静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

佐久間レールパーク規模縮小?

 去年の11月にtoicaを買いに行ったついでに行った佐久間レールパークの話。


 初代新幹線「0系」や「湘南カラー」と呼ばれるオレンジと深緑の列車など、国鉄時代を代表する車両16両を展示している浜松市天竜区佐久間町のJR飯田線中部天竜駅構内にある「佐久間レールパーク」の展示車両の大半が移転することになった。
 展示車両の移転計画は、22日に佐久間地域自治センターで開かれた佐久間地域協議会で発表された。佐久間レールパークを運営するJR東海の代表者が同地域協議会内で出席委員に説明した。
 移転先は、同社が愛知県名古屋市港区の金城ふ頭に建設を決定し、平成23年春にオープンを予定している「JR東海博物館」(仮称)内。延べ床面積1万4100平方メートルの巨大施設に初代新幹線から超電導リニアモーターカーなど、35両の車両展示を計画している。展示予定の車両リストには、現在佐久間レールパークで展示している車両も多数含まれる。
 説明を受けた委員の間からは「名古屋に大きな展示施設ができるのは聞いていたが、佐久間から車両を持って行くとは考えもしなかった」と一様に驚き、「佐久間の施設は残す方向で考えてくれているのか」などの質問が出された。
 同社の代表者は「佐久間レールパークの展示車両は貴重なものばかりだが、展示場所が屋外のため雨風にさらされて車両の傷みは無視できない。屋内で展示できる名古屋の施設への移転は、社内で既に決定したこと」と報告した。佐久間レールパークの存続自体については明言を避けたが、車両移転後に新たな展示車両を補填(てん)する予定は無く、地域協委員は「展示車両が無くなることは、施設そのものが無くなるのと同じこと」と、多くの見学客が訪れる鉄道ファンの「聖地」から主役が消えることに戸惑いを隠せない。
 JR東海では、今秋開催する「佐久間レールパーク祭り」までは展示車両の移転は行わない予定としている。

 確かにこんな貴重な車両が雨ざらしにして保管しているのはどうなのかな、って思う所と「JR東海博物館」の開設は鉄道好きとしては「ようやくいい方向に話が進んだか」って思う所なんですが、地元の資源って言う事で考えると・・・さて、一体どう考えればいいのか?って言う所はあったりします。実際、浜松市天竜区佐久間町(要するに昔の佐久間町)は用務が発生すれば行く場所ではありますが、さて、どっかドライブ行こうかなぁ・・・って言うノリで行く場所ではないのはまた事実。そんな中で「佐久間レールパークがあっから、飯田線乗りに行くついでに行ってみようか」って言うのは少なくともある話なんじゃないのかな、と思う所だったりする訳で。正直、佐久間地域協議会の想いもわかるだけに難しい所です。
 「JR東海博物館」に関してはこちらを見て貰えればわかるとは思いますが、例えば展示車両の入れ替えとかって言うのを活用するって言うのもありますし、俗称「須田コレクション」と言われる美濃太田にある保管車両群の中には編成単位で残っているものもありますので、これらをレストアして豊橋〜佐久間間を運行させ、「生きた車両の保存」って言うような形に持って行くのもアリなのかな、なんて個人的には思っています。確かにJR東海としては車両関係の費用はかかるかもしれませんが、豊橋までの新幹線代であるとか豊橋〜佐久間間の運賃・料金収入も発生する訳ですし、車両メンテナンスの技術伝承って言う面でもメリットはあると思う所ですし、地域にしてみても「乗りに来たお客さん」が地元にお金を落とすような仕掛けを作る事によって「産業遺産と地域資源を活かした地域活性化」って言う一つのケースを作る事が出来るんじゃないのかな、なんて思うんですけどねぇ・・・。正直、今のままでは「頭打ち」になっても仕方ない部分はありますし、そんな中で博物館施設を二つも持ってても意味は無い訳で。仮に「残す」と言うのであれば、その「残す」事によって地域の様々な主体に対してメリットを提供する、いや、メリットを生み出すようなものに持って行く事が求められると思います。いやマジで。

中部天竜駅 07年11月23日撮影。