静岡新聞の記事。

　珍しくこの手の記事では静岡新聞のwebサイトに記事が出ていた。

　しずてつジャストライン（静岡市）は１８日、９月１日から京成バスとの共同運行で、静岡市内と成田空港を結ぶ高速バス路線「静岡成田空港線」の運行を始めると発表した。年間１万人の利用客を見込む。
　静岡発１便は午前０時半に静岡市葵区の新静岡を出発し、早朝６時に成田空港に到着する夜行便。空港を利用するために前泊したり、深夜や早朝に静岡から車などで空港に向かう不便さが解消できる。
　午前８時２０分発の２便は午後２時１５分に成田空港に到着する。ヨーロッパやアメリカ行きの国際便利用客に便利な設定とした。
　一方、成田空港発静岡行きは午後２時半（新静岡午後８時着）と午後４時４０分（同１０時１０分着）の出発。
　運賃は大人（中学生以上）６０００円、小学生以下３０００円（いずれも片道）。往路は電話予約など事前予約、復路は当日、成田空港内チケットカウンターで購入する。
　静岡成田空港線は中部国際空港線に続き、同社２路線目の空港直通リムジンバス。さらに空港線３路線目として来年３月開港予定の富士山静岡空港へのアクセスバスを計画している。
成田に早朝到着便　静岡発着　来月から高速バス ■静岡新聞 8/19

　そう言えばまだ考察的なものって言うのは書いてなかったので書いてみる。
　まず、この路線の「意義」的なものを考えると「成田空港まで乗換なしで行く事が出来る」と言う事。従来、静岡からだと新幹線で品川or東京、そこから成田エクスプレスもしくは京成スカイライナーで成田空港、と言うのが一般的な行程であった。それを「時間がかかる」ものの「乗換なし」で行く事が出来る、と言うのは正直な話重たい荷物を抱えて混雑する駅構内を歩かなくて良い、と言う点である。実際、静岡県内発着の海外主催旅行なんかの場合、静岡から鉄道で行くと言うのは殆ど無く（あっても東名の集中工事の時くらい）、大体が地元から「貸切バス使用」と言うものであった、自分がバス会社の旅行部門に所属していた頃は。確かにそう言う面では今まで「個人向け」のものは無かったので、そのような顧客を捕まえると言うのはありかと思う。
　そこで踏み込んで考えてみると、「夜行便」と言う設定があるのは、やはりその部分を分かっているのではと思う所。実際、ツアーの送迎バスだと静岡を2時や3時に出発する事もざら（と言うか、方面によって異なる事はあるけれど）であり、結構需要があるのではないだろうか。仮に、朝7時までに成田空港に到着する、となると現行の交通機関ではこのような行程を取る事になる。

静岡0219-快速ムーンライトながら-東京0505/0521-総武線快速-船橋0545
京成船橋0605-京成線普通-成田空港0700
運賃：4,290円　指定席券：510円　合計4,800円

　快速ムーンライトながら号が東京着0505になっているため、始発の快速エアポート成田号に乗車できないと言う状況（以前は東京駅で接続できたと思ったんですが）。おまけに船橋でJRから京成に徒歩乗換をしないとならないと言うのは余りに現実的ではない訳で。では、夜行バスとしては先輩である「ドリーム静岡・浜松号」を使った場合はどのようになるだろうか。

静岡駅2359-ドリーム静岡・浜松号-品川駅東口0500
品川0530-京急/都営/京成線普通-京成高砂0605
京成高砂0608-京成線普通-成田空港0721
運賃：4,940円

　決して安くはない。ただ、ドリーム静岡・浜松号の場合、品川駅に早着することが結構ある訳で(0430着の事もあった)、そのような場合には東京駅0500の快速エアポート成田号にも間に合うが、確実に早着する訳でもないので、このあたりの時間で見た方が妥当なのか、と思う。また、旅行or出張の前日に学校やら仕事やらでぎりぎりまで静岡に居てから出発と言うケースも多くある訳で、必ずしも前泊出来るだけの余裕がある人が海外に行く、と言う事は言えない。そうなってくると、早朝便の出発に間に合うような時間帯の夜行便の設定は、「新幹線でも既存夜行便でも時間が難しい人」に対するセールスポイントになりうるのではないだろうか。そうなってくると、「新幹線との競争」ではなく、「新幹線が使いにくい人のフォロー」と言う立場の路線である、と言うように取れなくはないだろうか。ちなみに、静岡を朝6:22の始発こだまと成田エクスプレスを乗り継いだ場合には9:04着言う時間になっている。
　まぁ、実際にフライトの有無等を勘案して中部国際空港に行くか、それとも・・・と言う事を考えるとは思うので一概にいいとは言えないが、少なくとも「選択肢が増えた」と言う事にはなるのでは無いだろうか。実際、自分も来年1月末に台湾に行く事にしているが、フライトの時間は1000発。恐らく前日は仕事をびっちりとしなくてはならないだろうから、そう言う部分で考えるとやはり「静岡成田空港線(夜行便)」がファーストチョイスになると思う。
　静岡行の便に関しては、大体妥当な線ではないかと思う。強いて言えば成田空港発がもう少し遅い便もあってもいいかとは思うが、旅行中の疲労度合いとかバスでの所要時間を考えると新幹線を使うのが現実的なのではと思う所。夜行便の設定は・・・余り現実的ではないと思う。それこそ、貸切バスであっても静岡に0200とか0300に到着し、やっぱり自宅でゆっくり寝たいと言うのが基本的にある訳だし。帰りも夜行を使うのならば、それこそ東京駅からドリーム静岡・浜松号をご(ry
　そう思うと結構練られたダイヤだとは思うが、問題はオフシーズン対策なのではないか。それこそ京成バスとの共同運行なので浦安にある某巨大遊園地経由と言うことも将来的には考える事も可能（その場合、成田空港まで行った後で浦安鼠園まで戻る形になるとは思うが）。そう言う面ではいろいろな使い道がある路線になるのではないだろうか。
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　さて、ここから先はバスヲタ的な話になるが、果たしてどんな車両が入ってくるのか個人的には気になるところ。この路線の開業に合わせて、特急静岡相良線の接続便を運行すると言うアナウンスがある以上相良営業所の担当路線になるとは思うが、さらに空港向け路線に特化した車両になるのか、それとも38人乗りのしずてつ高速線標準仕様になるのかが問題ｗ。汎用性を考えると・・・恐らく38人乗りの標準仕様で来るとは思う所だったり。

写真は、今日の朝静岡駅前の地下道で配布されていたブローシャだが（明日には写真を差し替えます）、車両は新セレガ。この間西久保に入った車両は実は相良に持って行く前の足慣らしとかかもしれないし、相良に完全な空港用新車が入っているかもしれないし。取りあえずは9/1の運行開始をwktkしながら待つ事にしましょう。
えーっと、取りあえず宣言しておきますが、新静岡発の初日初便には今回乗車しません、と言うかそれは勘弁(;´Д｀)。31日に東京まで練習に行っていて、静岡まで戻ってきてから初便に乗るほどの体力はございませんｗｗｗｗｗ。