静岡の高速バス倉庫 アーカイブ

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新東名スーパーライナー4号(2)/(新東名)遠州森町PA→(東名)足柄SA

 新東名高速道路は「東名高速道路のバイパス」として建設された経緯を持つ。また、既に東名高速道路の沿線開発が進んでしまったために、既存の道路に貼り付けての道路拡幅が出来ない以上、住宅部を避けた山の中を走っている事が多い。そのため、実際に乗ってみると分かるのであるが、道路そのものはいいものの「車窓」と言う観点から見ると「何か見所少ないなぁ」と思う人が居るかもしれない。トンネルも正直言って多いし、山の中を走っていることもある。
 しかしながら、所々、ポイント的に「この眺めはいいなぁ」と思うところがある。


 まず、島田金谷インターチェンジ付近とその先にある大井川。
 島田や金谷と言えば日本でも有数の「お茶処」であり、東名高速は吉田IC〜掛川ICの間をアップダウン・カーブをしながらすり抜けていく。新東名の場合は一直線にここを貫いてはいるが、それでも車窓には茶畑が広がる様子もあれば、下流部の大井川とはまた異なる風景を見ることができる。この付近は現在でこそ「島田市」ではあるが、以前は「金谷町」と言った地域。バスの時間と合うかどうかは分からないが、運が良ければ大井川鐵道蒸気機関車も見ることができるかもしれない。

 更に多くのトンネルを抜けると、いよいよ我が地元の静岡市に入る。残念ながらこの新東名スーパーライナー静岡市内には停車をしない。しかし、新静岡インター入口の案内表示が始まるころからの橋梁の眺めはこれまた美しいものがある。
 新静岡インター出口は安倍川の途中から始まっているが、橋の上からは東京方面に対して進行方向左手には南アルプスの山々が(晴れていれば)望むことができ、右手には静岡の市街地を望むことができる。今回は残念ながら進行方向左手の景色しか望むことが出来なかったが、右手の静岡市街の中で一番高く見えるであろう建物は、静岡駅前にある「葵タワー」か、静岡県庁の別館か、多分そんな感じなのかもしれない。
 そんな静岡市(葵区内)を遠くに眺めつつ、高度を保ちながら清水区内に入っていく。

 この清水区内には、「清水連絡路」が設置されており、新東名の新清水ジャンクションと東名高速の清水ジャンクションを結んでいる。また、将来的にはこの「清水連絡路」は中部横断自動車道と直結される事になっており、新東名・東名と中央道を結ぶ重要な道路になってくる。東名高速の清水インターチェンジは清水港から非常に近い距離にあり、船からトラックへの輸送拠点となっており、この重要性を鑑みてこの区間に連絡道を建設したと思われる。
 また、荒天時には東名高速道路の由比海岸付近で高波のため通行止めになると言うこともあり、この部分を回避して静岡市内と東京・横浜を結ぶと言う役割を持っている。まだ静岡市内発着の高速バス各系統は新東名への乗せ変えをおこなっていないが、今後の台風シーズンには新東名を迂回する便も出てくるのではないだろうか(本当は全便載せ替えてもいいとは思うのだが)。

そして、新清水インターチェンジ
随分静岡市内の所が多いな・・・とおもわれる方も多いかと思うが、中の人が静岡市在住・静岡市在勤であると言うこともあるが、今回開通した新東名静岡県内区間の中で、一番「ネットワーク性が高い」のがこの静岡市内の区間である。
この新清水インターチェンジは清水と甲府を結ぶ国道52号線沿いにあり、インターチェンジ周辺には清水工業団地が立地している。従来、この国道52号線に抜けるには東名高速道路の清水インターチェンジから国道1号線を興津まで向かい、そこから山道に入るしか無かったが、この新冷水インターチェンジの開設で、山梨県内南部方面への時間距離が大幅に短縮されたのである。それこそ、自分のような清水区内に住んでいる人間が山梨方面に抜ける際には、清水インターから新清水インターまでの短区間ではあるものの、新東名高速を使えばだいぶ時間が短縮されることになる。それこそ、もししずてつの「特急静岡甲府線」が今でも走っているならば、確実に新静岡インターから新清水インターまでの間は新東名経由に載せ替えになると思うほどである。

 このインターの先、富士川トンネルを越えた富士市内(旧富士川町内)には、先日撮影に行った「風の宮公園」があり、風の宮公園を過ぎるとすぐに富士川を渡り、一旦富士宮市内に入ることになる。ちなみに、風の宮公園付近を通過したのは13:25頃。何かの参考になれば。

残念ながら、この日は期待した富士山も、駿河湾を挟んだ西伊豆の風景も観ることが出来ない残念な状況。新東名は今までの東名や新幹線より皿に更に高いところを走っているのでこのような風景を眺めることができる。もし、景色を楽しみたいのであれば空気が澄んでいる冬に乗車する方が眺めが美しいのかもしれない。そして・・・

今日も満車なのは通常通りと言ったところか。

 

そして、まだ暫くは先に繋がらない御殿場ジャンクションを走って再び東名高速に合流する。
御殿場を通り過ぎれはあとはいつもの走りなれたホームグランド、その前に足柄SAで最後の休憩。

足柄は大雨。