静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

どう見てもツンデレです。

 まぐろさんの所で知ったニュース。


JR参宮線を廃止して1000台規模の駐車場を整備――。13年の伊勢神宮三重県伊勢市式年遷宮を前に、和菓子製造販売会社「赤福」会長の浜田益嗣(ますたね)・伊勢商工会議所会頭(70)が、予想される交通渋滞の緩和策として、こんな提案をしている。実現可能性は低いとみられるが、地元市議がJR東海松本正之社長に「存続」を訴えるなど波紋が広がっている。
 伊勢神宮では正月などに観光客が押し寄せ、伊勢自動車道伊勢西インター周辺が渋滞する。前回の式年遷宮があった93年には通常より100万人以上多い約550万人の観光客が内宮を訪れた。
 そのため、浜田氏は森下隆生伊勢市長や地元選出国会議員らとの2月の会合、同商議所の常議員懇談会に提出した文書などで、参宮線多気―鳥羽、約29キロ)を廃止し、同線伊勢市駅で列車の検査や清掃などをしている車両施設の用地に1000台分の駐車場整備を提案。観光客受け入れには「参宮線が大きな阻害要因」と指摘している。
 伊勢市駅には近鉄線も乗り入れるが、JRは名古屋からの直通快速列車が1日10本程度で、駅の利用者は年間約30万人。浜田氏は朝日新聞の取材に「どんな提案にも異論はつきもの。選挙での集票に関係ない私だからこそ思い切ったことが言える」としている。
 ただ、森下市長は「1年間交通量調査をする。結果を待ってほしい」と困惑気味。17日には講演会で訪れた地元出身の松本社長に市議が存続を訴えたが、松本社長は「廃止の要望は聞いていない」と述べた。
「参宮線廃止、駐車場に」 赤福会長、式年遷宮控え提案
 鉄ヲタとしては許し難い言い分ですが、ちょっと一歩立ち止まって考えてみると「確かに分かるなぁ」って言う所は正直な話あります。流石に線路を全部引っぺがして駐車場って言うのはどうなのか?って思うのですが、「鉄道」って言うものの地域社会における役割がどうしようもなく小さくなっている事の証左だって思うんですよね。それこそ、「地域に対してどれだけ貢献しているのか」って言うことを考えた場合には、「害こそあれ、利は無い」って言う状況判断、経営者的な観点からしてみれば全くの暴論ではないと思いますし、利用されてないリソースを有効活用するって言うのは課題ですから。
 実際、近鉄線の方がお客さんを多く乗せて運んでいる訳ですから、そっちの方に集中してしまえばその分のリソースが空くわけですし、都合がいいって言えば都合がいい話です。確かに式年遷宮に関しては日本中から多くのお客さんが来る訳ですし、その駐車場確保って言うのは喫緊の課題になるのは確かな部分でしょう。
 具体的にこのプランを実行した場合、それはそれで色んな問題が出てきます。線路を引っぺがした後の駐車場に車を置いたのはいいものの、どうやって行けって言うんだ的な問題は確実に出てきますよねw。他にも車が市内に多数流入してくる事によって生じる渋滞がもたらす様々な損失とか色々と。まぁ、恐らくこの会頭さんも本気で言っている訳じゃないとは思うので(多分にツンデレ的思考があるものと推測w)テクニカルな問題は華麗にスルーしますが、何を言いたいのかって言えば「折角あるリソースを有効活用しやがれ、こんちくしょう!」って言う所だって思うんですわ。JR東海に対するハッパもあるでしょうし、伊勢市当局に対するものもあるでしょう。そう言う意味では「どんな提案にも異論はつきもの。選挙での集票に関係ない私だからこそ思い切ったことが言える」って言う人がこの地域に居るって言う事の意味は大きいんじゃないのかな?って思います。
 まぁ、市長が自分の意志にそぐわないから首をすげ替えたような某市の例もあったりしますが(色んなエゲつない噂は聞いております)、少なくとも色んな人が「自分の立場から色々と良い方向へ」と意見を言い合えるような地域になるのが一番大事なんじゃね?って思っていたりします。