静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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超特急63便 東京駅→東名静岡 JRバステック


 3月25日のダイヤ改正東名高速線に新しいバス会社が参入した。
 その名前は、JRバステック。JRバス関東の子会社が高速バス事業への進出をしたものであり、言うなれば最近の分社化・子会社への運行移管によってコストダウンを図ると言うバス業界でのトレンドを受けたものだとは思うが、新会社で新車、おまけに東名高速線の看板でもある「東名スーパーライナー」「東名ライナー」の運行をしている、と言う事ではかなり気になる存在。
 早速このJRバステック便に乗る機会があったのでレポートしてみたい。

既にホームページでも出ている通り、車両はいすゞのガーラのハイデッカー、と言う事で近年の普通の「高速バス」と言った感じ。窓ガラスはそれこそJR東日本E231系で採用されている熱線吸収と思われる緑色のものを使用している。
 しかし。一番目を惹くのはそのエクステリアデザインではないだろうか。旧国鉄の高速色を彷彿とされる白・青・グレーの3色を用い、白を基調としてアレンジしたそのボディカラーは軽快なイメージを受ける。そして、伝統のツバメマークは側面に3匹。新しいバス会社と言っても、伝統を感じさせるデザインである。

 車内はベージュを基調としたデザインですっきりとまとめられている。シートカラーは濃い青の平織りのファブリックであり、そのシートにはベージュ色のヘッドレストカバーがかけられている。確かに見た目は質素かもしれないが、そのコントラストの鮮やかさは、今までの東名高速線の車両を見てきた目には新鮮に感じる。
 また、この車両には運賃箱が設置されていない上、運賃等の案内は正面にある液晶ディスプレイで行われている。停車駅が少ない便に集中投入されるからこそ出来た設備の見直しであろうか。

また、乗車した時に一番違いを感じる事が出来るのがこのシートである。従来の東名高速線の車両とは異なり、補助席を廃止したためピッチも幅も大きくなり、非常にホールド感が良い座席となっている。また、センターアームレストも大きなものが設置されており、非常に快適である。また、降車ボタンは前席の背面に設置されており、押すときに不自然な格好をしなくても良くなっている。
 ただ、惜しむらくはテーブルが無くなってしまった事だろうか。(あと、6D席はカーテンが邪魔になります。)

 出発前に、ドライバーさんの挨拶があったのだが、その中で印象に残ったのは「まだ新しいバス会社ですが、是非ともバステック便に乗って欲しい」と言う事、そして、「数多くの交通機関の中から、JRバステックをお選び頂きましてありがとうございます」、「このバスの安全は私が守ります」ものであった。マニュアル通りなのかもしれないが、新しいバス会社としてJR東海バスは勿論の事、親会社のJRバス関東にも負けたくない、と言う心意気を感じる事が出来た。
 正直、かなりフレンドリーな接客を心がけている会社なのかな、と思う。

 乗ってしまえば、後は快適な走りを楽しみながら静岡まで、となる。
 この日乗車した63便のドライバー氏のネームプレートを見ると「指導運転士」となっていいたので、結構経験を積んでいるドライバーさんであるようだった。
 今日の撮影の成果をPowerBookに落とし込みながら快適にドライブ。ただ、ドライバーさんは東名静岡で交代をする事無く、名古屋駅までワンマン運転との事。願わくは安全走行で今後もやって欲しいものである。
 乗れるときには、是非、次回もJRバステック便を使ってみたいと思う。