静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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3/16 のぞみ329号(4)/名古屋→新大阪


 このアイスクリーム、散々自分も売ってきた商品ではあったが、なかなか自分で食べる機会は無かった。また、静岡東京間では食べる時間も無い事から買えない商品であったが、今回は折角ののぞみ号と言う事で買って食べる事にした。
 実は名古屋到着直前に、ワゴンが回ってこないのが気になっていてサービスコーナーまでアイスクリームを買いに行っていたが・・・12号車でワゴンが止まっていた挙句、12号車で列になっていた始末。せめて15号車の車販準備室付近でも売った方が良かったのでは?と思うのだが、乗車記念品を配布する人の作業スペースになっていたので仕方ない部分はあったのかもしれない。
 それはさておき、このアイスクリームは固いことで定評があるため、しばらく室温で放置しておかないと食べることが出来ない代物である。そんなこんなで名古屋を出てから箸をつける・・・いや、開封して食べる事にした。やはり美味しい。


 その時のレシートと記念利用証であるが、その当時って270円ではなく250円だったような気がするし、もう少し量が多かったような気がしないでもない。20年間のコスト上昇分を抑えた結果、と言うことになるのであろうか。そして、驚いたのはレシートを端末から発行してくれたと言うこと。自分たちがやっていた頃は確かに端末(スキャナ)があったのだが、もっとサイズは大きかったと思うし、こんなレシート発行機能なんて付いてなかった。また、肝心のスキャナも列車によっては行路の最後の方だと予備バッテリーがなくなってしまうと言うようなこともあり、ヒヤヒヤしながら販売をしていたことも思い出す。
 アイスクリームは夏が売れるのは当たり前の話であって、冬なんかも結構これまた売れていたし、どう見ても車内で酒盛りやってたサラリーマンが一番最後にデザートとして食べるケースも多く、必ずワゴンには1箱積んでいた(さすがに朝は売れなかったけど)。1両で1箱売ってしまったこともあったが、クルーによってはどんどん売ってこいって言う人も居れば、請求の関係上あんまり売るな、と言われたケースもあった。実際、これはクルーの方針や営業所の方針だとは思う・・・16年以上経った今では思うようになった。そんなこんなで食べている間に米原を通過し、いよいよJR西日本エリアへと入る。


 京都駅でも砲列と見送り客を受け、新大阪でも砲列と見送り客を受けてのぞみ329号は最後の歩みを進めていく。本当にこの辺りになってくると「これで本当に終わってしまうのか?」と言う、ライブの最後の曲にも似たような感慨に浸ってしまうものである。ライブならばまだアンコールがあるが、最終列車には「アンコール」は無い。決められたダイヤを決められた時刻で走り抜ける事、それが「列車」なのであるから。

 新大阪駅13:23。この瞬間に「東海道新幹線300系」の旅客用車両とのしての役割を終えた。まだ、最期の地である浜松工場までの旅は残っているものの、お客さんを乗せるために生まれてきた役割は終わったのである。