静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

汐留再開発と秋葉原再開発.

 これは昨日の話ではあるんだが,夕飯を食いながらWBSを見ていたワケなんだが,そんな中でミラーマン植草氏もとい,別のコメンテーターが秋葉原の再開発の事にちょっと言及をしていた.曰く「オタクな街ですからね」と.悪かったな,そんな秋葉でヲタなものを買ってる漏れですが,何か?.
 いや,こんな下卑た話をするつもりはないんだが,この「ヲタなまち」って言うのも一つの「物事を考えるヒント」になるんじゃないのかな,って思う.つーか,おいら的に言えば「地域の重要なリソース」ってなるんじゃないのだろうか.だって,首都圏近郊はもちろんのこと,新幹線で小一時間問い詰められるもとい,かかる所から来ているおいらみたいなアホもいるし,おまけに定期は高くなるのを覚悟の上でなぜか秋葉原経由だし.つーか,普通は秋葉原回さないよ.・・・おっと,雑談になってしまった.本論の「再開発」って言う話題からは離れてしまったな.
 汐留って言う地域のことを考えてみると,う〜ん,何があったのかなぁ,って思うとそこには「日本最初の鉄道の始発駅」って言うこともあるだろうし,「昔はここに貨物駅があった」と言う歴史的な事実があるわけで.でも,そこにあるものは何だろうか?確かに歴史的lな場所であるかもしれないが,そこに存在する「地域の深み」って言うものを考えると,一体どうなんだろう.後背地には品川や新橋って言う所も存在するものの,果たして一つの「まち」としてみた時,そこで全てを賄うことができるのであろうか?その一方で秋葉原って言うところはどうなんだろうか.ヲタって言う観点は抜きにしても,いや,秋葉原って言うところはそれこそ「混沌」であり,なおかつある意で「余りに猥雑」な所なわけで.だって,日曜になればぁゃιぃ露天商も出ているし,ヲタオーラを背負ったヲタがのし歩き,一般人(決して逸般人じゃない)はどちらかと言えば締め出されている世界である.けど,ちょっと歩けば神田明神があったりとか,昔から住んでいる本物の「江戸っ子」って言われる人がその街に暮らしているわけで.ここの生活が積算して形成された「積算された歴史」って言う事で言えば,それは汐留がどんなに頑張ってもひっくり返す事ができないって言う事実を背負っているわけで.
 確かに「再開発」と「開発」(いや,確かに汐留だって「都市再生」って言うコンテキストの中で言えば「再開発」なんだろうけど,個人的にはただの「開発」なんじゃないのか?って思う)ではその手法にも違いはあるだろうし,それこそ最初から「まち」を作るって言う事なのか,それとも,様々なステークホルダーが存在するなかで遊休化している土地を再利用するのか,そのプロセスは大きく違うと思うわけで.まぁ,都市開発って言う事じぁ汐留の方が格段に楽だろうし,プランナーの思い描く「都市像」って言うのを具現化しやすいって思う.でも,そこに果たして本当の「深み」とか「行ってみたい」って言う想いを惹起する事が可能なのであろうか?
 面白いまちづくりが可能になりそうなのは秋葉原だと思うし,そこには「ヲタ」って言う人種?の持つ可能性が根底にはある.すなわち,日本が今一番遅れているかもしれない産業分野の集積が可能になるのではいかと言うものである.確かにエロゲメーカーには千代田区内(それも秋葉原近辺)に立地している会社もあり,それらの会社は「ちよれん」と言う地域コンソーシアムのようなものを形成していたりとかするわけで.まぁ,サッポロバレーって言うのもあったりとかさいたま連合なんて言うのもあるんだが,結構このへんの産業が集積するって言うのはやっぱり「市場が近い」って言うメリットがあるが故なんじゃないかと思う.特に「ちよれん」に関してはね.
 真面目な話,埼玉に本社を置く「サーカス」って言うエロゲメーカーがあるのだが,まぁ,健康福祉部さんとコラボレーションをして「水夏O157」って言う啓発用学習ソフトを作ったって言う会社もあったりする(オチはこんなアレゲな日記を読みにきている方ならばわかると思うもんで省略w).確かに世間的な常識から見れば「エロゲメーカーの分際で(ry」って言うのが確かにあるんだろうけど,こんな形で「企業市民」として社会への貢献を自らの得意とする分野を通して行おうとするって言う動きは非常に(・∀・)イイ!! って思うし,そこから経営革新や創業って言う動きにもなりうるんじゃないのだろうか.産業集積って言う事を考えたとき,そこには「それぞれの企業が持っている問題を地域で共有することにより,効率的な解決を図ることができる」って言うプラスの部分もあるわけで.そんな中で,行政機関や地元企業がそれらの新しい動きをインキュベートできるようにするって言う事は重要な話だと思うし,秋葉原にはそんな未来があるような気がするわけで.この「産業のタネ」って言うのは秋葉原の場合には「ヲタ産業」なだけであって,他の地域にはそれぞれのものがあるかもしれない.
 問題は,ハコを作ることだけじゃない.
 そのハコにどんな思想や願い,明日を込めて作っているのか,そして,その思想や願い,明日をかなえるために地域がどんな事を具体的にやっていくのか?そんな事が再開発,いや,地域づくり,そして地域産業の中で一番求められているのではないだろうか.そして,そんな地域を創るためにどんな人を創る教育をするのか,って言う事なんじゃないだろうか.