静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

7/20 静岡甲府線1号/静岡駅前→甲府駅前


まずはこの日「運行再開」した静岡甲府線からスタートしました。
運行再開した「静岡甲府線」は、今までは清水駅前を経由して国道1号・国道52号を上がっていく「急行バス」的な存在ではありましたが、今回の運行再開からは「高速乗合バス」としての扱いになり、全席指定の系統となっています。ただし、車両はいわゆる「高速色」のそれではなく、特急静岡相良線で運行していた車両を一時的にコンバートし持ってきた車両であり、室内には運賃箱が設置されている他、ドア脇にはPitapaのステッカーが貼ってあるなど、「あくまで臨時運行」的な側面を覗かせてくれます。

この日は、在静テレビ局の取材も多く入っており、しずてつの「路線復活」に対する意気込みも感じさせてくれました。

バスは他の高速乗合バスと同様、新静岡から北街道を東に向かって進んでいきますが・・・沓谷バス停を出発すると流通センター通りを北上します。

 

そして、国道1号線静清バイパスの千代田ICの下をくぐり、新しくできた新静岡ICの取り付け道路に入って新静岡インターへと向かっていきます。以前ニコ動に投稿したこの区間ですね。

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静岡県道74号 山脇大谷線の新道区間を走ってみたニコニコ動画

晴れていればこの道路から眺める新東名も綺麗に見えるのですが、この日は残念ながら曇り空。そう言えば先日乗った新東名スーパーライナー4号の時もこんな曇り空だった訳ですから、なかなか新東名を高速乗合バスで行くときは晴れの天気が当たりません。自家用車や営業車で走る時と言うのは結構良い感じなんですが。(だからと言って自分が雨男と言うわけではないので念のため)

そして、新静岡インターチェンジ。ここから入る高速乗合バスは初めてになります。どうしても静岡市内からの系統の場合ですと東名高速に入ってしまうのが楽な訳ですから仕方ない部分になってくるのかもしれません。

 

早速新東名を走りますが、新清水JCT、清水PAと過ぎてあっという間に新清水インターチェンジ。えっ?もう終わりなの?と言う位の距離なのですが仕方ないと言えば仕方ないです。この「もう終わりなの?」と言う距離でも新東名を走る事によって清水区内中心部や国道1号線、国道52号線と言った混雑する道路をショートカットする事ができる訳ですから、この当たりの道路状況を知っている人にとっては非常に早くなったなぁと感じます。ちなみに、この日は新清水インターチェンジを過ぎた当たりで静岡行の山梨交通担当便とすれ違いました。そちらの車両はトイレ付きの普段中央道方面を走っている高速乗合バス車両。お客さんは15人程度でした。

この新清水インターチェンジを過ぎると、「高速乗合バス」から「急行バス」の雰囲気に一変します。

いやぁ、こんな山の中を暫くは走っていくわけですから。実際に、現在建設工事が進んでいる「中部横断自動車道」が開業すればこの区間も当然乗せ換えになるワケなのですが、右に左にカーブしながらアップダウンを繰り返す52号線を走って行くと、それこそ中学校の時にキャンプ地まで行った貸切バスを思い出すところです。「高速乗合バス」と言えば静岡インターや清水インターに入ってから高速走行をずっと続けていくのが今までの感覚なのですが、この「静岡甲府線」は「高速走行」と「山道ドライブ」も併せて楽しめる路線になっています。

 

そんな峠道も山梨県内に入ると終わり、後は富士川にそって甲府盆地を目指して走っていきますが、バスはここで休憩場所の「道の駅とみざわ」で休憩となります。大体静岡駅前を出てから約1時間と言う所です。

 

どう見ても車両は特急静岡相良線のそれなのですが、後ろには鳥坂営業所所属の高速車を示す「うさぎ+とりさかこうそくたい」のミニステッカー、前面には「静岡甲府線」と言う文字が。期間限定運行とは言え、本格的に走らせていくと言うしずてつの方向性を見ることができます。

 
10分休憩の後、再び国道52号線を甲府盆地を目指して富士川沿いに登っていきます。途中の身延町を通過した付近からは一部のバス停に「高速バス」の表記も出てきますが、これは京王バス山梨交通の共同運行である「新宿身延線」のバス停。途中のバス停付近では京王バス便とすれ違ったのですが、ドライバーさんが「ん?」と言った顔でこちらを見ていたのが印象的でした。いや、貸切バスじゃないしずてつ車を見るってのも初めて「何じゃこりゃ?」と思ったのでしょうね、きっと。

 
そして、増穂インターから白根インターまでは中部横断自動車道を短い区間だけではありますが走っていきます。新東名のような3車線もあるような道路とは違い2車線の道路ではありますが、やはり一般道を走るよりは相当快適になるわけで、今までの下道経由よりも時間短縮効果があるのは確実なところです。晴れていれば甲府盆地を一望することが出来るはずなんですが・・・雨こそ降っていなかったものの、曇りとモヤで正直展望は良くなかったってのが実際の所です。

 
白根インターを降りるとほぼ甲府の市街地。途中幾つかのバス停が設定されていますが、この日は途中の甲府昭和バス停で降車が1名あっただけ。いや、自分も甲府昭和で降りて中央道昭和まで歩いて諏訪発のJRバスで新宿西口をめざそうと思ったのですが、流石に距離がありそう&荷物を持っているので断念。先述の新宿身延線と停留所をこの区間では共有していますので、静岡からの利用者ではなく、静岡方面への利用者向けのバス停ではないかと思う所です。
この付近は市街地とは言えども果物畑が多くあり、道路沿いには直売所もあったりします。と言うか「南アルプス市」「中央市」ん?市の名前が地名と結びつかないのが困った所です(汗。
また、道路沿いにあった酒屋さんには日本酒やビールではなく、「ワイン」を前面に出していると言うのがいかにも「山梨県」と言った所。このまま新宿まで向かわず、どっかでワインでも買って行きたいと言う衝動に駆られたのは言うまでもありません。


そんなこんなで静岡駅から約3時間でバスは甲府駅に到着します。この日は甲府市観光協会の方がお出迎えに出ていました。
静岡から甲府までは「ふじかわ」号がメインとなる交通機関であったのですが、これからは「静岡甲府線」もそのひとつとなります。電車ではなく「ドライブを楽しむようなキモチ」で乗ってみるのも面白いのかな、と思うところです。