静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

6/24 沼04系統 沼津駅→吉原中央駅(旧道経由)



 以前、中の人は沼津と吉原に住んでいた事がありました。そんな中で結構使っていたのが富士急行バス。吉原と言っても吉原中央駅の近所でしたので、沼津まで買い物に行くときは国鉄を使うのではなくバスに乗って行った方が楽な場所なので、吉原中央駅から沼津駅行のバスに乗ったりしていました。
 その頃よく使っていたのは富士宮駅から吉原中央駅、新国道を経由して沼津駅に向かう[宮72]系統。比較的長距離路線であったので、富士宮営業所のこんな車両や沼津営業所のこんな車両とかをよく使っていました(リンク先の画像とは微妙に違いますがご勘弁を)。
 そんな中で、新国道経由の便が無い時には旧道経由のバスも使っていましたが、こちらは時間がかかる上に車両も古く、吉原駅前にも入るため避けていました。

 が、時代は流れ、新国道経由の便は廃止になり、今となっては根方経由と旧道経由の系統は残っているものの、両方共本数は当時(大体30年近く前)と比べると大きく減っており、旧道経由は4本/日にまで減っています。そんな中で、沼津まで行く用事ができ、車窓も楽しめる夏至近くなので思い切ってこの「吉原中央駅」行のバスに沼津駅前から30年近くぶりに乗ってみました。
 以前見かけたときには2ステップのグリーンベルトの車両が来ましたので「何か懐かしいよねぇ」と思っていて、個人的にはそれを期待していたのですが、やって来たのは・・・


CNG車でした。まさかこの車両がこっちの路線に入ってくるとは全く思ってなかったので正直びっくりしたところです。何回と無く朝霧高原の方では見ていたのですが、いや、実際に乗るのは初めてだったりしました。乗ってみるとなんて言う事のない車両ではありましたが。


沼津のまちなかを抜け、旧東海道の方へ向かっていきます。この辺りは沼津に住んでいた頃には自転車で結構走っていた頃だったので実は結構懐かしいところなんですよ。そう言えば駅北にあるカツハヤシの美味しいお店はこの近所にあるとか、って言うのを昼間に聞いたので「まさかあの店かよ!」と言う事に気づいて今さらながらびっくりとか。昔はここらへんを箱根登山鉄道のバスが通っていたんですよねぇ。


バスは旧東海道の狭い道を西へ西へと走っていきます。右の写真は片浜駅なのですが、愛鷹山の方は真っ黒な雲に覆われていたりしてて、この日は本当に不思議な天気でした。東海道線の近辺は全く雨も何も降っていなかったのですが。以前はこのへんまで来ると「だいぶ遠くまで来たなぁ」と思ったのですが、最近では「まだまだ乗り始めたばっかりじゃん」と言うような感覚に。いやはや、やはり30年と言う時間は本当に感覚を変えてしまっているものです。


旧東海道経由の便は、吉原中央駅までの間で3箇所の踏切を超えます。この電車に乗れば1時間もかからないで草薙まで行けてしまうので「一体俺何やってんだろ?」と思うのはある意味いつものお約束(苦笑)。ちなみに今回の乗りバスで踏切に引っかかったのはこの1回だけでした。


旧東海道を西へ西へと進み、旧原町を通過しています。この系統で鉄道駅前に入るのは吉原駅前だけになるのですが、ほかは全て街道沿いの停留所をスルーするだけ。以前と比べれば確かに商店街の賑わいは無くなってしまってますが、それでもどこか懐かしい風景が広がっています。(尤も更に北側にある国道1号線付近には郊外店舗が多く並んでおり、今となってはそちらの方で買い物をする人も多いのでしょうか)


途中でバスとすれ違ったのは2回程度だけでした。ナンバープレートが沼津ナンバーだったので、恐らくは富士急シティバス沼津営業所の担当便でしょう。東田子の浦駅あたりから出てくる系統なのかもしれません。


バスは沼津市を抜け富士市に入ります。この辺りで自分以外のお客さんが全員居なくなってしまうと言う「貸切状態」になってしまいました。こりゃ・・・確かに本数が大減便になるのは仕方のないことかもしれません。以前は1時間に1本程度はあったような気がしますし、東海道経由に関しては沼津駅〜吉原中央駅直通系統がメインで、朝夕に東田子の浦駅折返し便があったような気がするんですよね。要はそんだけバスでの需要があったと言うことで。
確かにそれから30年、自家用車も普及した・・・と言いますが、印象としては「そんなに車って増えたの?」って言うところがあるんです。車が必要な人は昔から持っていたでしょうし(我が家にも車はその当時からありました)、会社だって車はそれ相応にあったはず。だけど、現実として路線バスは減便されている。そして、郊外には大きなお店が並んでいて中心部の商店街は確実に危機的な状況を迎えている。何かこう印象的に「つながってこない」と言うのがあるのは不思議なところで。数字を見れば確かに自動車は普及しているんですけど。恐らく、「免許保有者」が増えたが故の結果であると言うことや、商業形態が変わってきたこと、そして人口構成が変わってきたと言う事もあるのかもしれないなぁ、なんてつらつら考えておりました。


東田子の浦駅をスルーし、東海道を忠実に走っていくと吉原の市街地?に入ってきます。この付近には毘沙門天さんがあったりとか、元吉原小学校があったりして、富士に住んでいた頃はそれこそ何回も来ました。何で元吉原小学校に来たかって?確か小学校の写生大会で保存してあるSLの写生に来たような気がしないでも(昔の事だもんで忘れましたよw)。


そして吉原駅。静岡の街中で見かける見慣れた某学校の制服を見て「だいぶ静岡に近づいてきたなぁ」と何故か安心をしたのですが、既にもうすぐ沼津を出てから1時間経過しようとしているところ。そりゃ時間かかりすぎるわw。ここからお客さんが数人乗ってきて最後の区間に進みます。


ここからもまた東海道を進み、「左富士」、岳南鉄道吉原本町駅(バスの「吉原本町バス停」とは全く違う場所です)を過ぎると「つけナポリタン」で何故か賑わっている吉原の商店街。確かに賑わっていますが・・・何かあの頃とは全く違っているのですが。気のせいっすか、いやマジで。


そして、吉原中央駅までの1時間15分の小旅行は終わりました。790円と結構いい値段がしますが、ここからバスで富士駅まで行くと300円。バスと電車の乗り継ぎの手間を考えるとそのまま沼津まで乗り換えなしで行けると言うのは案外便利なのかもしれません。


今となっては古臭い建物ですが、吉原中央駅の佇まいは昔のままでした。今ではここから東京駅行の高速バスも運行されており、本数は減ったものの「吉原の交通結節点」としての役割は今でも変わりはありません。結局ここから静岡までは 今 で は 直接行くことは出来ないので、富士駅まで出てから東海道線で静岡へ。沼津駅から富士駅まで向かう経路を乗ったら「バス特チケット」が100円付きました。1日でSuicaバス特チケットが付く、それも静岡でって言うのは正直驚く話しですけどね(苦笑)


まぁ、静岡県内でこのポスターを見るとは思わなかった訳だが。
***

沼津駅1700→吉原中央駅1808 富士急静岡バスW8464号車(6/24乗車)
http://www.fujikyu.co.jp/shizuokabus/time_fuji/time_fuji_18_2.html
 沼津駅と吉原中央駅を旧東海道に沿って走る系統です。晴れていれば富士山の眺めも美しい系統ですが、通し運行は3往復/日しかありません。途中下車をされる際には時刻表を確認していくことが必要です。