静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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OCAT0900-博多駅1805 山陽道昼特急博多1号(JR九州バス)

車両:744-2952号車(JR九州バス 博多支店)
乗務員:大阪〜博多 JR九州バス 博多支店(ツーマン運行)



 「山陽道昼特急博多号」。何回乗りたいと想いながら断念をして来た事か。


 「昼特急の倉庫」と言うページを持ちながら、一度も乗った事がないって言うのは正直アレだと思ったのだが、ここに来てようやく乗れる機会が回ってきた。それも、JR九州バス担当便に。西日本JRバス担当便だと、車両は変な話ではあるが「東海道昼特急」でも乗れる訳で。車両そのものはふそうのエアロキングだろ、って言う突っ込みは無しの方向で。


 id:denwabanさんの所で最近乗ったと言う情報が出ており、そこから算出していくと、自分が乗る日にJR九州バス担当便が来ると言うのは、正直キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!と言う言葉以外に適当な言葉が見あたらない。本当に「バスに乗る」と言う行為そのものにwktkしてしまうのは、本当に久々の話だった。

■その1 旅立ち直前
 京橋から環状線に乗り天王寺、天王寺から103系に乗ってOCATのバスターミナルに来ると、建物は豪華だけど「どう見てもこの開発失敗じゃね?」と言うような雰囲気を感じて成らない。でホームでバスを友人と待って居ると到着のアナウンス。ドアの向こうを見ると

 今まで写真や画像でしか見たことが無かったバスがそこに居る。そう、9時間のクルージングを過ごす空間が。真っ赤な車体に"RED LINER HIGHWAY"と言うロゴも誇らしい。友人に旅立ちを告げ、車内に乗り込む。確かに何度も乗り慣れたふそうのエアロキングの車内ではあるが、どことなく雰囲気が違うのは気のせいだろうか。

 車内に入ると目を惹くのがこのシートモケットの柄。星をモチーフした青系のデザインは初めて見る。だが、思ったのは「折角JR九州バスの車両なんだから、水戸岡デザインもアリなんじゃないか?」と。モノトーンの車内に白熱灯(LEDでもいいや)。そして、凝った柄のシートなんてあれば・・・「非日常の空間」をもっと楽しめるんじゃないのかな?なんて思う。

■2 ランディング・・・西へ向けて。
 そして、午前9時。いよいよ9時間の旅が始まる。
 
 まずは、大阪駅までお客さんをお出迎え。湊町ランプから梅田ランプまで阪神高速を走りますが・・・ちょwwww、いきなり渋滞の洗礼ですかよwww。とは言え、まだまだ始まったばっかり。こんな渋滞なんぞ気にならない。阪神高速は本当に何回か友人の自家用車で走った位しか経験は無いので、真っ正面に広がる大阪のまちなみもまた新鮮に見えます。
 そして、梅田ランプで降りて大阪駅桜橋口へ。定刻の9:20着。

 今回は友人@在東京の某旅行会社の中の人のおかげで1C席を見事に確保できたのですが、すぐ上にはLEDの電光掲示板もある訳で。で、ふと見上げると「山陽道昼特急博多号」と言う案内が出ている。確かに乗っているんだなぁと言う事を実感。また、合成音声による放送も東海道スジのものとは全く異なり、非常に明瞭で聞きやすかった。
 大阪駅を出ると福島ランプから再び阪神高速に入り、豊中のジャンクションで今度は名神高速に。そのまま名神の終点まで走ってから今度は阪神高速神戸線に入り、三ノ宮まで向かう。途中最前部から見る阪神間の風景もまた新鮮である。

 だが、ここを通るたびに「あの日」の事も思い出す。特にどこ、と言うのが高速バスの車内から見える場所にはないし、それこそ「あの日」から10年になった。そんな事を考えているうちに三ノ宮着。そして全部のお客さんが揃って約20名、これで一路博多まで向かう事になる。
 経路としては・・・何だかよく分からない経路を通っていたような気がする。


 三ノ宮駅→生田川ランプ→名谷JCT→神戸淡路鳴門道→布施畑JCT→神戸西IC→山陽道→三木JCT山陽道
 確かこんな感じだったであろうか。地図を見ると「そのまま第二神明で姫路まで行って、播但道を上がればいいじゃん」って言う感じではあるが。まぁ、それはそれで別としても.

 神戸のまちを向こうにして淡路島を望む。正直、今回の縦断旅行の中で淡路島を見る事は出来ないのかなぁ、なんて思っていた訳なんだが車窓からしっかりと望むことができた。そして、初めて通る「神戸淡路鳴門道」。丁度国体がこの日から始まるのか、選手を乗せた貸切バスとも行き違う。そんなどことなく気ぜわしい風景を超越して、真紅の二階建て車両は山陽道を目指す。

 そして、看板には「岡山」の文字が。普段、新幹線で「のぞみ|岡山」と言うのは静岡駅を通過する列車で見慣れているのではあるが、いざ高速道路の看板で出てくるとまた別の意味を持つように感じる訳で。まぁ、実際には見慣れていないのが一番大きいんでしょうけど、それでも静岡の田舎者にとってみれば珍しい風景。
 三木JCTで神戸JCT方面からの山陽道と合流すれば、あとは九州まで同じ道を延々と走る事になる。まだまだ旅は始まったばかり・・・なんだが、走っていてある種の違和感を感じずには居られなかった。それは「車が何か少なくね?」って言う部分と、周辺に広がる景色そのものである。確かに「東海道昼特急」や「しみずライナー」に乗り慣れていると、東京の喧噪を抜ければいきなり丹沢の山にぶち当たり、休む事無く箱根外輪山の脇を走って足柄SAに着く、と言う「休む暇無く景色が広がる」と言うものであるが、山陽道は、田園風景の中をアップダウンしながら走っていく(まだこの当たりは)と言う風景。そこが一番大きな違いなのかもしれない。のんびりと、しかし、着実に西へ西へと向かう。


 11:20、龍野西SAで1回目の10分休憩。ダイヤ上は10分となっていたが、多少は余裕時間を踏んでか15分と言う少し眺めの休憩になった。取りあえず用を足した後、早速車両の写真を撮る。いや、写真を撮っているのはこの段階ではまだ俺だけなんですが。

 何回も乗っているエアロキングではあるが、ここまで色が違うと「全く別もの」と言う感じを受けてならない。確かに東名・名神を走るエアロキングは確かに「フラッグシップ」であるものの、それ以上の存在感を示しているような気がしてならない。側面に書かれた「RED LINER HIGHWAY」と言うロゴもそうだし、一目で見て「JR九州バスの車両」と分かるのがそうなのかもしれない。

 そして、控えめながらも「博多-大阪」と書かれたロゴ。普通車のドライバーにもその存在感をアピールしているのは何とも言えない。休憩を終えて再びバスに乗り込む。 

 看板に「岡山県」と言う文字が出てくる。考えてみれば、一度前職の会社にいた頃、萩・津和野までのツアー添乗を何故か山梨交通(静岡)の車両で行った事があるが、その時は夜行便だったのでこの看板を見た記憶はない。だけど、確かに山陽道を走っているわけで。そんな事をふと思い出したりしている。今日は「仕事」とは全く関係ない個人の用事(って言うか、バスに乗る事が用事と化している気もしないではないのだがw)である上、昼間なので色んなものが見えてくる。
 倉敷の山を通過するときには遠くに少しだけ海が見えたりするものの、中国山地の付け根を走っているのには間違いが無い。

 そして、広島県に入る。尾道しまなみ海道には正直言って結構興味はあるが、未だ訪れた事がない。機会があれば名古屋からのセレナーデ号か、一旦東京まで戻ってドリーム広島号で行ってみたいとも思う。車窓は相変わらず山の中をアップダウンしながらと言う状況。しかし、道路そのもは非常に良いし、東名のようにトラックだらけの高速道路と言うわけでも無い。順調に西へ西へと向けて走っているのが実際の所だろうか。そんなこんなで大阪を出てから早くも4時間。いくらバスに乗っているだけとは言えども腹が減るものは減ってくる。13時30分、二回目の休憩箇所である小谷SAへ到着。ここで30分の昼食時間も含めた休憩タイム。


 色々と気になるものはあったが、「山陽道昼特急博多号」の乗車記をあちこちで読むと出てくる「小谷SAの尾道ラーメン」が私自身も非常に気になっていたので、ここはこれを食うのが正しいだろw、と言う事でレストランに行って頼む。

 醤油系のスープかとは思いきや、結構しっかりとしたスープで非常に美味しかった。ちなみに、写真の左側に出ているおにぎりを巻いているのは昆布。意外な組み合わせで美味しかったです。で、食後はこれまた気になっていた大山高原の牛乳を楽しむ・・・食ってばっかりじゃん、って言う突っ込みは不許可w。その後はまたもやお約束の撮影タイムwww。午前中とは違い、トップライトになるので光線状況も非常に良い。

 ・・・いや、他社のエアロキングよりかーなーり迫力あるって。ちなみに会社のPCのデスクトップはこの写真にしてあったりする訳で。そんなこんなで30分はあっという間に過ぎ去り、出発。

 しばらく走ると広島ICを通過。だいぶ太陽も西に傾き、逆光になってきた&ブロンズガラスなので見にくくなる部分があるのはご了承下さい、と言うように断りを入れてみる訳で。正直、広島も来たこと無い訳ではないし、それこそ学生の頃やっていたアルバイト〜新幹線の車内販売〜では良く広島行のコースに乗っていた訳で。だが、こんな感じで来るのはほぼ初めてだけに結構ぐっと来るものはある。ちなみに・・・上りの山陽道昼特急博多号(西J担当便)とのスライドは分かりませんでしたwww。

 宮島。それこそ厳島神社がある島なので有名であるって言えば有名なんですが、ここまで広い島であるって言うのは分からなかっただけに、初めて実感するものです。

 そして、本州最西端の県、山口県に突入。


 山の多い区間から平地に入る頃、そこにはまた田園風景が広がっている。山陽新幹線の車窓から「あれが山陽道だな」と言うのが分かった訳なんですが、今回目に付いたのは山陽新幹線よりも、まっかな彼岸花。そう言えばもうそんな時期なんだよなぁ・・・って言う感じで。稲穂も実り、収穫の秋の中を走っていくと、山陽道も終点を迎え今度は中国道に合流。
 曲線半径が大きかった山陽道とは違い、右に左にカーブが続き、東名高速の大井松田御殿場間ほどの山岳路線ではありませんが、それでも小高い丘を避けるかの如くにカーブが存在。そんな中を巧みなドライバーさんのハンドル裁きですり抜けていきます。そして、最後の休憩地である美東SAに。ここでも写真を撮ろうと思って出てみると、すでに別の人がドライバーさんに「撮影させて欲しい」とのお願いを。私もそれに便乗して何枚か撮影させて貰う。 

 いやぁ・・・いい面構えです。特にここでトイレ等に行くことはなく、写真を撮ったら即車内に戻る。さて、いよいよバスで九州入りと言う初めての経験です。下関の町を抜けて、目の前に出てきた看板は・・・

 門司港2kmキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 目の前に見える山は九州のそれ!
 さぁ、レッツゴー・フィーバータイムッ!(From"ラブリー☆えんじぇる!!")
 ・・・一体俺、何やってんだ、との思わずだめっぷりを披露してしまいましたが、正直テンションはこのとき一番上がってましたwww。

 関門橋━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
 九州上陸キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 いや、マジで一度出張で門司港まで来た事があるんですが、そん時に門司港から関門橋を見た事があるんですわ。そん時の事を正直思い出していましたね。ついに一度やってみたい事をやっちまったYO!!って感じですわ。


さぁ、九州と言えば西鉄バス西鉄バスと言えば・・・・

 西鉄B高*1━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 早速B高車両の手荒い歓迎に脳汁が垂れまくって居る俺が居ます。いや、車両そのものは正直言ってこの「山陽道昼特急博多号」よりグレードは格段に落ちるんですが、絶対に静岡や東京では見る事の出来ない車両ですし*2、これを見ると「九州に来たなぁ」って思わせてくれるんですよ。
 そんなB高車両に(;´д`)ハァハァしながら九州道をさらに西へ。福岡インターで九州道を抜け、都市高速に入ります。

 朝まだ早い9時に出たと言うのに、博多に着く頃にはもう夕暮れ。そんな夕日を追いかけていよいよ福岡のまちにまさにランディングと言う状況。でも、これでも「まだ乗り足りないなぁ」と思うおいらが居るのは何故なのでしょうか(苦笑)。

 呉服町ランプで降りて、博多駅交通センターへ。到着時刻は1805分とほぼ定時着。早くもなく、遅くもなく、9時間の道のりをほぼ定時に目的地着と言うのは素直に凄いかと。そして、待ち受けていたのは今回のきっぷをお願いしていた友人の旅行会社の中の人w。事前打ち合わせも無いのに同じホテルを予約していたりとか・・・って何でやねーんw。


 その後、ホテルにチェックインしてから、翌朝の鹿児島行の乗車場所を博多駅ではなく天神BCに変更して貰う。結果的にこれが大成功になる訳だが、この段階ではそんな事は分かっちゃない。その後、incubeで

 こんなものを購入。最初は一体何処にあるのか?と二人して探していた訳なんだが、何事も無かったかのように普通の学習帳と一緒に並べてあった。二人して20冊以上購入なんてアホ過ぎwwwww。
 その後、自分の福岡在住の友人も交えて21時から2時まで5時間ほど徹底的に飲みw。ホテルにたどり着き、シャワーを浴びて寝たのは3時頃。翌朝起きれるのか?それだけが心配だったが、取りあえずこの日は福岡泊。

*1:路線バスをベースにした高速バス車両の事。普通の高速バス車両より格段に安いです。

*2:ところが、名古屋市内に入っている三重交通ではこの手の車両を見る事が出来るんですけどね