静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

九州奇行(総括1)

 と言うわけでそろそろ真面目に書いた方がいいのかな?と思うわけで。
 4月末に行ってきた福岡奇行、非常に色んな事を正直言って考えさせられました。まずは、ネタの要素も多いにありながら、「これは・・・ネタなんかじゃない。ネタのように見せかけて実は大きな可能性を秘めている」って感じた「あしや人形感謝祭」の件から。


芦屋町商工会玄関・福岡県遠賀郡芦屋町

 このバスツアーには参加したかったのではありますが、流石に羽田を朝一のフライトに乗らないと間に合わないので今回は断念したのですが、とは言え、正直な話、このイベントが無ければ「芦屋町」と言う所には行く機会が無かったのではないかな?と思います。そんな意味から言えば「芦屋町」と言う地域の存在を全国(確かにヲタ相手ではありますが)に広めたって言う事では面白い取り組みだと思いますし、それを受け入れた町の中のエロい人や、版元さんとかの「意気込み」って言うか「洒落っ気」って言うものは大いに評価したいと思いますし、実際にはそんな短い時間しか滞在する事はできませんでしたが、非常に印象深い風景だったと思います。


JR東日本長野支社 大糸線海ノ口駅)

 正直な話、コンテンツ系の産業って言うのはどうしても東京一極集中になるのは仕方ない部分はありますし、この後友人と待ち時間に行った天神にある某書店に入ったとき「ここは東京かよ!」って思ってしまった俺が居るのは否めない事実です。実際に、コンテンツ産業を地元主導で行うって言う様々な事業はおいらの地元でもある静岡でもやっている訳なんですが、どうしても集積の効率性の前には叶わないって思うんですよね。
 で、こうなった時に地方が出来る事は何か?と言えば・・・それこそフィルムコミッションみたいな形で作品への関与をして行くとかって言うような事になるんじゃないのかな?って思うんです。それこそ、そんな難しい話ではないと思うんですよね。例えば「●●の資料ってありますか?」とか言うような照会に応じるって言うのも一つの方法だと思いますし、地域住民の生活を邪魔しない程度に舞台ツアーなんかも受け入れるだけの度量は必要なんじゃないのかな?って思います。事実、大町市(長野県)はそれで結構有名になっちまったって言うのもありますからね。いや、自分も一度行ったけどさw。


(岡湊神社・福岡県遠賀郡芦屋町

 コンテンツ産業そのものは地域で成り立たないのかもしれません。
 ですが、そのコンテンツ産業の基盤を支える「人」を作るのは地域では無いのかな?って言うように思います。それこそ、ここまで来ると教育の問題になってしまうような気がしないでも無いのですが、それぞれが持っている特性をどうやって活かすのか、それをスポイルする雰囲気を地域の中に作らないって言う事も必要だと思うのです(だからと言ってゆとり教育賛成って言うものではないのですが)。実際、特に地方においてはある一定のコードから外れると「あの家は○○だから」って言うような陰口も結構叩かれる訳なんですが、果たしてそれはどうよ?って思う訳なんですよね。連帯感って言うのも必要なんでしょうが、旧来の地縁による連帯感って言うのはどうなのかな?って思うんですわ。お互いの立場や考え方を尊重し、その上で「同じ地域に居るんだから、もっと良い方向へ持って行こうよ」って言う考え方を根付かせる事も必要だと思うんです。


芦屋町内にて)

 今回の「あしや人形感謝祭」は、色んな意味で勉強になりました。
 地域の価値を高めるための取り組みの一つの方法として、また、どのような形で地域に興味を持って貰うかの一つの方法として、今回のローゼンメイデンを通した取り組みがどこまで行くのかが、今後興味を持って見ていきたいと思います。そして、もう一度行く機会があれば、今度は町の中をじっくり見て歩きたいですね。