰りにtwitterのTLを追ってみたら表題のビジネスプランのURLが流れてきました。
 どうやら、「大学で書いた新しいビジネスプランを〜」と言う事で、大学の講義かゼミか何かで作ったものだと思います。いずれにしても、どんなもんかなぁと思ってみたら全部英文(汗。
 いや、俺英語マジで苦手なんですが・・・。

 折角なので、少し真面目に読んでみて、これに対して幾つか思ったことを書いてみようかと。
 
 ええ、今日は完全にバスネタでも何でもありませんので、興味のない方はスルーをお願いします。
 まず、ざっくりと読んでみた感想は「予想損益計画書(Financial Projection)はだいぶ作りこんであるなぁ」と言うところ。自分もこの商品のマージンがどうだとか、アメリカでの販管費がどの位が基準値になるのかって言う所はわからないので(国内の場合だったら一応適切な指標を使う事は可能です)、そのエビデンスはどうなってるの?と言う野暮なツッコミはしませんと言うかできません。
 ただ、気になったのが、市場規模の中から販売数を出す時に出した係数(Traget rate)の0.03%って言う数字がどこから出てくるのか?って言う所です。恐らく、英文の中にその0.03%と言う比率の根拠があるのかもしれないですが、自分の乏しい英語力ではそこまで読み込めませんでした(恐らくはBusiness Evaluationの項目で出ているのかもしれませんが)。この部分が何でそうなるのか?って言うことを言えば、もっとわかりやすい(=実感が持てる)予想損益計画書になると思うのです。

 企業の運営形態(販売代理店にするのか、現地法人にするのか)に関する考察も加えてありました。ただ、この運営形態によって前項で書いた「予想損益計画書」に関しても大きく変わってくるのかなと思うのです。当該Business PlanのFinancial Projection(予想損益計画書?)と、Cost Details(販管費明細?)は、当該プロジェクト単品のものであり、企業全体で見た場合には恐らく別途発生してくるファクターもあるのではないかと思います。 
 あ、通貨レートの話に関しては専門外なのでよくわかりません(汗。

 その上で、更に気になったことを書けば、こちらのエントリでは「新しいVocaloid Libraryを作るビジネスプラン」とあるのですが、PDFを読む限りでは「海外でVocaloidのPackageを売る」って言うようなモノに見えるのは気のせいでしょうか?「海外でVocaloidのPackageを売る」と言うものであればいいのかもしれませんが、少しその部分は詰めが足りないのかなぁと思うところです。
 要は、「誰をメインターゲットにするかの絞込み」をもう少し細かくやった方がいいと言う事だと思うんです。折角ポジショニングマップでの分析をやっているので、もう少し違った切り口の組み合わせ(キャラが立っている度合いとか、販売数が多いとか、ニコ動に上がっている本数の多さとか色々)で見れば、「どんな方向に向けて、どんなLibraryを作ればいいのか?」と言うことが見えてくるのかなと思うのです。

 もし、自分がやるのであれば「どんなお客さんに、どんな商品を提供するのか」を明確にするため、このあたりの周辺環境分析をもう少し細かくやった上で検討をするのかなぁと思うところです。後は、法的規制(使用許諾契約の関係であるとかそこらへん)をどうクリアしていくのかと言う部分の検討も必要なのかなぁと思います。

 とは言うものの、「自分の好きなこと」を入口にして「色々なことを知っていく取り組み」と言うのは見ていていいねぇと思う部分であると思いますし、こう言うのもある意味で「創造の連鎖」になってくるのかもしれません。

 と言うわけで、結論としては「どんなお客さんに、どんな商品を提供するのか、を明確にすることが大事ですよ」と言ういつも言ってる事になってしまいましたとさ。