静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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最近考えていること

 「産業集積」って作る事ができるのか?って事を考えている訳なんだが。
 まぁ、実際においらの勤務先でも「産業集積を創ろう」って言う事で仕事をしているセクションもあったりするんだが、どうも最近果たして「意図的に産業集積を創る事が可能なのか?」って言うような事をよく考えている、と言うか、個人的には「意図的には出来ない」って言う結果に辿り着きそうな予感なんだが。
 まぁ、確かに静岡の場合には浜松って言う産業集積があるんだけど、その要素を歴史的な観点から見た場合には、どうも歴史的な要素が多分に存在しているって言う所がある、って言うのを既に指摘したわけで。まぁ、その歴史的な要素から色々と発展して現在の「浜松」って言うブランドが出来たんじゃないのか、って思ってる。で、その一方で東部地区の構想を見てみると、一生懸命やっているんだけど・・・一体どうなの?って言う所がある訳で。実際、5年や10年なんて言う短期的なスパンで物事を計るって言うのは愚の骨頂なんだろうけど、それでも本当に「産業が集まってくるのか?」って言う所は、一体どうなんだろうね。
 実際、自分自身「もし、静岡県内で一人暮らしをする(乃至は独立して家庭を持つ)」って言う事になれば、静岡市内勤務であっても、やっぱり沼津・三島地区に住みたいって言う意識がある。まぁ、それこそ自分自身沼津港のそばに住んでいた事もあって、何だかんだ言って「馴染みがある」って言うものがあるのは確実なんだけど、やっぱり海があって山があって、それでいて東京にも結構出やすいって言う立地条件の良さが正直言ってあるんだわな。まぁ、実際に東京にはそんなに出かけないにしても、気が向いたら普通電車だけで行けるって言う適当な距離って言う所なんだけど。確かに今の静岡市清水でも海があって山もあるんだけど、海がちょっと遠いなぁ・・・って言う所が実際にある訳だし。いや、やっぱり一番いいのは「水が旨い」って言う所なんだよね。
 でも、「沼津の歴史ってどうよ?」って言われると、どうも何も無いような気がしないでも無いって言うのが実際の所のような気がする。小学生時分に「郷土の歴史を学ぶ」って言う事をやったんだけど、それでも・・・う〜ん、一体どうなんだろう?って言うのが実際の所なんじゃないだろうか。
 確かに東海道線が開通して、箱根越えの基地として沼津機関区が持っていた役割は大きいだろうし、何で沼津に機関区が出来たのか、そして、旧の東海道線であるところの御殿場線と今の東海道線が沼津で合流したと言う事を考えると、やっぱりそこに東海道からの宿場町である「沼津」の持っている役割が大きかったんじゃないのかな?って思う。まぁ、商業集積としての役目なんだろうか。で、そのおとなりの三島は?と言うとやっぱりここも商業集積を持っていると同時に、伊豆の中心地って言う役目なんじゃないのかな?って思う訳で。その象徴が三嶋大社だと俺様は勝手に判断している。
 けど、果たしてそこから何が産み出されたのか・・・って言う事を考えると、未だにそこら辺が良く読めて来ないんだよねぇ。例えば静岡だったら木工品があったりとか、そこから派生してタミヤがプラモデル作っていたりとか、ひな人形(今では壊滅的らしい)とか言う流れがある訳で。浜松って言うか西部地区の場合には、天竜川のおかげで稲作が発達できなかったので、その代替作物としての棉栽培が進み、そこから織物業が発達して機械産業が生まれたって言う流れを辿る事ができる(チョー大雑把だけど)。
 「沼津」って何があるのか?って言えば・・・干物?みかん?・・・他には?
 「三島」って何があるの?・・・('A`)ワカンネ
 まぁ、逆を言えば「それだけ良好な自然環境がある」って言うわけで、遮二無二一生懸命やんなくても生活が出来たって言う部分もあるだろうし、イケイケの高度経済成長期に「東駿河湾石油化学コンビナート計画」を葬ったって言うのも、それだけ「自然環境」への誇りを持っていたんじゃないのか?って思うわけで。それが故に「水」に依存する産業が沼津三島地区で成立してきたって考える。まぁ、ここらへんの意識調査が出来れば面白かったんだが、そこまで手ぇ出すと収拾がつかなくなってしまうもんでやんなかったんだけどね(苦笑)。
 変な話、現在東部地区で進んでいる構想って「選挙対策」ってばっさり切り捨てた元静大の先生が居たりとか「金集めでしょ」って言う人もいるんだけど、どうもそれだけじゃないんじゃねぇの?って思いながらも、「やっぱそうなのかなぁ」って思う自分もここに居る訳で。
 思っているのは、「集積を産み出せるだけの社会資本がそこにあるのか?」って言う所。確かに自然環境的なものは揃っているし自分もぶっちゃけ住みたいって思うんだけど、その社会資本をどうやって育てていくのか?って言う所がある訳で。
 こればっかりは、大学や研究所を作ってアカデミックな環境を作るっていうだけで済む問題じゃないって考えるんだが。仮に研究所が立地したとしても、その中で労働市場が生まれるかどうかって言えば正直難しい問題だと思うし、製薬会社の研究所はやっぱり基本的に東京や大阪にある本社を向いている訳だし、仮に地域に交流空間を創出出来たとしても、そこに「有用な情報」が集まるのか?って言われれば正直疑問。
 だったらベンチャー起こせよ、って言う話になるんだけど、問題は治験のステップに上がったとしてもそのコストを地域内で調達出来るのか?って言う所なんだよなぁ。スピンアウトして起業する人が居たとしても、その技術を本当に地域内で見極めできるのか、って言う所が著しく疑問。まぁ、その部分の治験ネットワークだと思うし、IRBだと思うんだけど。まぁ、新薬を開発して会社ごと売ってしまうって言う手もあるんだろうけど、それこそ世界的な競争の中で「沼津じゃなきゃダメなの」や「三島じゃなきゃダメなの」って言えるものが本当にあるのか?って思うんだよなぁ・・・。
 開発のための基盤を作ったとしても、問題はそこでソフトをどうやって回していくのかって言う地域内のシステム造りなんじゃないのかなぁ、って思うんだが。
 とまぁ、今俺様の心の中にある感情を書いてみました(苦笑)。