静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

箱根山のレア系統めぐり2013

 ここ数年、10月末に「小田原駅から箱根町までのターンパイク経由急行便を運行します」(意訳)と箱根登山バスのウェブページに出てくるのが季語と化していますが、久々に今年は乗りに行ってきました。2010年はこちら、2011年の撮影記はこちら、2012年は所要により欠席です。なお、実際の乗車記は2010年のものを見ていただくと幸いです。
小田原駅0900→箱根町0940 季節 箱根町行(箱根ターンパイク経由) \1,150


 今年は大体20人ぐらいの乗車でした。小田原駅発が0900でしたが、自分は熱海駅の段階で0930発と勘違いをしていたらしく、気になって箱根登山バスのウェブページを見ると「0900発」との文字。小田原駅のJR改札口を出て、小田急の券売機で箱根フリーパス(3,900円)を購入。既にバスは入っていて物見高い方が写真を撮っておりました。
 ドライバーさんも箱根登山バスさんも事情は既に分かっているらしく、「このバスは年1回運行の・・・」と言うアナウンスも、流石です。また、この段階で今年は「箱根町から桃源台までは芦ノ湖スカイライン線、桃源台から乙女峠までは回送、乙女峠から長尾峠線も運行する」との案内も。
 東海道線で湯河原付近から箱根を見ると「驚きの白さ」でしたが、バッチリ相模湾の方は雲海となっていたり、富士山には笠雲がかかっているものの、ばっちりと見えておりました。紅葉も来週当たりがいいのではないかと思うところです。

箱根町1000→桃源台1035 臨時 桃源台行(芦ノ湖スカイライン線) \820

 芦ノ湖スカイライン線は2012年の運行の際にはどうだったのかは良くわからないのですが、静岡民としては「箱根を走るバスなのに静岡県内も走る」と言うことで気になっていた路線で、今回の乗りバスでも行ってみたいと思っていた路線の一つでした。当初は行程を考えると「乗るのが厳しい」と思っていたのですが、今回は芦ノ湖スカイライン線の臨時運行と言う形で乗車することができました。
 バスは箱根町を出ると国道1号線を箱根峠の方面へと向かい、正面に[静岡県]と言うカントリーサインを見てからスカイラインに入ります。この付近、箱根町三島市裾野市の境界を縫うように走っていきますが(函南町は走りません)、地図を見る限り結構裾野市内が多い感じかと。実際に三島市なんかは「箱根西麓野菜」を三島ブランドとして売り出していますからねぇ。あー、三島コロッケ食いたいや(え。
 やはりターンパイクと同様に雲海の上を走っていきますが、途中の三国峠で撮影タイムが取られることに。そういえば出発前にドライバーさんと添乗の方が「大体どのくらいで走るの?」「霧の中でも30分ありゃ行っちゃうよ」的な会話をしておりまして、ああ、ここでフラグが立っていた模様。


 普段富士山を見慣れている筈の静岡民でも「ヤバい、この富士山マジでヤバい!」と思う位の富士山を見ることが出来ましたぜ、マジで。愛鷹山も見えましたし、遠くには静岡市内の南アルプスと思しき山々も見える位。これだけで今日は箱根に来て良かったと思う位でした。


 そして、青い空に朱色とベージュの箱根登山バスもまた映えるワケで、なかなかいい感じ。当然壁紙を作ってしまったのは言うまでもありません。

 そして、再び箱根町へ戻って桃源台に到着。バスはここから回送で長尾峠へと向かうのですが、流石に回送バスへの便乗はできないので「長尾峠線ご乗車の方は小田急箱根高速バス乙女峠までお越しください」と言う案内。回送バスも客扱いしてしまえばいいのに、と思う所ではありますが、路線図を見ると箱根登山バスは桃源台から乙女峠御殿場駅方面への路線を運行してないので仕方ないところ。

■桃源台1100→乙女峠1116(1130) 80便 特急新宿駅行(小田急箱根高速バス) \600

 ここの区間だけはどうしても小田急箱根高速バスのお世話になってしまうのですが、この乗継のネックになるのがこのバスが「新宿駅行」と言う事で。実際に箱根フリーパスやPASMO(Suicatoica)での乗車も可能になっているのですが、一番厄介なのは「フリーのお客さんで高速区間まで行きたいと言うお客さん」が結構居ると言う所なのかと思う所。
 自分はそれこそ一般道区間でのフリー席と思われる後方の座席を割り当てられたのですが、途中の仙石などで箱根観光を終えてから東京に帰る人が列を作っていたりとか、途中のゴルフ場前で予約済のお客さんが一気に乗ってきたりなどと言うなかなか賑やかな状況。気になるのは「乙女峠発の便に間に合うのかどうか」と言う事ではあったのですが、ここらへんの話はまたエントリを改めて書いてみたい所。
 で、乗る前に社番を見てみたのですが・・・


 ん?ナンバーが富士山ナンバーに変わっている上、希望ナンバー担っているのではないですか、と言うことに気づいたワケで。今までは品川ナンバーしか無かったのが富士山ナンバー=静岡県内登録と言うことで結構新鮮味を感じた所。小田急箱根高速バスも静岡県内のバス事業者に正式になったわけですね。

乙女峠1130→長尾峠1140 季節 長尾峠行 \370

 バスは80便の到着を待っていてくれておりました、と言うか、実際にこの「乙女峠長尾峠」の区間を乗る人は乗りバス系の方しか居ないので、待たないとお客さん0になってしまう・・・と言う現実もあるのでしょうが、と言う話は抜きにして、実際にこの「長尾峠線」の運行はウェブページでも一切されてないどころか、運行に関しては2010年の時小田原駅で「長尾峠線も走るよ!」と言う事を知って以来のことですので。乗車記や撮影記に関しては過去の記事を御覧頂ければ幸いです。
 現在、この「長尾峠」バス停は静岡県御殿場市にあるのですが(実際にバス停のポールはありませんが)、元々は神奈川県内にあった模様で、実際にその写真がこちらのウェブページにあるのを最近確認したりなど。


 1年に1回しか運行されないのに、しっかりと幕データ・放送データを整備してあります。ちなみにバスは一旦ここで終点。

長尾峠1145頃→乙女峠1210頃 季節 乙女峠行 \370

 バスは長尾峠で一旦リセットの後、今度は再び乙女峠へと戻りますが、乗車記や撮影記に関しては過去の記事を御覧頂ければ幸いです。
 この区間にバスが走るというのは1年に1回しかなく、すれ違う車のドライバーさんも「何でこんな所にバスが?」と言う雰囲気で見ていたのが非常に印象的でした。元々は乙女峠が無かった頃はここが国道でしたのでね。だいぶ道路の改善も進み、走りやすくなっているのが年々分かる所です。
 バスは多分10分遅れくらいで乙女峠バス停に到着して今年の運行を終えました。そして、再び乙女トンネルを抜けて混みあう箱根へと戻っていきます。ちなみに今回の車両は2010年の時の運行と同じ車両であったB178号車でした。はい。

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以下はメモ。
乙女峠1216頃→東山旧岸邸前 御殿場プレミアム・アウトレット行 \520

 とらや工房で茶をしようということで、箱根施設めぐりバスに乗って東山旧岸邸前まで。この辺りに来るとプレミアム・アウトレットの近所と言う事もあり、自家用車で清水から小一時間で来る事が出来る場所なので「箱根」と言う気が全くしないのは静岡民と言うことだろうか。あんみつと赤飯大福、美味しかったです。

御殿場プレミアム・アウトレット1505(1510)→宮ノ下1605 箱根湯本駅行 \990

 このまま東名御殿場から東名高速線に乗るか、御殿場線に乗って静岡まで帰ると言う事も一瞬考えたが、折角箱根フリーパスを持っているのだから元箱根港まで出て三島へ抜けるか、と言うアホな事を考えて再び箱根の山へ。施設めぐりバスで仙石、どこから小田急箱根高速バスで桃源台、海賊船で元箱根港と言う事も考えたが、流石にアレなので宮ノ下まで乗換なしのバスに乗る。ちなみに「湯本・アウトレット線」と言うらしい。
 ・・・が、ノンビリとしていたは乙女峠まで。
 乙女峠から手に「金時山ハイキングパス」を手にした山ガールを始めとしたハイカーが大挙乗車。神奈川県内に入って乙女口、金時神社入口なので満員になってしまって「どこの山手線だよ」と言う状況になってしまい、「満員のためご乗車できません」と言う様子に。恐らくは箱根湯本から小田急線(厳密に言えば箱根登山線か)に乗って新宿方面へ帰るのだろうけど。
 流石にこの時間帯になると外は暗くなってきて、このまま箱根の温泉にしけ込みたいと思う所ではあるが、泣く泣く宮ノ下で下車して今度は箱根町行に乗り換え。

宮ノ下1628頃→元箱根港1655頃 箱根町行 \650

 手にした箱根フリーパスでは乗車できない伊豆箱根バスを見送ってやってきた箱根町行は大型バスに数人しか乗ってない程度のガラガラのバス。お陰様で添乗員席に座ることが出来て約30分ほどの道のりを国道1号線を走る。バスはアップダウンが激しい区間を走るが、バスはこの後のダイヤの事もあるのか制限速度一杯のスピードで走り抜けていく。いや、マジでどんだけドライビングテクニックがあるのか、箱根のバスはやっぱり見ていて凄いと思うところ。
 途中、外気温が出ている標識の所を通ると12度と出ていたりとか、途中のバス停で乗ってきた小さな子がコートを着ていたなど、やはり箱根は標高が高いのだなと言うことを実感する。

元箱根港1725→三島駅1815 三島駅行(沼津登山東海バス) \1,000

 元箱根港に着くと人・人・人と言う状況。
 小田原駅行のバスや旧道経由の箱根湯本駅行、強羅駅行のバスを待つ人だけではなく、湯河原駅行きバスも満員どころか列をなして待っている状況。流石に三連休の箱根は半端ない状況・・・自分も来ているワケなのですが。そして、今度はようやく本気を出して静岡県内に戻るために三島駅行のバスを待つ。そんな中で三島駅行のバスを待っているのは10人も居ない状況。・・・そりゃ確かにそうでしょう。


 バスの色だけ見ると「ああ、箱根登山バスか」と思うところだが、側面には「TOKAI BUS」と言う表記。確かに下田や熱海、西伊豆でこの色のバスを見かけると違和感しか感じないが、箱根で見れば違和感は一切ない。自分もバスの時間を確認するのに箱根登山バスのウェブページを開いていたりした。
 だが、乗ると「ああ、やっぱり東海バスなんだよねぇ」と言うのが一発で分かる。正面の運賃表示機はLEDのそれだし、何と言っても運賃箱はICカード対応にはなっていない。だが、「箱根フリーパスでの乗車が可能です」と言っているところはやはり「箱根」を走るバスか。
 国道1号線を再び西へと向かい、箱根町に着く。すると20人近くの人がいきなり乗ってきて「やはり箱根を走るバスだな」と言うことを感じたところ。後はそのまま箱根西麓を国道1号線を走りぬけて三島まで約1時間。本当は更に沼津行のバスに乗り換えて・・・とおもったのだが、ここで乗りバスを終えて東海道線で静岡まで向かうことに。


 三島駅には約10分遅れで到着。また10日後に今度は出張でここに来るわけだが、やはり三島まで来ると「帰ってきた」感じが強い。東京から見た場合には、御殿場も三島も「箱根の入り口」になっているところであるが、やはり自分にとっては仕事の関係で「地元」って言う意識がある、と言うのを本当に強く感じた所。

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おまけ。

帰ろう。帰れば、また来られるからな。