静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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巡礼推奨?

 ヲタ業界には「巡礼」って言うものがあります。それこそ有名なのは、長野県大町市海ノ口駅近辺を中心とした「巡礼」や(スマソ、漏れも行った事あるよw)、静岡県浜松市鴨江を中心とした「巡礼」(いや、正直これは守備範囲外だったので知らなかった。生憎静岡県内じゃ地上波放送してないもんでな)があるって言う。
 作品の中で出てくるまちの様子を実際に行って確かめるって言うのがその目的にあるかとは思うんだが、この行為そのものに対する評価は敢えてしない。けど、色んな人を自分たちのまちに呼び寄せるのには面白い方法だと思う。
 で、以前見たNHK静岡ローカルのニュースでこんなイベントの紹介をしていた事があるので、紹介をすると同時に、ちょいとこの件について考えてみたいと思う。


期  間   平成17年9月1日(木)〜11月30日(水)
対  象   上記期間中、熱海市内にご宿泊されるお客様
内  容   森村誠一氏による「熱海芸妓」を題材とした短編
       推理ストーリーを期間中、熱海市内にご宿泊のお
       客様に提供し、謎解きをお楽しみいただきます。
        ストーリーは熱海市のホームページ上で公開する
       ほか、宿泊施設や観光案内所で小冊子を無償提供します。
       解答欄に解答の記入とチェックポイントに設置されたス
       タンプと宿泊施設のスタンプを押印して、平成17年
       12月10日(土)までに熱海市役所 観光商工課
       「アタミステリー紀行係」にご郵送いただきます。
       (当日消印有効)
          
       宿泊施設のスタンプ押印が無い場合、無効とさせていただきます。

       正解者の中から厳正な抽選により、下記の豪華賞品をプレゼント!
          
       森村誠一賞(1名) : 「華の舞を鑑賞する純和風高級旅館ペア宿泊
                旅行券と初島に受賞記念樹(あたみ桜)植樹」
       熱海市長賞(5名) : 「熱海の海であがった豪華海の幸3点お届け」
       名 探 偵 賞(20名) :「森村誠一新刊本」と「華の舞オリジナル扇子」
       熱海芸妓賞(100名) : 「熱海梅園のもみじ」期間限定温泉まんじゅう

森村誠一の謎に挑む「アタミステリー紀行」熱海市ホームページ 10/26確認

 熱海市長賞( ゜Д゜)ウマーですなw。でも、ここでも熱海芸妓かよ!もえるーむ以来、結構「熱海芸妓」ネタがおいらのBlogで多いのは気のせいでしょうか。
 とまぁ、余りにダメダメな話は別にしても、個人的には「面白い話」だと思います。何が面白いのか、って言えば「小説」の世界と「旅行」の世界を結びつけるって言う所ですわ。まぁ、実際にNHK大河ドラマの関係ですと結構タイアップしている部分はあるんですけどね。事実、何回か添乗で出かけたときにバスガイドさんが「ここは○○の舞台となった場所です」って言うような紹介はあったりするんですが。
 そう考えれば「何も珍しくない」って言う所はありますし、変な話ですがありふれた話だと思うんですわ。ですが、熱海のこのケースの場合を考えると、そんなメディアに頼ってない、地域主導のイベントであるって言う事や、あくまで「個人向け」って言うような所なんですよね。少なくとも、貸切バスで来たお客さんがぞろぞろと小冊子を読みながら歩いているって言うのはCoolじゃないし。どこまでも個人客向け、それも「熱海市内に宿泊するお客さん向け」って言うのがこのイベントのキモなんじゃないのでしょうか。
 確かに、メディアを使った宣伝やメディアとのタイアップって言うのは結構話としては楽だと思います。だって、一番最初に書いた大町市のケースは極端に言えば「テレビで放送して、気が付いたら大きなお友達がたくさん来るようになった」って言う構図があります。地元の人も「何でだろう」って色々ググって見ると「ああ、こーゆーアニメがあったのね」って言う訳で。でも、そんなおおっぴらに宣伝は市自体はやってないようです(おいらが見る限りは。)ただ、自分も何回か海ノ口近辺は話題になる前に行ったことがあるんですが、「こんな所でのんびりしたいなぁ」って思ってはいたんですけど。まぁ、言うなれば「勝手に盛り上がっている」って言うのが実際の所なんでしょうな。
 変な話なんですが、そんな中には「地域性」って言うのが本当に出てくるのかどうか?って言えば著しく疑問なんですよね。あくまでも「外部の視点」でやっている訳ですし、自然的条件は旨く表出しているにしても(海ノ口の時事例はまさにそうだと思います)、他の社会的条件って言うのは一体どうなのかな?って思うんです。
 この熱海のケースは「熱海芸妓」って言う「他には無いもの」を一つのベースにしているって言う所が見所だと思いますし、熱海市内の宿泊施設に宿泊した方対象、って言うのがそのポイントだと思います。車でただ回っておしまいではなく、実際に自分の足で歩いて貰って、その地域にの中にある色んなものを見つけて貰う、そのプロセスの中で謎解きも楽しんで貰おうって言うのが面白いんじゃないでしょうか。
 ダメ人間の一人として、こんな形で地域主導のコンテンツ作りって言うのは大いに興味のあるところで。だからこそ「かかりつけ湯」に仕事以上の興味がある自分が居る訳なんですが(苦笑)。