静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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ICカード乗車券の可能性

土曜日の分に琴音さんからComment頂いている分に関して、それに対するコメントじゃちょっ紙幅が足りないので、今日のエントリーで書いてみます。


琴音 『ここにもICカード申込者が一名♪このカード、SuicaICOCAには無いチャージの割増があるんです
ね。「乗車券=紙」ではなく例えばリライトできる乗車券、なんて考えが出てくればJR東海も何か新しいことを始めるのでは、とも思います。』
 言われてみれば、遠州鉄道の「ナイスパス」にはチャージのオマケが付いていますね。これは、基本的な部分に「回数券の発展形」って言う考え方があるのではないでしょうか。おいら個人的には「遠州鉄道=バス会社」と言う誤った認識(苦笑)を持っているので、やっぱり「回数券じゃ売りづらい」って言う部分を反映したのではないかと思っています。実際に、某県庁(バレバレ)では、「パサールカードの導入に伴う回数券の販売中止のため(以下略)」と言うような文書が総務部から出ていましたからね。実際に、自分も職員の通勤手当を計算する立場に居る訳なんですが、このプリペイドカードによる割引率で計算しています。まぁ、今年の4月からは通勤定期6ヶ月の1ヶ月分運賃と比較して安い方で支給するって言う方向になりましたが(遅すぎ!)。
 確かに「ICカード」を「乗車券」として考えるだけでは必然的に限度があるかと思います。どうせ色んなデータを書き込めるわけですから、それこそ10月16日からはSuicaグリーンシステムが導入される訳で。これって、将来的には新幹線の乗車券・特急券にも応用できそうなシステムなんじゃないでしょうか。実際に指定席の席番をどうやって確認するんだ?とか言うハード面の問題があるとは言え、Suicaグリーンシステムの端末が量産効果で安くなれば、新幹線は勿論の事、在来線の特急電車にも取り付けられる可能性は大きいと思います。
 ただ、その場合に必要なのはPitapaで採用されているポスト・ペイ方式の導入なのではないでしょうか。流石に静岡〜東京間を新幹線で乗る場合には約6,000円も飛んでしまう訳で、それを事前にチャージしておくって言うのは余りにも不合理じゃないかと思っています。それならば、こんな流れが可能になってくるのではないでしょうか。条件としては、JR東海エクスプレスカードを使ったとして考えてみましょう。

特急券の場合>
1.事前にICカード付きクレジットカードを登録しておく。
2.携帯電話orPC端末で特急券・乗車券を購入。
3.乗車前に、ICカードチェックイン機で購入済データをICカードに書きこむ。
4.改札機を通る。
5.乗る。
6.降りる。
と言う感じになるかと思います。現行のシステムでは「3」の所が「乗車券・特急券の引き替え」(エクスプレスカードの場合には、2番の段階で決済が行われていますので)となっているだけで、その部分だけが変わるんじゃないのでしょうか。ただ、この場合でも「席番」を示した「新幹線指定券」(0円券)は発行する必要があるかとは思いますが。まぁ、別にATMのレシートっぽいものでもいいんですけどね(苦笑)。

<乗車券の場合>
基本的に、ICカードに乗車駅と経由駅(この場合は新幹線改札を通過した駅)のデータ、降車駅のデータが書きこまれている訳ですから、降車駅の段階で乗車区間が確定する訳なので、そのデータに基づいて事後決済すると言う方向が可能なのではないでしょうか。当然ですが、そのデータは蓄積されているので、利用頻度によって割引を適用する事も可能なはずです。
 あと、鉄道会社にしてみれば結構( ゜Д゜)ウマーな話になってくるかもしれませんね。個々の利用区間や頻度が記録される訳ですから、旅客流動を見るためのデータになってくると思いますし、適切な商品販売も可能になってくるかとは思うんですわ。どうも、鉄道会社ってここらへんのデータ活用が上手くできてないんじゃないのかなって前々から思っているんですけどね・・・。
 恐らく、JR東海ICカード乗車券の導入をするのは、この「ポスト・ペイ方式」の成功如何によってなんじゃないのでしょうか。と言うわけでPiTaPa陣営には可能な限り頑張って欲しいって思うわけでw。