静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

在庫とか色々の関係

 今日は完全にバスヲタ向けの話題なので、興味のある方だけ読んでください。
 また、恐らく間違っている部分があるかと思いますので「ここは違うよ!」と言う所があれば指摘をお願い出来ればと思います。
***
 ドリーム号スレで何か色々と面倒、もとい、何か訳が分からない状況になっているので、おいらの方で把握している事をやっつけで図表化してまとめてみました。

■それぞれの会社の定義
1 運行会社
 当然ながら当該バス路線を運行している会社です。京阪神ドリーム静岡号の場合はJR東海バス西日本JRバスが共同運行を行っているので両社が「運行会社」に該当します。
2 幹事会社
 当該路線の収入管理とか座席管理を行う会社です。旅行会社勤務の方はタリフを見てもらえれば分かると思いますが、どの会社の名前で乗車券を発券するのか、って言う時の会社名になります。京阪神ドリーム静岡号の場合、幹事会社は西日本JRバスが行っているので、西日本JRバスが「幹事会社」になります。
3 座席枠
 幹事会社が、どの販売システムにどれだけ座席を供給するかを決めている訳ですが、京阪神ドリーム静岡号の場合には「高速バスネット」と言うJRバスグループの共同在庫、「マルス」と言うJR鉄道駅販売分の在庫、「発車オーライネット」と言う独立系予約システム会社の在庫、この3つがあります。
4 乗車券販売会社
 実際にお客さんに乗車券を販売する会社です。
・「高速バスネット」のweb決済であれば、「幹事会社=乗車券販売会社」になるので、西日本JRバスが「乗車券販売会社」になりますが(クレジットカードの利用先に記載されている会社)、たとえば新宿駅のバス窓口で購入すればJRバス関東が「乗車券販売会社」になります。
・「マルス」枠の場合、静岡駅のみどりの窓口で購入すればJR東海が「乗車券販売会社」になります。
・「発オラ」枠の場合、NTA(日本旅行)のネット決済をすれば日本旅行が「乗車券販売会社」になります。なお、コンビニ発券の場合には、コンビニはあくまで旅行会社の「端末を置き、代わりにお金を預かる」だけなので、それぞれ使用した決済システムを持つ会社が「乗車券販売会社」になります。
■会社間の関係
1 運行会社←→幹事会社
 運行会社は実際にバスを運行し、その対価として収入を得ます。
2 幹事会社←→座席枠
 幹事会社は、それぞれの座席枠に対して販売実績等により座席を配分します。この配分数に関しては系統・便・曜日等により全く異なっており、座席数・座席位置も違ってきますので一概に言う事はできませんが、「マルス枠」が1〜3番を持っている事が多いです。数が一番多いのは「高速バスネット」枠、その次に「マルス」枠、最後に「発車オーライネット」枠らしいですが、よく分かりません。
3 幹事会社←→乗車券販売会社
 乗車券販売会社は、それぞれ持っている座席枠の中で乗車券を利用客に販売し、販売手数料を差し引いた金額を幹事会社に支払います。ただし、乗車券販売会社の中には複数の座席枠を見る事が出来る会社もあります(例:JRバスの窓口には、「高速バスネット」「マルス」「発車オーライネット」の端末が全てそろっている窓口もあり、ある枠が一杯になっている場合には、他の座席枠を参照する事もあります)。また、幹事会社が座席枠相互の在庫融通を行う事も考えられます。たとえば高速バスネットでは満席になっているにもかかわらず、発車オーライネットでは空席が多い場合、当然ではありますが機会損失が発生する事が考えられるため、発車オーライネットの枠を一旦幹事会社が引き上げた上で高速バスネットに在庫を移す事を言います。

 高速バスネットマルス枠だけであればまだ管理は楽なのかもしれませんが、発車オーライネットの存在が結構在庫管理を難しくさせているような気がしないでもありません。JRさんもどこまで高速バスネットに本格的に在庫移行をさせようとしているのか、気になる所ですが・・・。
 ちなみに、この3種類の在庫を持っているのは静岡市内近辺での在庫持ち分はこんな感じです。

路線名 幹事会社 高速バスネット マルス 発オラ
東名高速線(昼) J海 ×
東海道昼特急 西J
京阪神ドリーム静岡 西J
ドリーム静岡浜松 J関 ×
しみずライナー J関 × ×
渋谷新宿ライナー J海 × ×
駿府ライナー J関 × ×
中部国際空港 しずてつ × ×

*△:JR東海静岡駅でも都市間往復割引切符を発行。ただし、バス窓口が開く前のみ。