静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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ワンコインで観光気分 スカイツリータウン東京駅線


 JRの高速バス、それも2階建て車両に乗る、となれば東海道昼特急東名高速線のスーパーライナー号に乗るしか無い。東名高速線であれば、確かに東京駅から東名江田や東名向ヶ丘まで乗ると言うこともできるが、やはり長距離路線の一部区間と言うことだけあって乗るのには多少躊躇してしまうかもしれない(上り便なら可能であるが)。
 だが、そんな2階建て車両に大手を振って乗れる路線がある。

 スカイツリータウン東京駅線。

 以前にもスカイツリータウン東京駅線の乗車記は書いたことがあるし、更に言えば「乗りバスのススメ」にも寄稿をさせて頂いた。だが、その時はごく普通の高速乗合バスであった(とは言え、都内完結路線で高速乗合バスって言うのも滅多にない)。今回は、その路線に「2階建て車両」が入るようになった、と言う事で買い物のついでに出かけてきた。(いや、だってねぇ、某ショップの限定商品がソラマチ店でGW期間中に限定販売って言うわけで。モノが結構良かったので追加で結構購入してます)

 東名高速首都高速の渋滞にハマらずに東京駅に到着したしみずライナー2号を降りて、日本橋口から八重洲南口まで歩く。正直距離があるが仕方ない。6番乗り場には1本前の東武便が止まっているが、乗るべき9:10発の便は「現金精算・ICカードでの精算はきない」と言う事がアナウンスされているので事前に券売機で乗車券を購入して乗り場で出発を待つ。
 流石にゴールデンウィーク後半戦だけあって、カップルだけではなく家族連れも見かけることができた。そしてやはり自分も含めて乗りバス目当てな好き者も居たりする。

 9:00発の便が出た後、2階建車両が6番乗り場に入ってくる。車両側面には「青春ECOドリーム」と書かれている4列シートの車両であり、自分も1回しか乗った事がない〜いや、むしろ静岡民の自分としては乗る事が通常できない〜車両である。折角の車両なので最前列のシートを確保し、折角なので都心の景色を楽しみながら行くことにしたい。

 バスは出発すると、そのまま真っ直ぐ外堀通りを進んで日銀本店の脇を通り、新常盤橋交差点を右折して江戸通り国道6号線)を駒形橋西詰交差点まで進む。途中、いわきからやってきた「いわき号」とすれ違ったり、浅草寺を遠くから眺めることができる。遠くからもスカイツリーは見えてくるが、駒形橋で

 そう、独特な形状のアサヒビール本社とスカイツリーを眺めることができるのである。隅田川を渡ればもうスカイツリーまでは一息である。浅草通りを進み、押上駅前交差点では土気行のバスも眺めることもできるが、建物の向こう側には開店時間前と言うのに多くの観光客が詰めかけている様子がよく見える。いや、自分もおのぼりさんではあるのですが(苦笑)。

 スカイツリータウンの敷地の中に入れば終点まであともう少し。スカイツリータウンのバスターミナルは1階に設置されている。今回の目的はあくまでも買い物だったのですが、正直バスターミナルからどうやって行けばいいのかと言うのが毎回分からないのですよね。ええ。

 そして、バスは到着して行先表示を回送・・・ではなく何故か大阪駅行になっているが、東京駅に戻らずこのまま車庫に戻ることになる。約30分の都心を2階建てバスで行く旅はここで終わった。

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 個人的にはこのスカイツリータウン線に2階建て車両と言うのは面白いと思いますし、やりように寄っては「売り」に出来るのではないのかな?と言うことを感じました。ただ、青春エコドリーム号用の車両と言う事もあり、料金箱が無いため「事前に乗車券を買ってね」と言う事になっているのは、やはり面倒くさいです。それでも東京駅発の場合であれば、窓口がそば(と言っても現在は駅そのものの改築工事中なので多少遠いですが)にあるのでまだいいものの、スカイツリータウン発の場合は窓口が無いので切符を発券できないと言う事もあって東京駅行に関しては二階建て車両での運行が出来ないのは仕方ないのかもしれません。
 確か一部のDD車には料金箱が東名高速線対応と言う事で装備してありますが、まさかその本来の目的を外して運用に回すと言うアホな事もできないですし・・・うーん、新宿駅(代々木BT)にあるような地上設置型の可動式料金箱を東京駅に配備して対応するって言うのが本当はいいのかもしれませんね。
 更に言えば、本当はこのスカイツリータウン線に関してはマルス収容もありなのではないか?と思うところではあるんですよね。スカイツリーに行く際に新幹線の乗車券と同時発券が可能になりますし(確かに発券手数料とか取られると言うことでは、現在の高速バスネット収容への流れと逆行することになりますが)、お客さんを更に増やす事が可能になるのかなぁと思うのですけどね。
 とは言うものの、近距離高速路線専用車からダブルデッカーまで「なかなか乗れないバス」をワンコインで乗れると言うのは結構面白いものだと、趣味的には思う所です。