静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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7/22 京阪神ドリーム静岡2号/JR大阪駅BT→静岡駅

 そのバスは、静岡に「高速乗合バス」の新しい姿を運んできた。今まで「東名ハイウェイバス」しか無かった静岡と言うまちに、「新しい交通機関」としての「高速乗合バス」の姿を見せてくれた。
 それから約8年、成田・東京・新宿・渋谷・横浜・甲府・大阪・神戸と路線を広げ、多くの人が「高速乗合バス」を使うようになり、本数も大幅に増加した。その最初の一歩を踏み出したのが「京阪神ドリーム静岡号」である。

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LUCIAのお好み焼き屋さんで大阪のお好み焼きを食べ、野郎3人で屋上のガーデンで酒を飲みながら色々と積もる話をした後、いよいよ最終ランナーになる「京阪神ドリーム静岡号」へと向かった。今日の車両は西日本JRバスの担当。そのバスを見た時「何で今日は西の車なんだ」と思ったことは言うまでも無い。

何故ならばこの段階で既に「静岡の高速バス倉庫・2012夏」を入稿してしまっており、その中でどうしても西日本JRバスが入っている「京阪神ドリーム静岡号」のダブルデッカー車の写真が見当たらなかったのである。やむなく「山陽道昼特急博多号」運用時の写真を掲載して「同型車だよ」的な注記を付けておいたのだが、それだけが唯一の残念なところであった(第2版では差し替えする予定)。
何はともあれ、車内に乗り込むと神戸から乗ってきたお客さんで既に結構な座席が埋まっている。今回は「京都大阪ライナー号」に乗っても良かったのだが、折角博多から大阪までJRバスで来たのだから静岡までもやっぱりJRバスで行きたいよね、と言うチョイスである。更に言えば早売21を確保することができた、と言うのもある。

乗ってしまえば後はお酒が入っているので寝ていくだけ。それでも消灯は京都駅を発車してからになるので、車外の様子を見ながら・・・と言う事になるのだが、実際には真っ暗。仕方ないので音楽を聴きながらぼんやりとして過ごす。

車内はよくも悪くも「普通のダブルデッカー車」。はかた号のように通路側にカーテンがあるわけでもなし、特に何か「これは」と思うような設備も無い。ただ、直前にスーパーハイデッカー車に乗っていただけに「何か圧迫感があるよね」って言うのはどうしても感じてしまうところである。実際に定員を稼ぐためには仕方ない部分もあるが。

京都駅を出てから消灯。そして、多賀SAで休憩の後静岡を目指す。
多賀では降車してトイレと一服をしてきたが、その後の記憶は完全に飛んでいる。愛知県内の一宮PAでドライバーさんがJR東海バスの人に変わるが、完全に止まったことすら分からない。

それでも、翌朝の浜松駅到着は室内灯が付くのではっきりと分かった。
この「京阪神ドリーム静岡号」は静岡まで行くお客さんよりも浜松で下車するお客さんがどちらかと言えば多い。そんな訳で、車内はすいてくる。夏と言うこともあり、外は既に陽が昇っているので再び窓の外を眺めながら静岡への最後の区間を走っていく。

20日の朝に静岡を出発してから、静岡甲府線・新宿〜甲府線・はかた号・広福ライナー・山陽道昼特急広島号・そして京阪神ドリーム静岡号と乗り継いで来た夏の大旅行ももうすぐ終わりを告げる。今までなかなか観ることが出来なかった風景を楽しむことができたし、更に言えばそれぞれの所でいろんな人に会って楽しい時間を過ごすことができた。多分、それがあるから「バス旅」をするのかなと思う。

見慣れた風景もダブルデッカー車の2階席から見れば、また違った光景に見える。普段ならこの1時間後にこの当たりを歩いている自分が居るが、今日は夏休みと言う事でそのまま自宅に戻る。

そして、静岡駅12番乗り場。約3日間の長旅がすべて終わった。
後は自宅に帰るだけである。