静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

ちょっと見直して見た。

 ふとした事で所謂「新規免許のバス会社」、「バスツアー」(所謂「ツアーバス」ではありませんので念のため)について色々と調べる事に。
 自分自身も前職は「バス会社(の観光部門)の営業」をやっていたので、正直言えば「新規免許のバス会社」って言うものに対して正直いい印象を持っていませんでした。まぁ、それは「営業に行ったら【おたくさんの所、高いからね】」って言う事で何件も取れた筈の仕事を他社に持って行かれてしまい、営業所に戻って上司にこっぴどく叱られたって言うのが(|| ゚Д゚)トラウマーになっていたって言うのがある訳で。
 でも、ここ最近「どうも昔とは違ってきている」って言う話を耳にしました。バス代なんかも以前ほど(って言っても10年近く前の話ですが)と比べて比較的上がってきているって言う所や、「安いのが一番」って言う会社は市場から淘汰されつつあるって言う話みたいで。裏を取った訳では無いのですが、「何か随分違うなぁ」って正直思ったりします。そう言えば辞めた頃には中型車や小型車しか持ってない会社が、今では大型車を持って運行しているって言うような状況ですし、結構それを市内でも見る事があったりするんですよね。で、それらの会社がバス協会に加入しているって言う話も聴いたりします。
 恐らく、ただ「安いだけ」ではお客さんが付かなくなったって言う事に気付いたのかなぁなんて思います。それこそ新車を一台買えば約4,000万円する訳ですし、出物の中古車でもやっぱり2,000万円程度はする。結局それだけの資金の準備をするとなると「相応の売上」って言うか「社内の資金繰り」がしっかりしてないとならない訳ですし、単純に安いって言う以外にも何らかの「選んで貰える要素」って言うのがないとならないのかなぁと思う所なんですよね。
 そう深く調べた訳では無いので何とも言えないのですが、ある特定の分野(それもある程度の規模の)会社から仕事を受ける事が出来る会社であればそこそこ上手く回るようになってきているのかなぁ、なんて思ったり。そう考えるとこの「10年」と言う月日は「経営のノウハウを積む」って言う事においては十分な時間なのかもしれないなんて思う訳で。それこそ、東京往復日帰りで「7万円」なんて言う値段は「そんな値段でやったら元が取れない」なんて言う話っぽいですし。
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 元々、おいらは「バスツアー」って言うものは「悪いもの」とは思っていません。初めてどっかに出かけるときには便利な乗り物だと思いますし、自分で手配する暇も省けたりとか、個人旅行で行けないところに行く事が出来るって言う面では圧倒的に優位性を発揮するって思うんです。ただ、あくまでも「デパ地下のつまみ食い」みたいなもんで、本当に行った先の良さって言うのを理解するのには難しいって思うんです。その「デパ地下のつまみ食い」の中で気になったものを「じゃぁ、自分で行ってみるか」って言うような形でやるって言う事、そこが大事な所って言うか「旅行」ってもんのおもしろさだと思うんですよね。
 ただ、それには「旅行会社」や「バス会社」が一生懸命になってやるだけでは正直ダメなんじゃね?って思う所で。そうやってその地域に誘客するのかって言う動きが目的地の各施設だけではなく、地域全体に広がっていく必要があるのかなって思うんです。結局旅行者なんてもんは「浮気者」ですし、その浮気者を煽るのがメディアな訳で。メディアが煽れば確かに「一時的な効果」はあるのかと思うのですが、それが「地域の中に根付いてないもの」(要するにただ【目新しいもの】って言う意味で)であったとしたら、それはスルーされるだけなのかなと思います。
 話題を創るって言う事は確かに必要だと思いますし、「話題性」が無くては今の世の中では広がるって言う事はありませんが、それは何も【無理して創る】と言うのではなく、地元にあるものを【発掘】して、その背景に存在する様々な物事を考えた上で、それをどうやって活かして行く事なのかなぁ・・・なんて言う事を思わず考えたりしてしまった訳で。
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 あ、別に特定の企業の事や特定の地域の事を言っている訳では無いので、念のため。