静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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富士五湖線(富士急HBS→新宿西口)


前回:静岡駅→富士急ハイランド
年をまたいでしまいましたが、去年の12/23に突発的に行ってきた乗りバスの2本目です、富士急ハイランドバスステーションまでは「河口湖〜静岡線」で来たわけなのですが、リア充でもなんでもない自分が富士急ハイランドに遊びに行くわけではありません。三島に抜けるか、そのまま新富士まできた道を引き返すか、それとも甲府まで路線バスに乗っていくか・・・と考えたのですが、その後の行程を考えて素直に中央高速バス富士五湖線で新宿に抜けることにしました。一昔、いや、二昔前には静岡市内にも富士急行東名高速経由で沼津と吉原からやってきていましたが、今ではしずてつが「駿府ライナー」と「しみずライナー」で乗り換えなしで東京まで運行をしてます。そして、富士急行富士急ハイランド乗り換えにはなるものの「河口湖〜静岡線」と「中央高速バス富士五湖線」で静岡から東京まで行くことができます。そんな「20年前」との違いを感じながら、進めていくことにしましょう。

富士急ハイランドのネタ度合いは酷い(褒め言葉)、としか言いようがありません。バスターミナルから入場口までの道を示す看板には「屋久島」だの「江戸」だのと言った、どこをどう考えればそんな表示が出てくるんだ?というようなものがあったりします。恐らく、このような感じで「現実」と遊園地という「非現実」を分けているのかもしれません。まぁ、そこは彼女ができたときに「河口湖〜静岡線」で一緒に遊びに来たいもんだな、って言うことで。とまぁ、「ええじゃないか」に乗りたい気持ちを押さえてバスターミナルを見てみます。

富士急ハイランドバスステーション(現地表記に従いました)は、バス停1本の小さなターミナルです。とは言え、西は大阪、北は高崎、大宮、そして新宿方面からの高速バスが発着しており、バス停には片面で書ききれないほどの系統が入っています。ちょうど9時に遊園地が開園するので、この時間帯を目がけて新宿や松田、大宮からの高速バスも到着してくるのですが、それと同時に新宿行の高速バスも出発します。今日乗る新宿西口行は富士急山梨バス運行の2号車。さて、どんな車両がやってくるのかと思っていたのですが、実際にやってきたのは

すごく普通のトイレ付き新セレガでした、とは言ってもしずてつ便で乗り慣れている38人乗り仕様ではなく、ドア側10列、運転席側11列?の(多分)42人野乗りと言う仕様。約2時間の行程ならばこの位の仕様で案外いいのかもしれません。山中湖からやってきた便なので、すでに車内はほぼ満席という状況。富士急ハイランドでも何人かのお客さんが乗車し、隣接する富士吉田インターチェンジから中央道に入ります。途中下吉田バス停で更にお客さんが乗車してから、一路中央道を新宿へと向かって走っていきます。

車窓から広がる風景は冬の青空、そして、東名とはまた違った山間の風景の中を走っていきます。今でこそ河口湖・山中湖から東名経由で東京駅まで行く系統も走っていますが、実際に富士吉田までの間で相当数のお客さんが載っていたことを考えてみれば、新宿行だけではなく東京駅行と言う系統も必要なのだな、と言うことを実感したわけで。河口湖からであれば、中央線の快速電車も走っているのに高速バスに乗る人がそこそこ居るというのは、やっぱり「お客さんの層」が違うのではないかな?と思う部分もあります。

そして、大月JCTからは中央道本線に入りますが、この富士五湖線と以前乗った甲府線に関しては上野原でも降車が可能と言うことで、早速何人かのお客さんが下車し、また乗車。幸いにしてここまで隣席にお客さんが来なかったので、後は降車停留所のみっていう事になると・・・はい、正直楽でした。

ほんのちょっぴりとだけ神奈川県を通過して東京都に入れば圏央道とのジャンクションである八王子JCT。かんがえてみれば、富士吉田から大月を通ってこの八王子まで日本中央交通の「東海ライナー」号で来たりした訳で。その後も甲府線乗車時に乗ったりしたのがじっさいのところ。とは言え、東名高速がホームである自分にとってはやはり新鮮な感覚。いつかは海老名と言うか厚木まで圏央道が来るのだから、その時にはどんな路線が開設されるのか実は結構楽しみだったりするところ。

多摩川を渡る時には、奥の方に多摩モノレールが見える。結局最後の頃までこの立川北以南はモノレール乗れずじまいだったのだが、その奥にある玉川上水駅桜街道駅なんかが妙に懐かしく思ってしまうのが正直なところである。やはり、自分にとって7ヶ月の間研修で過ごした立川や東大和って言うところは「懐かしい場所」になってしまっていることを感じた。

府中競馬場や東京スタジアム。ここらあたりも実習の関係で何回か来たことがあるだけに、時間を見つけてもう一度じっくりと歩いてみたい、そんな気がするのである。桜の花が咲き乱れる調布飛行場のあたり、そして、府中駅近所の桜並木。結局時間がなくて再訪することはかなわなかった。今年の4月には、ぜひもう一度訪れることにしよう。
そんなことを考えている間に、バスは首都高速に入り、初台ランプからは駿府ライナーで走り慣れた甲州街道へ。見慣れた場所の風景でも、そこに至るまでの過程が異なれば見えてくるものは全く違うのかもしれない。

そして新宿西口着。東名高速経由であれば3時間で来れるところを4時間で来れる。この日は渋滞箇所は全くなかったものの、乗ってみれば「案外中央道経由も近いなぁ」と言うのを感じた。そして、機会があれば今度は帰り便でやらないと・・・などと言うことを考えてみたり。
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富士急山梨バス 富士五湖線 http://bus.fujikyu.co.jp/highw/jikokuhyo/01.html/#/?dt=01&mt=3
平成22年12月23日乗車 F1002号車(河口湖営業所所属)
 今回乗車したのは、本当にスタンダードな「高速バス」である42人乗りの新セレガでした。一部で話題になっている「ええじゃないか」号や「トーマス号」とは違った、富士急のリゾートカラーです。正直しずてつやJRバス関東の38人乗り車両と比べると足元が狭いような気もしないではないですが、この日乗った便は2台運行で両方共満席という状況でした。また、富士急ハイランドへの観光客輸送もあることを考えれば仕方ない部分はあるのかもしれません。
 とは言え、東名高速とはまた違った車窓を楽しめる路線であることには間違いありません。
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【次回予告】
・30分もしないのに800円と言う、あの路線になります。しかし、本当に静かな車内でした、走行音を除けば。