静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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Part2 ラ・フォーレ号/東京駅→青森駅


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些か縦長になってしまったが、2番目に乗ったのはJRバス東北の「ラ・フォーレ号」。
同じ区間には弘南バスも運行する「津輕号」もあり、正直に言えばどちらの系統に乗るか悩んだところである。JRバス東北と弘南バス、2社がぞれぞれ違った便を運行しているので「さて、どうしたものか?」と思った所ではあるが・・・結果としていつも使っている「高速バスネット」でサクっと予約できる「ラ・フォーレ号」を選んだ所。とは言うものの、津輕号と異なり「9時間30分の間、車外に出る事が一切できない」という、東海道方面の高速バスに乗り慣れている自分にとってはある意味「初めての体験」。一体どうなるものかと思いながら、バスのりばに向かった。

出発20分前にホームに上がると、各方面に向かう夜行便や中距離便の最終近い便が出発している。いつもなら1番線か2番線でしか乗らない自分であるが、ラ・フォーレ号は6番線から発着。成田方面行の最終便が出た後に、ラ・フォーレ号は入線する。木曜日と言う事で果たしてどれ位お客さんが居るのか多少は気になっていたが、静岡出発前に高速バスネットと発車オーライネットを調べてみると既に満席になっていた。そして、実際に列に並んでいるお客さんを見るとお年寄りの方も居れば若い人も居る、旅行客も居ればビジネスマンも居る。そんな状況であった。
今夜の宿はJRバス東北のH674-10413号車、見る限りは駿府ライナーでお馴染みの新エアロのハイデッカー車である。

椅子は関西系統ドリーム号とは異なる従来型の3列シートではあるが、枕が設置してある他、通常の夜行便より2席少ない26人乗りと言うゆったりとした座席配置、そして通路仕切りカーテンとコンセントと言う最近の高速バスの「標準より少し上」と言った具合の座席となっている。早速かばんの中からiPhoneの電源アダプターとイヤホンを取り出し、ゆっくりとリスニングしながら寝る事が出来る体制を取る。

そんなこんなで22:30に東京駅八重洲口を出発する。
経路は幾つか予想はしていたが、素直に宝町ランプ(C1内回り)箱崎JCT(6号向島)小菅JCT(C2内回り)江北JCT(S1川口)川口JCT(東北道)〜と言う経路を走っていく。出発後の案内放送で「途中で停車するけどその時には外に出れないよ」と言う事の案内もあった他、2245になったら消灯するよ、と言う案内もあった。結局、6号向島線を走っている間に消灯となる。

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そこから先は起きれば東北だよ!と言うわけには流石に行かなかった。やはり「初めて乗る路線」と言う事があったのだろうか。一応は寝ていたものの、停車するたびに目が覚めてしまっていたのは言うまでもない。

この区間は8月頭に乗った「仙台・新宿号」でも通った経路であるが、昼便の休憩回数から1回少なくなっている。確かに深夜帯の開放は無いのでこれでも問題はないのかもしれないが。そして、仙台宮城インターで乗務員の交代となる。この「ラ・フォーレ号」は仙台支店の乗務員同士で仙台宮城インターで乗務員の交代をしている。料金所出口のすぐ先にある駐車場に入り、車両点検と引継ぎをやってから再び東北道に入ると言う、三ヶ日での関東・西日本間の乗務員交代と同じような事な形である。尤も仙台宮城インターまでは距離があるので連絡車で来ていたが。
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交代後最初の休憩は紫波SA。まだこの時間では暗かったが北に向けて走るうちに初秋の夜は明け、うとうとしながらカーテンの隙間から広がる東北の景色を楽しみながら青森へと向かっていく。


秋田県との県境を越えると青森県に入り田んぼや林檎畑の風景も車窓を彩る。ここで最後の休憩となる津軽SAに入るが、相変わらず車外に出る事ができないので、車内のトイレで用を足しておく。せめて朝の休憩は外に出させてもらってもいいとは思うのだが、やはり冬季の運行の事を考えると外に出る事ができない、と言うのが実際のところなのかもしれない。
ここまで来れば青森駅はもう一息である。東北道の青森中央インターで高速道路を出て、一般道を通って青森駅まで。流石に平日の朝と言う事もあり、多少は道路が混雑しているために10分程度遅れて青森駅に到着した。

鉄道の青森駅は何度か通ったことがあるが、いずれも夜行列車ばかりなので降りた事は全くない。そう考えれば青森に来るのは(プライベートとしては)初めてである。だが、今日もまだ「青森」が終点の旅ではない。ここから先、更にフェリーに乗り継いで津軽海峡を渡らなくてはならない。本当は少しゆっくりしたかったのですけどね・・・。

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車両はJRバス東北仙台支店所属のH674-10413号車。てっきり青森支店の車両かと思っていたらそうでは無かったのですね。
確かに9時間30分乗り通しと言うのは正直シンドいです。せめて津軽SAあたりで開放休憩してくれれば・・・と思うのですが、それでも椅子がいわゆる「クレードルシート」ではないことや、他のJRバス東北の3列車(仙台・新宿号やドリームさくらんぼ号)と比較するとシートピッチも十分広くなっていますので、疲れきって寝てしまえば何とか行けるかもしれません。
ただ、乗る前にお茶などの水分は買っておいて方がいいでしょう。また、コンセントが付いていますので、携帯電話などの充電等も可能なのは案外ポイント高いかもしれません。案外「プレミアムドリーム号」のスーパーシート車と同じ位の乗り心地かもしれませんね。あと、プラズマクラスター使用の空気清浄機も付いています。

■休憩場所等時刻

停車SA/PA 備考 所在地 到着 出発
東京駅    東京都千代田区 ===== 22:30
上河内SA 休憩 栃木県宇都宮市 0:10 0:20
吾妻PA 休憩 福島県福島市 2:00 2:10
仙台宮城IC 乗務員交代 宮城県仙台市 3:00 3:20
紫波SA 休憩 岩手県紫波郡紫波町 5:00 5:10
津軽SA 休憩 青森県平川市 7:00 7:10
青森駅    青森県青森市 8:10 =====