静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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黒を白と言う社会?

 確かに「お客様は神様です」と言う言葉もありますが、果たしてそれが本当に正しいのかな?って言う部分も実際には思います。
 鉄道とは全く関係ありませんが、今でこそお正月にSCが開いているって言うのは珍しい光景でも何でも無いですが、自分が小さかった頃は「正月=3日頃から初売り」って言う印象があります。それが正月2日にも店を開け、気がつけば元旦にもお店を開けている、って言う状況になっています。どこのSCが最初に始めたのかって言う事は忘れてしまいましたが、ある1社が開店をした事によって連鎖的に他の会社も元旦に開店をする、って言うような流れだったような気がします。
 正直、確かに利用者にとってみれば「正月は家でゴロゴロしているのがかったるい」って言うのもありますので、元旦から開いているって言う事はプラスであるとは思うのですが、果たしてそれが本当に必要な事なのかな?と思うと疑問に思ってしまう部分も無きにしもあらずです。まぁ、バイトであれば「基本時給に○○円プラスするよ」と言うインセンティブが与えられれば「まぁ、正月何処にも行く予定無いかたバイトで金稼ぐか」って言う選択肢もあります。ですが、果たしてこのまま「顧客の欲望」が無限大に膨れあがったとき、一体どのような結末を見る事になるのか、正直気になる部分もあります。
 鉄道に翻って考えてみれば、何か気にくわない事があって駅員さんに傷害を負わせたりとかする、と言う事件も結構あるような話を聴きます。まぁ、「馬鹿がやること」と話を片づければいいのかもしれませんが、現実的に言えば「殴られても殴り返す事ができない」(当たり前の事かもしれませんが)ですし、「お客様の機嫌を損ねてもならない」と言う所が存在しており、なかなか毅然とした対応が取れないと言う部分もあります。毅然とした対応を取ろうと思えば、時によっては訴訟に代表されるような時間的・金銭的コストがかかる解決手段を取らなくてはならない事もあるでしょう。ですが、その場を何とか取り繕う事だけで終わってしまうでしょう。誰か一人を悪者にする事によって問題を解決(解決とはとてもじゃないが言えないですけど)する事の方が正直簡単ですから。
 ですが、果たしてこの方向性も正しいのか?と言えば決して正しくないと思います。「多少悪い事をやってもゴネれば問題なし」と言う誤った認識が伝播する結果となってしまい、結果として「お客様第一」と言いながらも、「お客様のためになってない」と言う方向性になってしまうのではないでしょうか。どうも、ここ最近の様々な様子を見ているとそのような方向性に向かっているのではないかと危惧しているワケなんですが。正しい事を「正しい」と言う事が出来ない社会になりつつあるのではないか、と言う部分です。