静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

足元から見直してみる。

 些か旧聞ですが。


 国土交通省静岡市清水区の中心市街地で、鉄道やバスなどの既存公共交通機関の連携を抜本的に見直す総合的な基礎調査に着手した。
 利用者減の課題を抱える公共交通機関のてこ入れで、(1)地域住民の利便性向上(2)観光客の回遊促進―を主目的に、新たな路線設定や乗り継ぎなどの検討資料作成を目指す。調査の検討会議には鉄道やバス、水上バス事業者、県や市、商工会議所など官民が幅広く参画。3月末にまとまる報告書は、JR駅を核に中規模都市が点在する本県地方都市の交通網を検討する指針になりそうだ。
 各交通機関ごと利用目的や年齢層、乗り継ぎなどを聞き取る。商店街や観光施設の入り込み客数、立ち寄り先、宿泊の有無などと合わせて詳細に分析し、課題を探る。
 検討会初会合で、事務局が示した清水区中心部の「徒歩交通量」から当面の課題が浮かんだ。
 徒歩は静岡鉄道新清水駅で最も多く発生していたが周辺部の移動にとどまり、商店街を行き交う移動は相対的に少なかった。JR清水駅から商店街を経由せず、日の出ふ頭やエスパルスドリームプラザがある入船町周辺へ向かう人が一定程度いることも示された。
 清水区のバス路線は主に郊外へ延び、同プラザや大型スーパー、入浴施設などへは各社が直通バスを運行。市は大人が100円で乗車できる「まちなか巡回バス」を試験運行しているが、1便当たりの平均利用人数は平均5・7人にとどまり、買い物客のバスの需要は不透明なまま。現状では、公共交通機関網の再構築は、客観的な資料と分析無くしては、議論の入り口にすら立てない状況だった。
 総合調査は、平成21年3月に開港する富士山静岡空港を観光や産業活性化に生かすため、新東名と中部横断道を含めた交通網の在り方に見直しが求められていることも背景にあるという。
 同省はさらに、各公共交通事業者への直接的な補助金投入より、地域を挙げた利用促進の活動に予算措置を講じた方が活性化の費用対効果が高いと判断。来年度事業では市町や住民らが主体の実証運行などに総額30億円を投入する方針で、中部運輸局企画観光部の小林基樹課長は「これからは地域住民が“マイレール、マイバス”の気持ちで、自分たちが支える公共交通機関という意識を持ってほしい」と話した。
公共交通の連携見直し 清水区で基礎調査着手 ■静岡新聞1/6
 ごめん、てっきりこの手の調査を既に行った上で「まちなか巡回バス」の運行を行っているのか?と思ったんですが、全くやって無かったんですね( ゚Д゚)ポカーン。まぁ、何もしないよりは遙かにいいのは間違いないんですけどね。
 と言うか・・・結局今までの「試験運行」が流行らなかったのか?って言う事を考えると、あくまで供給者側の論理で話が進んでいるって言うのがあったんじゃないのかな?って言う所なんですよね。それこそ定員が多いバスじゃなくって、もう少し小さいジャンボタクシーでの運行とかって言うのも一つの考え方になるんじゃないのかな?って思うところ。人件費が多くかかってしまうとか、「そんなもん走らせたら」って言うタクシー事業者側からの反論も出てくるとは思うんですが、あくまで「交通」って言うものの本質は「地域」にあるって思うんですよ。需要をどうやって拾い上げるのか、場合によってはどうやって創出するのか?って言うのがキモなんじゃないのかなぁ・・・。