静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

過去記事のアーカイブになっています。

金曜日(10/12)のシンポジウムの話(2)

 と言うわけで金曜日のシンポジウムの話の続き、と言うか拙いものですが別の観点からの意見的なものを書いてみます。

1 「クリエイティブクラス」だけが創造性の主体になるのか?

 結論から言ってしまえば「否」です。
 創造性というものは「誰にでも存在する」ものであり、「誰にでも存在する創造性」をどうやって導き出すかが今後重要なものになってくると考えています。
 
 正直に言えば、この某パネラーの考え方と言うのを自分自身は全く否定しませんし、非常に納得できる部分はあるのです。例えば音楽と言うもので考えてみることにしましょう。大体このBlogで音楽ネタを書くとなれば「ああ、こいつはそっちの方面に持って行きたいな」と思う方もいらっしゃるとは思いますが(苦笑)。
 それこそ「音楽の素養」と言うものは必要でしょうが、かつてはやはりピアノであったりとか電子オルガンがあったりして、作曲者はその発想を五線譜に落としこんで(時にはピアノとかもつかいながら)一つの楽曲に仕上げていくプロセスを取りました。ですが、その「一度落とし込んだ楽譜」を実際の演奏形態に展開する時には、何らかの「リアルな楽器」が必要なわけですし、その楽譜上に表現された譜面を録音として固定する際には更に様々なハードが必要になります。当然ではありますが、誰もがそう簡単に資材を購入することはできませんし、ましてやその録音を広める手段はそう簡単には見つかりませんでした。
 ですが、今は本当に便利な時代になりました。パソコン本体の値段は以前と比べれば高性能のものが非常に安価に購入することができるようになりましたし、DTM用のソフトウェアもMacApp Storeで"Logic Pro"が17,000円でサクッと購入できる時代になりました。

 このDTMソフトウェアの中には実物の楽器ではないですが「音源」として様々な楽器の音色がデータとして入っていますので、実際の楽器を使う事無く演奏が可能になっています。インスト曲だけならこれでOKですが、これに歌を入れたいと言う願望があれば、自分で歌詞を書いて、Windows上でしか動きませんが(Macでも動くようなソフトがあるみたいですが)、某浜松市内に本社のある楽器メーカーが開発した「歌うソフトウェア」で


(↑何故か持っています。最近はインストールしてませんが)

こんな風に歌詞を入力して(それこそ調教もとい調整が必要ですが)楽曲を作成し、動画投稿サイトにアップロードすれば、「昔は誰でも出来なかったことが、今では誰もができる(可能性を持っている)」ようになっています。

職業としての作曲家の方だけが「スーパークリエイティブ・コア」なんですか?
職業としての作詞家の方だけが「スーパークリエイティブ・コア」なんですか?
職業としての音楽出版社の人だけが「クリエイティブプロフェッショナル」なんですか?

「クリエイティブクラス」の人だけが創造性の主体になるのですか?

もう一つ行きましょうか。

私がこの間の夏コミで発刊した本です。中身は趣味丸出しですが、別に私の本職はリサーチャーでも経営コンサルでも、バス会社の中の人でも、ましてや写真家でもライターでもありません。ですが、「今までまとめてきたBlogの内容を本と言う媒体に固定したい」と思い、それ相応の時間と費用はかかりましたが、上の写真のような本を作りました。

さて、私は「クリエイティブクラス」なんでしょうか?
とんでもない、ただの一人の高速乗合バス好きです。そんな人間でもコスト(時間と費用両方の概念を含みます)はかかりますが、こんな本を世間に出すこともできますし、国会図書館に納本することも出来るんですよ。試しに国会図書館の蔵書検索システムに「静岡の高速バス倉庫」とぶち込んでみて下さいな。検索結果で2冊ヒットするはずですから。

大事なことなので再度書きます。
「クリエイティブクラス」の人だけが創造性の主体になるのですか?

冷静に考えれば「その事を【業】として行なっている人」には正直厳しい時代になっていると思いますし、自分が持っているとある資格は「税理士や行政書士のように資格を持っている人でないと出来ない業務」がある資格ではありません。それ故に経験を積んで場数を踏まなくてはならないのですが、そう言う面では【業】として行なっている人と同様に厳しいものであると思うのです。

一部かなり感情的に書いてしまってある部分もありますので、決して褒められた内容であるとは正直思いません。
ですが、一部の特定の人を「クリエイティブクラス」として定義付けするのではなく(ペルソナ的な観点から見た場合には有用であると思います)、「誰もが持っている創造性を、どうやって開かせるのか?」と言うことがあらゆる部分で重要になってくるのではないかと思いますし、それがあらゆる面における創造的な問題解決への近道であると自分は考えています。

***
明日は飲み会があるので、酔った勢いで何を書いてしまうか分からないので、このネタについては書きません(苦笑)。暫くこのネタは続けますが、多分次は「創造性とまちのあり方」について書くような気がします。突発的なバスネタが無ければ(え