静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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4/12 東海道昼特急301号 東名静岡→大阪駅JR高速バスターミナル

 「京阪神昼特急静岡号」や「京阪神ドリーム静岡号」、そして「京都大阪ライナー号」。
 東京方面の系統に比べると本数は少ないものの、それでも静岡駅と言うか静岡市内から関西方面へ向かう高速乗合バスは確かにある。そんな中でなかなか乗れてない系統があった。

 東海道昼特急号。
 以前は関西方面に行く機会もそこそこあったので結構乗っていたのだが、最近ではすっかりご無沙汰になってしまった。また、個人的な話ではあるが、「乗りバス」趣味に本格的にハマるきっかけになった路線でもある。

 そんなある日、友人から結婚披露宴への招待状が届いた。
 そのスケジュールを見ると、確かに新幹線で日帰りが出来ないスケジュールでは無かった。今まで気になりながらも乗ることが出来ない新横浜始発の「ひかり493号」にも乗れる。確かにこっちも乗ってみたい。
 だが、最終的には大阪で前泊することにして、東海道昼特急301号で大阪へと向かうことにした。

***
 

 数年ぶりに東名静岡から東海道昼特急に乗る。やってきたのはJRバス関東のD674-03508号車。今まで全くと言って乗った事がない車両である。東京支店(多分)の乗務員さんにモバイル乗車票を見せ、2階席に上がる。普段ならばカーテンが閉まっている白色の蛍光灯の灯りの車内ではあるが、今日は白熱灯色の蛍光灯、そして何より大きく違うのはカーテンが閉められてない車内である。
 指定された席に座り、荷物を置いて一息つくとバスは大阪へと足を進める。

 今日指定した席は最前列。折角の大阪までの長旅をゆっくり味わいたいと言うのもある。
 しかしながら、静岡県内の東名高速道路と言えば時には自分でハンドルを握って営業車で走る事もある(最近ではご無沙汰ではあるが)、と言うことでそれほど・・・と言う事はあるが、

 こんな景色の写真を撮れるのはやはりダブルデッカー車ではないとできない。
 しかし、考えてみれば前に東海道昼特急号に乗ったのはこの静岡空港が出来る前と言うことを考えると、正直な話だいぶご無沙汰している所である。

 窓の外は本当にノンビリとした春の一日。恐らく会社で仕事をしていれば「こんな天気のいい日は事務所で仕事をしたくねぇな」と思う所。折角なので休みを貰って乗っているって言うのが実際のところである。そんな見慣れた景色の中を浜名湖サービスエリアまで進み1回目(便としては2回目)の休憩。

 
 用を足して、お昼ごはんを買って戻ればまだ時間があるので撮影タイム。相変わらずの話ではあるが。
 この車両、ワイパーが取り外してあることから分かるように、最前列の席であっても足がゆったり伸ばせる仕様になっている。最近では夜行便は「そこしか席がない時」以外は最前列は乗ってないので本当に久々である。

 浜名湖SAを出るとすぐに三ヶ日インターで一旦外に出る。

 一部の方に衝撃を走らせたストリートビューで有名な三ヶ日駐車場でJRバス関東から西日本JRバスに乗務員交代を行う。丁度東京行の便と並んでの停車となった。

 東京行の二人のドライバーさんが、大きな荷物を持っている。ここまでの運行状況やお客さん、車両の様子を引き継いでいるのであろうか。これからハンドルを持つJRバス関東のドライバーさんは到着してドアが開くや否や点検用ハンマーでタイヤを確認しているなど、やはり「安全」と言うことにはかなり気を配っているように見える。恐らく自分が乗っている便も同じように交代作業をしているのではないかと思う。

 東京行の出発に少し遅れて大阪行も出発。ここから先は車両はJRバス関東、ドライバーさんは西日本JRバス(大阪北営業所)と言う体制になる。再び東名高速道路に入り、西へ西へ。

 

 新東名とのジャンクションである三ヶ日JCTを通過してトンネルをくぐると愛知県。この区間は去年の6月に「東名スーパーライナー」号で逆方向ではあるものの、同じく最前列に座って通過している。一時期は元気の無くなった東名ハイウェイバス


 ハイブリッド車もあればダブルデッカー車も見る事ができ、JR東海バスも「新東名」を活用して新しい展開を図っているように見える。しかし、ハイブリッド車をお昼前後に愛知県内で見ると言うことは、「渋谷・新宿ライナー静岡号」周りの運用が変わっていると言うことなのであろうか(また運用を追わないと・・・)。


 そして、豊田JCTから今度は伊勢湾岸道に入る。
 この伊勢湾岸道東名阪道新名神は「通ってない」と言う印象があるが、実際には「京都大阪ライナー号」に乗っていると寝ている間に確実に通過している。だが、昼間はどうしても通る事がないの言うのは実際のところである。だが、今日は最前列からの眺めを楽しめるワケで。


 この名港トリトンからの眺めと言い、


 ナガシマスパーランドの眺めと言い、ホームであるところの東名高速道路では似たような景色が無いだけに新鮮なところである。いや、ナガシマスパーランドの眺めは「京阪神昼特急静岡号」の静岡行に乗った方が夜景がかなり綺麗であるが・・・。惜しむらくはワイパーが無いだけに汚れが残っているところであろうか。


 四日市からは東名阪を進む。
 以前はこの区間は2車線であったものの、現在では車線幅が狭い3車線。それこそ岡崎〜豊田間のような広さではあるが、同じ高速道路でも新東名の余裕のある車線幅とは全く違う。工事が進まないと言う所は仕方ない部分もあるかもしれないが、新しい道路が出来てこの東海道昼特急号もどのように経路が変わるかが楽しみな所ではある。
 東海道昼特急号とは関係ないが、紀勢自動車道と言う新しい高速道路も開通したようで。
 前職の頃は勢和多気インターから延々国道42号線を紀伊勝浦まで向かっていたが、今では尾鷲のあたりまで開通しているとのこと。機会があれば本当に自分で運転をして走ってみたいところではあるが・・・さて。



 亀山からは新名神
 新東名もそうであるが、やはり構造物の規模がダイナミックであるのは見ていて気持ちいい所である。そして、道路の向こう側にある山には山桜もまだ残っており、春の名残を感じながらの快適なドライブである。

 ところが、ここから色んな事が起こる。
 山桜を眺めながら気持よく走っていると公団・・・もといnexcoのパトロールカーがサイレンを鳴らして走っていったと思えば、覆面パトカーも走っていく。そして、道路状況表示板には「人の立ち入り注意」と出ている。一体何が起こったのであろうか?


 まずは「このバイクが高速を走れるの?」と言うような感じのバイクを覆面パトカーが後から追いかけているのが分かった。だが、それだけでは終わらなかった。バスは土山SA出口付近で路肩を走るように車線を変えた。まさか何か車両故障か?と思った所であったが・・・幸いにしてそうでは無かった。

 走行車線上に落下物・・・?落下物にしてはやけにデカイなぁ。
 幾らなんでもこんな大きな落下物やったら普通分かるだろ。

 ( ゚д゚)ポカーン

 軽自動車が横転していました。幸いにしてけが人が居たとか言う訳ではありませんでしたが、ここまで転がっているのを見たのは正直初めて。中の人は大丈夫だったのか?・・と思いながら、恐らく無茶な運転していてこうなったんじゃね?(実際当日は風が強かった)とか思ったのは言う間でもない。しかし、遠くからこの状況を認識し路肩に車両を寄せたドライバーさんの適切な判断には感服する限りである。

 そして、甲南PAで休憩。

 車内はどちらかと言えばお疲れモード。確かにこの便は東京駅を6:40に出発しているだけに相当の長時間乗車。それだけに車内でノンビリとしながらもやはり疲れるのは仕方ないところかもしれない。甲南PAを15分休憩で出発して再び新名神。ただ、この甲南PAを過ぎれば後はそんなに距離はない。草津JCTはあっと言う間に通過して名神高速に入る。


 翌日にもう一度来ることになる大津市内を通過し、逢坂山を京津線の頭上で超えて京都府京都深草名神大山崎と止まって天王山トンネルを通過すれば大阪府。高槻に止まればあっという間に吹田。ここから先は一般道を進んでいく。

 普段ならば「朝かー」と思いながら眺める太陽の塔も夕方の光線の色に染まりつつある。そんな中を新御堂筋を通って大阪駅へとラストスパート。


 某クラスタには有名になった場所を通れば大阪駅JRバスターミナルはもうすぐである。


 そして、15:30少し前、バスは大阪駅JRバスターミナルに到着した。

***
 久々に乗った東海道昼特急号。車内も程よい埋まり具合であることを考えれば10年を過ぎてだいぶお客さんが定着してきたと言うところではないだろうか。外国製の車両は全て引退してしまってはいるものの、快適な車内で東海道を移動するのはノンビリとできるものであるし、何と言っても昼間の便でパノラマを楽しめるのは「昼特急」で無いと楽しむことはできない。
 これから先も、走り続けてくれることを願いながら。