静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

結構便利じゃねぇの?

 些か旧聞ですが。


 松崎町が今月から、町職員の自宅を役場の出先窓口とし、住民票交付など各種手続きを最寄りの職員宅でできるようにする「町役場職員サービス向上宣言」を始めた。財政難で行政サービスが低下する中、職員の自主的な努力で住民の利便性向上を目指す。
 合併しない町宣言をしている福島県矢祭町などで実施されていて、町総務課は「これまでも近所の人に頼まれれば各自対応していたが、全住民相手に広げるため制度化した。県内でも制度化は初めてでは」と話す。
 本庁勤務の全職員約70人が、自宅玄関先に各種申請用紙とマニュアルを常備。職員が出勤の際、書類を役場へ運び処理するため、住民は玄関先で書類を書くだけで、役場に行く手間が省ける仕組み。可能な手続きは住民票や印鑑証明、所得証明の交付から犬の登録、医療費支給の申し込みなど31種に上る。
 同町は一昨年、町村合併に失敗し、本年度は敬老祝い金の廃止や団体補助金の削減、中学校建て替え中止など歳出を大幅に圧縮。住民に不安感が広がる中、「できることで補おう」(町総務課)と職員独自で企画し、各課で代行可能な手続きを選び出した。
 「女性職員の家に知らない人を招くのか」「手数料の受け渡しがトラブルにつながらないか」など不安も多い。それでも深沢進町長は「自分が対応できなくても、担当へ橋渡しするだけで住民は助かる。地域の職員が身近な存在になれば、役場からのお願いもしやすくなり、住民協働への道も開けるのでは。始めてみる価値はある」と、まずは定着を図る。
職員の自宅は役場出先窓口 松崎町、サービス開始静岡新聞 1/30確認
 ヨイショする訳ではありませんが、この取り組みって面白そうって思うと同時に、規模がでかい所じゃとてもじゃないけど出来ないなぁ・・・と思っております。背景には補助金の削減とか色々と有りますが、まだ出来る事って色々あるんじゃないのかな?って思う訳で。でも、考えたら民間企業って結構こんな事やっている訳なんですよね。自分なんかも家族の旅行であるとか切符やら、近所の人の旅行なんかを手配した事もありますし、場合によってはホテルの予約担当に話を繋いだりとかしたことありますので。
 役所にしても会社にしても、それらの組織の中では「総務の○○」であるとかって言うような細かいセクション分けは存在するんですが、端から見た場合にはそんなセクションではなく「市役所の○○」であるとか「県庁の○○」であるとか見える訳ですし、ウチの会社も県庁とは全く別組織・別法人なのに「県庁の中の人」と見られる事が結構多かったりします。それ故に「偽公務員」って言うような事を勝手に言っている訳なんですが。*1
 組織として考えた場合、やっぱり「取りあえずの窓口」として対応する事は必要でしょうし、自分なんかも会社で電話を受け、その内容がどのようなものなのかを判断して担当者に繋ぐわけですから、言うなれば「当たり前の事を当たり前にする」って言うレベルのものだと思います。
 結局、何だかんだ言ってもサービス業なんですよね、公的機関って言うのは。確かに「何でこんな無意味な規制があるんじゃ」とか、住民レベルではあったりとかしますが、基本は「少しでもこのまちが良くするためのサービス」をお客様に提供する仕事ですので、どう考えてもサービス業です。


 当たり前の事を少しづつでもいいからやっていく事、これが一番大事ですね。本当に今痛感しております。

*1:実際の立場として「みなし公務員」ですので、倫理規定とか色々県庁の縛りが存在しています